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千本ゑんま堂(西陣散策9)

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写真は、紫式部供養塔と満開の普賢象桜
正式名称は引接寺(いんじょうじ)で、5/1~5/4の“念仏狂言”で有名です。
ここも少し離れます。今度は西陣の北西の端になります。
千本今出川から千本通を信号4つ分北上した、盧山寺通との交差点の左手にあります(簡易地図)。
化野(あだしの)、鳥辺野と並んで、平安京三大葬地の1つである“蓮台野”の入口であるため、それぞれに死霊に引導を渡すお寺があります。
化野には“福生寺(廃寺)”、鳥辺野には”六道珍皇寺”、そして蓮台野にはココ”引接寺”です。
コンセプトも六道珍皇寺」と同じで、お盆前には“お精霊迎え”があり、ゑんまさまがおられます。
お寺自体は小さく拝観無料です。
本堂の内陣には本尊の“ゑんま像”がお祀りされています。
かつては小野篁作のものでしたが応仁の乱で焼け、現在のは1488年に復刻されたものです。
通常はお厨子が閉まっており、目のあたりだけが見えます。
しかし毎月16日はお厨子がご開帳され、ゑんま像が見えます。
右手には司命尊、左手には司録尊がお祀りされています。
また本堂左手の寺務所に申し出て500円を納めると内陣参拝が出来、その際はお厨子を開いて下さいます。
境内の右手奥には、“紫式部の供養塔”を飾るように、普賢象桜(ふげんぞうさくら)があります。
これも遅咲きで4月中旬から下旬に咲く、花冠の大きな八重桜です。
散る際に花冠からボロッと落ちるので、無常観を象徴しています。
毎年、4月の第3土曜日に“普賢象桜の夕べ”というイベントをやっています。
お精霊迎え
8/7~8/15はお精霊迎え、8/16はお精霊送りが行われています。
7:00~21:00です。
まず本堂内では水塔婆の受付をしておられ、ゑんま像もご開帳されています。
右手から本堂を出て、正面の鐘楼で迎鐘(8/16は送り鐘)を突きます。
境内右手奥の舞台には地蔵菩薩像や小野篁像がご開帳されています。
この舞台の裏の池に水塔婆を流します。
池にはたくさんのお地蔵さんの石仏があり、水が吹き上がっています。
5/1~5/4までは、境内でセリフがある狂言が無料で行われます。
場所は本堂右手に仮設の舞台が作られ、その前に椅子が300席ほど用意されます。
5/1と5/2は、19:00~2時間程度。
5/3と5/4は、13:00~と18:00~2時間程度の2回公演です。
夜は4~5演目、昼は7演目ですので、昼の方が長いのでしょう。
1演目見て帰ることも可能です。
セリフがあり言葉遣いは昔の言葉が多いですが、基本は身振り手振りのドタバタ劇で笑えます。
セリフが理解できているとは思えない小学生でも笑って楽しんでいましたので、どなたでも楽しめると思います。
御殿飾り雛公開
2月末から3月いっぱいまで、寺務所の右手奥にある茶室で御殿飾り雛の公開があります。
8畳のお茶室の中に御殿のあるお雛さまが飾られています。
茶室の外から観るだけなら無料ですが、500円で中に入って呈茶を頂けます。
お茶室の付書院の天袋は、かわいい蛙の絵でした。
さらに奥にも4畳半のお茶室があり、床柱に自然木を使っているのが面白いです。
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