自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

'21昆虫の頭・顔 ~アカサシガメ~

2021-05-22 | 昆虫

コナラの葉に赤い体色の昆虫がいました。見ると,アカサシガメです。

 

サシガメの吻をなんとかリアルに撮りたいと思い,持ち帰りました。そして,撮影です。リアルさを表現するには,深度合成が最適です。とはいえ,実際にやってみると,もうこれはたいへん。触覚が動くやら吻先が動くやら,難儀極まりました。複数の画像を合成するので,わずかな動きが災いします。もちろん,このいい方は身勝手な理屈にすぎません。

こんなわけで,サシガメがまだ目覚めていないと思われる早朝に撮ることにしました。それでも,振動を与えたらいけません。与えなくても,フラッシュだけでも気づかれるようなので,結局撮影に要した日数は数日となりました。そんな中から,まあなんとか合格点がいただけるだろうと思われる画像をいくつか選んでアップします。

 

この吻先を獲物に刺して体液を吸うのです。とにかく派手な色合い,出で立ちに見えます。

 

顔だけトリミングしました。

 

身近でも自然界はふしぎでいっぱい。

 


ヒメカメノコテントウの幼虫,共食いシーン

2021-05-22 | 昆虫

まだ孵化していないのは一つ。ところがその卵に孵化したばかりの幼虫が一匹,抱えるようなポーズをしているのです。よく見ると,卵のかたちがぐにゃっとしています。異変が起こっているようです。

 

さらに見ていると,中身を食べているではありませんか。これは共食いです。

 

大きな顎で食いちぎるようにして食べています。

 

別の一匹が加わりました。

 

きびしい自然界です。

 

調べてみてわかったのは,テントウムシではよくある話のようです。それにしてもすごくって,容赦のない生物的事実です。

 


'21昆虫の頭・顔 ~ベッコウハナアブ~

2021-05-21 | 昆虫

畑でベッコウハナアブを見かけました。石の上にとまったところを捕獲。わたしは初めて見ました。かなりめずらしいのではないでしょうか。それで,記録写真を撮ることに。

翅の真ん中あたりに黒い紋があります。これは同定する上での最大の特徴でしょうか。

 

しきりに動き回るので撮影には時間を要しました。口先に吻がわずかに見えています。これがずいぶん伸びるのです。

 

複眼には毛がたっぷり。触覚がみごとです。

 

怖い顔のように見えますが,あくまでハナアブです。

 

カラスの下側から見上げるような目線で撮りました。吻が伸び,その先が二つに分かれているのがわかります。意外なしくみです。

 

これからベッコウハナアブを花で見かけたら,このすがたを思い描いて観察できます。

 


ヒメカメノコテントウ,孵化まで

2021-05-21 | 昆虫

5月9日(日)。交尾をしたヒメカメノコテントウを紙容器に入れました。たぶん産卵するだろうとの予感があったからです。そのとおり,産卵。

 

5月10日(月)。4個の卵です。中の色にわずか濃淡が見えて来ました。発生過程が順調に進んでいるようです。

 

5月13日(木)。中央付近が濃い黄色です。

 

5月14日(金)。孵化しました。産卵後,4~5日程度です。中央の薄い黄色は生まれて間もない個体です。時間の経過とともに黒っぽくなります。

 

卵4個のうち3匹が孵化しました。この後,驚くような場面を目撃することになりました。それは次回に回します。

 


'21昆虫の頭・顔 ~ベニカミキリ~

2021-05-20 | 昆虫

ベニカミキリを見かけたのはアカメガシワの葉の上。翅が赤いので一目で「あっ!」という感じです。

さっそくベニカミキリの頭写真を撮ることにしました。といっても,なかなかたいへん。なにしろ,動きが止まることがありません。やむなく,その瞬間をじっと待つことに。

下写真一枚に費やした時間はかなりのものです。大きな触覚に,ひげのような毛がたっぷり。大した風貌です。

 

これは上写真をトリミングしたもの。例外的なケースです。

 

触覚の付け根部分と複眼との組み合わさり方が,「なるほど!」です。大きな触覚の付け根も強固にしたいし,複眼の視覚機能も確保したいし。そんな妥協の結果なのでしょう。複眼が大きく湾曲しています。

 

こうして見てみると,複眼のかたちがよくわかります。

 

ブラシ状の口は草食性であることを物語っています。顎は顎で大したものなのですが。

 

動いていないように見えても微妙に動いています。ファインダーで確認していると,よくわかります。生きているいのちを実感します。そういうモデルを撮るのは苦労です。

 


交尾 ~ヒメカメノコテントウ~

2021-05-20 | 昆虫

5月9日。ジャガイモ畑で使っているネットで交尾中のヒメカメノコテントウを見かけました。あまりの小ささに感心,感心。

 

撮影し始めると,ちょこちょこ歩きかけました。邪魔したようです。

 

「せっかくなので卵を見たい!」。そのことが脳裏にピンと来ました。申し訳ないのですが,そのまま紙コップに入れて産卵を見守ることに。うまくいけばよいのですが。

 


春の孵化 ~ルリタテハ~

2021-05-19 | ルリタテハ

過日山道で見つけたルリタテハの卵を観察していたら,ついに孵化の瞬間を迎えました。そのときの様子をご紹介します。

 

じつに時間がゆっくりと経過する感じがしました。急いで出るというふうではまるでありません。

 

ぐうーっと身を乗り出して出始めました。

 

これだけのからだがカプセルに納まっていたのです。

 

着地! おめでとう! この幼虫がどれだけの期間で成虫になるか,見守ってみようかなと思っています。

 


'21昆虫の頭・顔 ~ウバタマコメツキのなかま~

2021-05-19 | 昆虫

ジャガイモの葉にいたのがこのコメツキムシです。翅の紋様がもう一つくっきりしていないので,ウバタマコメツキの"なかま"としておきました。

幼虫期は朽ちた松の木で他の昆虫を食べるのだそうです。さて,この成虫はどうなんだろうと思い,頭の辺りを撮影。

 

なかなか硬そうな鎧でからだを覆っています。眼ははっきり確認できません。触覚の向こう側にあるはずです。口元を見ると,顎の上にブラシ状の毛があります。草食性なのでしょうか。あるいは,葉の上で他の昆虫が来るのを待っていたのでしょうか。検索してみても,どうもよくわかりません。

 

正面からも撮りました。顎はしっかりしているように見えます。

 

わたしの知るコメツキムシの幼虫は地中にすんでいるものです。ジャガイモに穴を開けて食べるものをよく見かけます。成虫と幼虫とがうまくつながって見え始めればたのしさが増すのですが。

 


ヒメカメノコテントウ,アブラムシを捕食

2021-05-18 | 昆虫

ジャガイモの葉には結構昆虫たちがすみついています。葉を食べる昆虫だったり,その昆虫をまた別の昆虫が食べたり,クモがねらっていたり。

そんな中でほとんど目につかないほど小さい昆虫にヒメカメノコテントウがいます。このテントウムシはアブラムシを食べてくれるので益虫です。

 

偶然見かけたのが捕食中のシーンです。真正面から超アップで撮りました。小さな自然界の出来事なので,肉眼ではほとんど目にしないほど貴重なトピックです。

 

慌ててレンズを向けたものですから,とんでもない出来です。とはいえ,状況証拠としては特ダネ的写真かと思います。

 

音が聞こえて来そうです。

 


昆虫の頭・顔 ~続 トウヨウモンカゲロウ~

2021-05-18 | 昆虫

夕方,ネットにトウヨウモンカゲロウがとまっているのを見かけました。色がとても薄くて,「ほほーっ!」という感じです。

 

家に持ち込んでいると,いつの間にかそれが脱皮。つまりネットで見かけたのは亜成虫だったのです。脱皮直後のからだはなんともみずみずしい感じでです。それをきっちり記録しておこうと思い,撮影開始。ところが前脚を微妙に動かすので,撮影には思いのほか苦労しました。

 

複眼の上半分と下半分がきれいに色分けされています。

 

複眼はずいぶん飛び出しているように見えます。

 

全体がやわらかな色合いに見えます。

 

やっぱり"みずみずしさ"ということばがぴったり。