『ジャコウアゲハ観察記(その248)』で取り上げた個体が蛹化しました。前蛹になってから24時間内で順調に変化しました。今度は,レンズの位置を個体の右斜め上に設定して,その瞬間を待ちました。
姿はまるでゆりかごです。見ていると,激しい動きがしばらく続き,頭胸部の背中側が裂け始めました。
裂け目が大きくなって,頭部が現れました。前蛹の頭を覆っていた皮が真っ二つに。
蛹が動くたびに,皮は後方に送られていきます。蛹の触覚と脚がはっきり確認できます。
皮はおしまいまで送られ,この後落ちていきました。3分程の誕生のドラマ。生まれたばかりの蛹は,時折ピクピクッとからだを動かします。そうして,まもなくからだが反り,かたちが定まっていきました。
一人で見るには勿体ないので,こういう場合はいつも家族で見ることにしています。「どの生きものも,生まれるということはドラマチックね」という会話が生まれた瞬間でもありました。