メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

三波春夫

2011-08-29 13:43:25 | 音楽一般
「三波春夫 ~歌芸一筋に生きた道~」
8月21日(日)19時30分~21時、NHK BSプレミアム
 
このシリーズ、筒美京平(なにしろ姿を見たのはこの番組が初めて)、平尾昌晃と好調で、今回はちょっと変わって三波春夫である。見ごたえがあった。
1923年生まれで、浪曲から歌謡曲に転向したのが1957年、遅れたデビューだったが、いきなりラジオでトップテンに躍り出たのはよく覚えている。
小学生の時だったが、最初に覚えたが「雪の渡り鳥」と思っていたら、デビューシングルは「チャンチキおけさ」でそのB面が「舟方さんよ」だったようで、この三つが1957年の秋冬に出たのだから大変な勢いである。同じ学級の仲間が、これだと三橋美智也、春日八郎、美空ひばりも食われるなといっていたのを記憶している。
学校の帰り道、三人くらいで「雪の渡り鳥」を歩きながら歌った。かわいいものであった。
 
「チャンチキおけさ」と「雪の渡り鳥」は、会社に入ってもしばらく私の宴会芸レパートリーに入っていた。
 
この番組で出てくるように、この人はシベリアに4年間抑留されていたのだが、それを知ったのは2001年に亡くなる少し前で、あの五輪、万博の音頭も含め、生涯にわたって美声で崩れないあの歌唱の背景として、むしろ妙に納得したものである。
 
浪曲の語りが入った歌が多くなると、カラオケなどでは歌いにくくなったけれども、初期のいくつかの歌は極めて長寿命、こういう人もめずらしい。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする