「沖縄・プリズム 1872-2008」(東京国立近代美術館、10月31日~12月21日)
沖縄に関する文化財、美術を東京でまとめてみる機会、と期待したが、肩透かしだったようだ。
明治から終戦、そして本土復帰にいたる道のりについて、ビデオで流される珍しい記録映像、多くの写真、沖縄の問題が扱われた雑誌などで展示があり、それは一通りそろっていて、この問題を確認することは出来る。
しかしながら、展示されている多様な絵画、それらは沖縄出身、在住、本土からの訪問者などによるものであるのだが、前記のテーマ説明とまとめてみても、受け取る側としては何か中途半端で視点を定めにくいし、バランスも悪い。
やはり、沖縄に関係した作家のものから、これはというものを集めて見せて、実は沖縄にゆかりのものだった、という形で示して欲しかった。
新しい県立美術館は見ていないが、どうなのだろうか。
それにしても、そういう中で、名だたる有名写真家の作品の中で、燦然と輝くのは岡本太郎の写真だ。