元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

幸せのちから

2008年05月21日 | 映画レビュー
全財産21ドルから億万長者になった男の実話です。

そんな男の、貧困時代を描いています。

アパートは家賃が支払えず、そんな貧乏生活に嫌気が
差した妻は逃げ、ある日アパートに帰ると家財道具
一式が部屋から出され、アパートに入れなくなり
ホームレスとし息子と過ごします。

愛する守るものがある男は強い。失うものが無い人間
より、守るものがある人間の方が、自分の持てる力の
何倍も出せるように感じました。

子供を支える親の必死さには胸が熱くなりました。

この映画は下積み時代、駆け出し時代をクローズアップ
しています。何をやるにも土台が最重要です。

目先の安定よりも、将来的な幸福を夢見続けた主人公
だからこそ大きな富を得るほど成功を掴んだのでしょう。

悩み、壁にブチ当り、不安と失望と戦い、努力を積む姿勢には
勇気を貰いました。幸せってのは、待っていて来るものでは
無いです。自分から我武者羅に掴みに行かない者には、幸福の
女神も微笑みマセンシ、チャンスも見逃します。そういう
事を描いていると思います。

ある大手企業で働くサラリーマンが笑顔で幸せそうにして
いるのを見て、何が何でもその会社に入ろうとする。
その会社の上層部とコンタクトをとるため
張り込んだり必死です。話も聞いてくれない上層部のタクシー
に半ば強引に同乗し、自己PRも聞いてくれずルービックキューブ
に夢中な上層部の前で、ルービックキューブを見事に揃える。

たかがルービックキューブが彼の人生のターニングポイントに
なりました。

半年間無給の研修制度がある会社の為、セールスの仕事と平行し
研修でも成果を出す。彼の原動力である、愛と夢は人間の
永遠のテーマでしょうね。

この映画の中で一番印象に残っているのが、バスケットをしている
息子に対し
「俺もバスケに熱中していた時期もあったが、上手くはなら
なかった。お前も俺の息子だからバスケは駄目だ。他の事で
お前は才能を発揮するかもしれないが、バスケではお前は
プロにはなれない。だから、バスケで人生を費やすな。
ほどほどにしておけよ」と、言い息子を落ち込ませる。
直後
「夢を追う権利は誰にだってある。自分がやれると信じて
やりたい事は誰にも無理とは言わせるな。俺にだって無理
なんて言わせるな。」と、熱く語るシーンが心に残りました。

この映画は、やる気を増幅させるバイブルになるはずです。

ぬるま湯につかっている人や、何の努力もしない人や、
自分の人生を諦めている人とかには必ず見て欲しい映画
です。自己啓発本なんかより自分を奮い立たせます。

サクセスストーリー系では「摩天楼はバラ色に」
「エリン・ブロコビッチ」「ワーキング・ガール」
「お金がない」とかありますが、この映画はコメディ
タッチではない、本当のサクセス・ストーリーです。

アンジェラの灰

2008年05月21日 | 映画レビュー
アイルランドの下級階層の少年の目線で描かれた
壮絶な人生ですが、暗く、じめっとしか雰囲気
とは裏腹に、少年は明るいです。

とにかく、貧乏、貧乏、ダメ親父な映画です。

うちの近所にも、家賃を1年以上滞納し、電気、ガス、
水道止められ、実家にも友人、知人にも借金しまくり、
多くの飲食店で高額ツケを踏み倒して、時々働く
日雇いの仕事でも入ったらギャンブルと酒代に費やし
40歳過ぎた今でも年中傷害事件を起こし、彼の
自慢は過去の喧嘩の武勇伝と、刑務所暮らしの話だけ
という人がいます。大口は叩き、人に説教はたれ、
人生を説く、口と行動がチグハグな愚か者です。

この映画の駄目親父の方がマシですが、何となく
同じ香りを感じてしまいました。

気分が滅入るほど、悲惨のどん底的な絶望的貧困話ですが、
少年は希望を捨てずたくましく育っていきます。

今は日本でも金銭的や精神的にヘコんでいる人も多いと
思いますが、貧乏な為に家族が次々死んだり、この
映画ほどは酷くないです。ドン底状態の人は是非見てください。
最悪な状況でも、何とか生きていけるという強いメッセージで
結構励まされるはずです。

屋根の上のバイオリン弾き

2008年05月21日 | 映画レビュー
こういう映像が美しい映画はいいですね。

僕は、今は田舎が大好きです。田園風景や小川や
山や自然豊かな地が好きです。
多分「北の国から」を全話見てから、過疎地のような
田舎に対する憧れが芽生えたと思います。
僕にとっては、今住んでいる唐津市ですら都会すぎ
るとすら思っています。

僕が尊敬している「ウリ・ジョン・ロート」はギター
仙人と言われるほど、森の中に住んで、俗社会と決別
した生活をしていますし、「リッチー・ブラックモア」
も大きな湖の畔で暮らし17世紀の生活様式に近い
生活をしています。

そういった、自然豊かな雰囲気を描いた映画は、気持ちが
ほのぼのしていいですね。

20世紀初頭のウクライナのユダヤ人を描いていて、
前半はコミカルに、後半はシリアスに作られています。

ユダヤ人の民族ダンスも心地よく、楽しませてもらい
ました。

カワイイヒロインもいないけど、主役のおじさんの
醸し出す愛嬌が良い雰囲気が、映画全体を明るくしています。

オペラ座の怪人

2008年05月21日 | 映画レビュー
僕はミュージカル映画を数多く見ていますが、あまり
好きなジャンルじゃないです。

「エビータ」「シカゴ」「ドリーム・ガールズ」
「ブルース・ブラザーズ」とか大好きですが、
多くのミュージカル系映画はあまり好きじゃありません。

「チキチキ・バンバン」「メリー・ポピンズ」
「サタデー・ナイト・フィーバー」「ロッキー・ホラー・ショー」
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」「プロデューサーズ」
とか面白くなかったです。

でも、先日「劇団四季」の「ライオン・キング」を生で見て
僕の中で何かが弾けました。今まで関心が無かったミュージカル
に一気に興味を抱くようになりました。

原作の80年代の「オペラ座の怪人」が面白くなかったので、
リメイク版を見ずに来ましたが、無性に見たくなりました。

この映画を一言で言うと、壮厳で煌びやかな悲劇です。

ファントムは、幼少期から辛い境遇にあり、心の闇に閉じこ
もって、優秀なオペラ作品を作ってきました。

歪んだ人間関係しか知らないファントムは、歪んだ心で
歪んだ恋表現をします。自分が愛し、自分が作ったオペラに
翼をつけてくれる子が、別の男を愛した時、ファントムは
猟奇的な殺人鬼と化します。

セットや衣装や映像美や音楽の壮大さは圧巻です。

絢爛豪華さを味わう映画でしょうね。