自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ウマノスズクサの花(またまた)

2013-07-18 | 花と実

6月14日(日)。№2の花の萼を切りました。茎に付けたままの状態で。それを写したのが下写真です。オシベとメシベがいちばん奥にちょこんと付いています。

毛が白く,まだしっかり立っています。さて,受粉はなされたのでしょうか。 

アップ気味で写していると,偶然アリがやって来ました。中には入らず,どこかに消えて行きました。 

蕊と子房のつながりがよくわかります。それぞれのオシベに葯が二つずつ。ハエが蕊の根元の蜜腺に向かってからだを入れたときに,花粉がからだに付くのが目に見えるようです。こんなに小さな壺状の萼を備えている意味がよくわかります。 

 


ジャコウアゲハ観察記(その245)

2013-07-18 | ジャコウアゲハ

7月14日(日)。朝のこと。温室の周りに植えたウマノスズクサの支柱に2化目の終齢幼虫が2個体付いていました。そのうちの一つが,ちょうど体液を排泄する瞬間に出合いました。大急ぎでコンデジを出して,撮影! 間に合ってよかったー! こういうタイミングにはなかなか 出合えないものです。

前蛹を迎えた幼虫の動きには特徴があります。たとえば,“猛烈”といっていいほどの食欲です。この場所では数匹の終齢幼虫が棲んでいるため,急に食べ尽くされた感がしています。ということは,間もなく一斉に前蛹になるとみていいでしょう。

また,たとえば,体液を排泄することが挙げられます。必ずしも全個体に共通してなされる現象ではありませんが,時に見受けられます。その量には個体差があります。

 

この個体の場合は一滴が尾端に付いているだけです。 もしかすると,数滴落としたうちの一つなのかもしれません。わたしがこれまでに見たのでは,ドバドバーッと流れるように排泄する例がありました。

蛹になる前に,不必要な体液をからだから出して身軽になっているのです。

 

尾端を持ち上げて排泄した後,何事もなかったかのように元の格好に戻りました。

我が家では,間もなく蛹があちこちで見られるでしょう。そして今月下旬には羽化が始まります。

 


キボシアシナガバチの巣作り

2013-07-18 | ハチ

庭のタマツゲの周りをキボシアシナガバチらしいハチが一匹,この木を気にしているような感じで飛んでいました。しばらく見ていると,すぐ横のキンカンの木の方に移動しました。そこにいるかもしれない幼虫を探し回っているのかな,と一瞬思いました。

ところが,そうではないことがわかりました。実際は巣を作る材料を探していたのです。

ハチはキンカンの枯れ枝に降り立って,何か食べているようなしぐさをしました。口の動かし方から,どうやら枝を引っ掻いているように思われました。夢中なので,カメラを近づけても気づきません。 

その後,キンカンの葉に移りました。その葉は,縁が部分的に枯れています。そこでも,バリバリと葉を砕いている様子。それで,はっきりわかりました。巣の材料を集めているってことが! この種のハチは,枯れた木や葉を材料にして巣を作ります。その巣作りを見て,木の繊維から西洋紙を製造できることを提案したのが,フランスの科学者レオミュール。時は1719年のことでした。 

「ははーーん,巣を作っているのだな」と思いながら,ハチの行方を追いました。すると,すぐ近くにある,別のツゲの木に飛んで行きました。そうして,葉の間から奥に入って行ったのです。 

それで,そっと枝を動かして様子を見てみようと思いました。すると,どうでしょう! そこに巣があったのです。 

そこでは数匹のキボシアシナガバチがせっせと巣作りをしている最中でした。瞬間,巣の材料集めと巣作りがつながって,ほんとうに驚きました。

フタモンアシナガバチの巣とはかたちが違っています。こちらは大きく,背面が反り返っています。キボシアシナガバチは小型でも,相当な攻撃性があるようです。注意,注意。ハチはハチでも,違いが見えてきて「なるほどなあ」と感じました。