『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第2章  トラキアへ     *96のお詫びと訂正

2009-12-01 09:50:17 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 昨日の投稿で間違えた箇所がありました。深くお詫び申し上げますとともに訂正させていただきます。訂正箇所は終わり部分の2行です。

 *間違えた文章
 イリオネスの一投を合図に、おびただしい数の槍が一塊になっている、逃げ場のない敵にめがけて撃ち込まれた。
 
 *訂正の文章
 イリオネスの一投を合図に、一塊りになっている逃げ場のない敵にめがけて、おびただしい数の槍が撃ち込まれた。        以上

第2章  トラキアへ  97

2009-12-01 08:44:26 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 イリオネスの合図の一投によって、軍団の兵が手にしている槍が一斉に、包囲の真ん中に一塊りになっているいる敵にあたかも大量の水を注ぐように撃ち込まれた。敵も手にしている槍を投げてきた。敵の槍など物の数ではなかった。自軍の兵で避けることの出来なかった兵の身体を貫いた。
 撃ちこまれた槍は、敵の命脈を断った。敵兵の一群に撃ちこんだ槍の数は200をはるかに超えていた。逃げ場のない敵は、とび来る槍を避けて、難から逃れる術がなかった。一瞬にして敵の命脈を断ったのである。
 ポリメストル、ラミドトスの二人の将の率いる400にのぼる兵で構成された軍団がここに壊滅した。全滅したのである。
 アエネアス、イリオネス、パリヌルス、オキテス以下の隊長たちをはじめ、軍団の兵たちの目にしたのは、地獄と言う言葉で語ることの出来ない地獄の様であった。彼らは、こののち、記憶から消すことの出来ない情景と生を失い往く者たちの断末魔の叫びを耳にした。その場にいた彼らの身体を異様な戦慄が駆け抜けた。
 いっときの間をおいて、彼らに押し寄せてきたものは、勝利の感動であった。彼らの雄叫び、喊声は、耳を聾して響き渡った。