帰国中のベルギー在住のお友達と会いました。
いろいろな話をする中で、今日一番「知的好奇心」(?)が刺激されたのが、ベルギーの「戸籍と婚姻制度」の話でした。
外国は日本の「戸籍」にあたるものが無いというのは聞いたことがありましたが、だとすると「家族(又は「夫婦」)」を規定するものは無いのでしょうか。
彼女の話では確かに「戸籍」のようなものは無く、でも結婚すると役所に「結婚届」は提出するそうです。
更に、一緒に住む場合は「同居届」のようなものも提出するのだとか。
ただ、これらの届けを出しても、日本のように「結婚したら新しく戸籍を作る」ということはしないそうです。
ベルギーの場合(他の国でも同じような制度のところもあると思いますけれど)、その人を証明するモノは「戸籍」では無く「IDカード」。
そして、それはあくまで「その人がベルギーに在住している」という証明をするモノで、日本のように「本籍地は○○で、この人は誰と誰の子供」又は「誰の妻(夫)」ということは、どこにも明記されていないそうです。
また「結婚届」や「同居届」は、経済的な判断のため(財産や遺産相続)に必要なモノのようです。
「結婚届」と「同居届」がそれぞれ存在するということは、
「同居・結婚」「別居・結婚」「同居・離婚」「別居・離婚」というケースも存在するそうで、
日本で言うところの「同棲」だの「内縁関係」といった表現が、きちんと法律として定められているのです。
そんな話で盛り上がっていたら、彼女から
「戸籍って何?必要なもの??」
という質問が飛び出しました。
う~~~ん...
確かに言われてみれば、
「その人個人」としてみれば、ベルギーのように経済的判断のための証明がきちんとなされているのならば「戸籍」という形で無くても構わないような気がします。
”ベルギー人化”(?)しつつある彼女の疑問は、ある意味”新鮮”。
たまには、こういったことを深く考えてみることも面白いと感じたのでした。