『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

第2章  トラキアへ  111

2009-12-21 14:14:28 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 アエネアスの軍団は、70人余りの戦死者を数えた。負傷者の数も軽傷の者も含めて100人に及ぼうとしている。イリオネスは、各隊長から念を入れて聞き取った。彼の両目からは、涙がとめどなく溢れ、こぼれて落ちた。
 戦後の処理は、手際よく進んでいっている。戦利品は、押収した軍船に積み込んだ、負傷者も船に乗せた。彼らは、エノスの浜まで、海上輸送で、これらの作業を進めていった。
 ラミドトスの遺体を載せた船は、15人の生存者とともに故国の浜を目指して、戦場の浜を離れていった。それは、午後の陽射しの最も強い頃であった。
 イリオネスとアレテスは、指揮下の隊長に後事の打ち合わせを済ませ、ポリメストルの砦へ向かう部隊を整えた。二人は、砦を押収する件についての打ち合わせをするためにアエネアスの許に出向いた。
 『統領、ポリメストルの砦の押収に出発します。それについて、留意すべきことの打ち合わせをお願いします。』
 『おう。出かけるか。この手の仕事は簡単にはいかないぞ、二人とも心してかかれ。斬り従えることの方が、はるかに楽かも知れないが、頼むぞ。』

第2章  トラキアへ  110  誤字の訂正とお詫び

2009-12-21 13:55:31 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 12月18日 <110>において誤字のミスをやりました。深くお詫び申し上げます。訂正させていただきます。宜しくお願い申し上げます。

   第7行目   意義 を 異議 と訂正いたします。申し訳ありませんでした。  やまだ ひでお