ウマノスズクサはジャコウアゲハの幼虫の食草です。我が家の庭には,アゲハの飛来がたのしみで,ウマノスズクサをたくさん植えています。露地にも植木鉢にも,です。
ところで,この草の花なのですが,家で見たことはありません。理由は,花が咲くまでに幼虫が食べ尽くすからです。ふしぎなほどに幼虫の食欲が旺盛で,どんどん食べて,茎もなくなります。
今年は,昨年よりもっとウマノスズクサを増やしました。庭を,アゲハの園にしたいと思ったからです。竹の支柱が林立しています。この支柱をウマノスズクサが巻き上がっていきます。
4月から5月にかけて伸びたウマノスズクサは,それでも,幼虫にほぼ食べ尽くされました。これでは花を見ようにも見る機会ができません。二化目の卵が産み付けられている今,やっと食草の勢いが復活してきました。
それで,花が付く確率が高まるのではないかと密かに期待していました。案の定,7月5日(金)にその蕾を数個見つけたのです。期待していて,そのとおりになるというのはまったくうれしいものです。
最下部に付いた蕾(№1)は付け根基部からの長さが3.5cm。萼(がく)の中ほどに突起状のものができています。開口部分が準備されているのです。
この蕾や,他の茎に付くかもしれない蕾に,これから目を向けておこうと思っています。せっかくですから,結実に至るまでの様子について随時経過報告することにします。
発見時に感じた特徴は以下のとおりです。
- 蕾の付く茎にはまとまって付く。
- 下部のものから順次膨らむ。
- 全体が緑色なので,葉や茎と見分けが付きにくい。
- 子房はわずかに細長く膨らんでいる。
ラッパ状に完成した際の器官全体が萼(がく)で,壺形の部分にオシベとメシベがあります。ということは,さらにその下部,つまり壺の外側に子房があるわけです。かたちは細長いので,まだ花茎とほとんど区別が付きません。でも,よく見ると少し太くなっているのがわかります。
五つの蕾を,下部から写真に撮りました。残り四つを載せておきます。
№2は基部からの長さ1.5cm。
№3は基部からの長さ1cm。
№4は基部からの長さ3mm。 コンバージョンレンズを付けて撮影。
№5は茎先端付近に付いています。基部からの長さ4mm。