4月29日TBSの「リンカーン」で「第2回芸人ラーメン王決定戦」
が放送されました。
ラーメン屋的な視点から指摘しながら解説していきたいです。
ほっしゃんは、濃厚豚骨ラーメンという事で、ゲンコツを割って
ひたすらかき混ぜ、強火で煮詰め続けていました。
ん~血がしたたる生豚骨で煮るとは、やや雑です。
本来は、ゲンコツは、30分ぐらい煮て血抜きし、流水でタワシ
磨きする必要性があります。また、あれほど濃厚にするのなら、呼び戻し
製法で、新たなガラを加えながら、差し水する方が良いです。
(久留米、横浜家系みたいに・・・)、2番鍋、3番鍋など
使用して微調整しやすくした方が無難です。ほっしゃんのは、煮つまり
すぎ旨みも多い分、雑味も多そうな印象です。
また、寸胴より、羽釜の方が対流がいいので、濃厚豚骨スープなら
羽釜を使うべきでした。
でも、1杯のラーメンに麺を2種類使うアイデアは良いです。
かつて、テレビ番組で「麺屋武蔵」や、「中村屋」や、「九段斑鳩」
などが使った手法です。異なる麺の食感を1杯で楽しめるのは面白い
です。そういえば、インスタントラーメンでも、3種の異なる麺を
使用したラーメンありましたね。
東京ダイナマイトの「ハチミツ二郎」は、鶏呼び戻し系製法でした。
でも、生の鶏胴ガラをそのまま使用するとは雑すぎます。
テレビでは、鶏がらの内臓部を取り除いたのか分かりませんが、
沸騰した湯で、再沸騰まで血抜きするのが一般的です。内臓は絶対
取り除かないと臭みや、エグミが出ます。
「ハチミツ二郎」本人は「弱火でじっくり」と、言っていますが、
明らかに煮立っている中火です。清湯スープをとりたいのかも
しれませんが、明らかに煮立っていました。
モミジも爪を切らず、皮をはがさず、そのまま使用するのは
乱暴すぎます。ただ、一般のラーメン屋では、このラーメンのように
鶏がらを頻繁に入れ替え、濃い一番出汁のみを、呼び戻し製法する
贅沢スープはなかなか出来ません。
また、タレは、木桶仕込みの醤油のみというのもシンプルすぎます。
魚介や椎茸や、他調味料を使用せず、醤油のみとは、なかなか聞かない
ラーメンですね。鶏油を使用するのは、多少、勉強しているのが
伺えます。
「勝俣州和」のラーメンが一番材料費がかかってそうです。
北海道の毛ガニを贅沢にカニ油にします。具材ではなく、香りづけ
にカニを使うあたり、贅沢です。出汁は、煮干し、昆布、丸鶏で、
カレーラーメンを作っていました。カレーラーメンや味噌ラーメン
は、出汁のとり方の上手い、下手が出にくく、誤魔化しが利きや
すいので、素人対決にはもって来いです。さすが、インパクト勝負の
戦略家ですね。 トッピングの大根のツマと、パプリカのみじん切りは
面白いですね。
結果的には、ほっしゃんが優勝しました。
濃厚こってり豚骨の力技と、2種の麺という奇抜さ、それと、審査
1杯目という有利さが勝因でしょうね。3杯目のカレーラーメンは、
審査員もお腹いっぱいという不利な状態でしたからね。
ラーメン屋のラーメン対決番組は、テクニックとアイデアを競う大会に
成りがちで、結局、腕自慢、材料自慢、斬新さ自慢で、同業者以外
には面白くないと思います。こういった芸人のラーメン対決は、素人
臭さが満載で、視聴者も、同じ立場で見れると思います。
が放送されました。
ラーメン屋的な視点から指摘しながら解説していきたいです。
ほっしゃんは、濃厚豚骨ラーメンという事で、ゲンコツを割って
ひたすらかき混ぜ、強火で煮詰め続けていました。
ん~血がしたたる生豚骨で煮るとは、やや雑です。
本来は、ゲンコツは、30分ぐらい煮て血抜きし、流水でタワシ
磨きする必要性があります。また、あれほど濃厚にするのなら、呼び戻し
製法で、新たなガラを加えながら、差し水する方が良いです。
(久留米、横浜家系みたいに・・・)、2番鍋、3番鍋など
使用して微調整しやすくした方が無難です。ほっしゃんのは、煮つまり
すぎ旨みも多い分、雑味も多そうな印象です。
また、寸胴より、羽釜の方が対流がいいので、濃厚豚骨スープなら
羽釜を使うべきでした。
でも、1杯のラーメンに麺を2種類使うアイデアは良いです。
かつて、テレビ番組で「麺屋武蔵」や、「中村屋」や、「九段斑鳩」
などが使った手法です。異なる麺の食感を1杯で楽しめるのは面白い
です。そういえば、インスタントラーメンでも、3種の異なる麺を
使用したラーメンありましたね。
東京ダイナマイトの「ハチミツ二郎」は、鶏呼び戻し系製法でした。
でも、生の鶏胴ガラをそのまま使用するとは雑すぎます。
テレビでは、鶏がらの内臓部を取り除いたのか分かりませんが、
沸騰した湯で、再沸騰まで血抜きするのが一般的です。内臓は絶対
取り除かないと臭みや、エグミが出ます。
「ハチミツ二郎」本人は「弱火でじっくり」と、言っていますが、
明らかに煮立っている中火です。清湯スープをとりたいのかも
しれませんが、明らかに煮立っていました。
モミジも爪を切らず、皮をはがさず、そのまま使用するのは
乱暴すぎます。ただ、一般のラーメン屋では、このラーメンのように
鶏がらを頻繁に入れ替え、濃い一番出汁のみを、呼び戻し製法する
贅沢スープはなかなか出来ません。
また、タレは、木桶仕込みの醤油のみというのもシンプルすぎます。
魚介や椎茸や、他調味料を使用せず、醤油のみとは、なかなか聞かない
ラーメンですね。鶏油を使用するのは、多少、勉強しているのが
伺えます。
「勝俣州和」のラーメンが一番材料費がかかってそうです。
北海道の毛ガニを贅沢にカニ油にします。具材ではなく、香りづけ
にカニを使うあたり、贅沢です。出汁は、煮干し、昆布、丸鶏で、
カレーラーメンを作っていました。カレーラーメンや味噌ラーメン
は、出汁のとり方の上手い、下手が出にくく、誤魔化しが利きや
すいので、素人対決にはもって来いです。さすが、インパクト勝負の
戦略家ですね。 トッピングの大根のツマと、パプリカのみじん切りは
面白いですね。
結果的には、ほっしゃんが優勝しました。
濃厚こってり豚骨の力技と、2種の麺という奇抜さ、それと、審査
1杯目という有利さが勝因でしょうね。3杯目のカレーラーメンは、
審査員もお腹いっぱいという不利な状態でしたからね。
ラーメン屋のラーメン対決番組は、テクニックとアイデアを競う大会に
成りがちで、結局、腕自慢、材料自慢、斬新さ自慢で、同業者以外
には面白くないと思います。こういった芸人のラーメン対決は、素人
臭さが満載で、視聴者も、同じ立場で見れると思います。