メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

ミスティック・ピザ

2011-10-29 16:31:35 | 映画

ミスティック・ピザ (Mystic Pizza、1988米、103分)
監督:ドナルド・ペトリ、原作:エイミー・ジョーンズ
アナベス・ギッシュ、ジュリア・ロバーツ、リリ・テイラー、コンチャータ・フェレル、 ウイリアム・モーゼス、アダム・ストーク、ヴィンセント・ドノフリオ

(2011年9月WOWOWで放送されたもの)
 
コネティカット州海岸に実在するミスティックという町のミスティック・ピザというピザショップでアルバイトをしている三人娘、二人は姉妹で姉は二十歳過ぎ、妹は優等生でこれからエール大学に入る、もう一人は地元の青年との結婚式途中で突然いやけがさしてキャンセル。
 
姉の方はいつも男をねらっていて、地元を訪れた金持ちのぼんぼんと仲良くなるが、相手にはいいかげんなところがあり、妹の方はベビーシッターの家で、夫婦仲が微妙なところから夫に惹かれていく。
 
そういう三人が、いろいろドタバタしたあげく、道を見つけて歩いていくまでの話。青春ものといえばそうだが、アメリカには、特に東部だからか、この年齢ではまだ質実剛健な部分もしっかりあって、後味のいいドラマになった。日本で作ろうとすると、集団結束の話ならともかく、やんちゃなだけになるか、真面目なだけのはじけたところのない話になってしまうだろう。
タイトルは知っていて見たかったが、今回初めて。
 
ミスティック・ピザという店の名前は、秘伝のスパイスという売りと架けているわけだが、ここの女主人(コンチャータ・フェレル、うまい!)がみんなの中心になっていいて、この店の出入りが話の進行と同期している。舞台でもできる話かもしれない。
 
今の10代の人たちも、これを見るといいと思う。
 
さて、ここではクレジットのトップは妹役のアナベス・ギッシュで、役もそれにあっている(したがってまじめな話になるけれど)。
ここで演技が光っているのはリリ・テイラーで、彼女がいなかったら映画としてはそれほど楽しめないものになっただろう。

 
そしてジュリア・ロバーツはこのとき21歳、本格的な映画にはこれが多分初出演で、背が高く目立つことは目立っているけれども、特に美人でもなく、主役はあまり想像できない。だから2年後「プリティ・ウーマン」でああなったのは、よほどプロデューサーに見る目があったのだろう。

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