yama room

山コンビ大好き。

ブログではなくて妄想の世界です。

きらり

山 短編8 前 (シェアハウス)

2014-06-24 17:41:31 | 短編






そこは


二人だけのシェア ハウス。







その家は


一階にリビングとダイニングがあって
リビングには3人がけのソファと一人がけのソファが二つ。
その中心には大きなテーブル。
そしてその前にはテレビが置かれていた。


その家の中心にあるリビングには2階へと続く階段があって
階段を上っていくと各部屋に通じる廊下がある。
リビングは吹き抜けになっていて
開放感のある広々とした空間になっていた。















こういうのを晴天の霹靂というのだろうか。




ある日突然父が家を出ていくように言った。





その時はまだ自分自身大学生になったばかりで
いずれは家を出ていこうとは思ってはいたが
今はまだ出て行く事なんて微塵も考えていなかった。


大学も同じ都内で通学に不自由していたわけでもない。
親や兄弟達と折り合いが悪かったわけでも
喧嘩して出て行くだのといった話があったわけでもない。


ましてや兄弟が多くて早く家を出ていかなければならない
状況だったというわけでもない。
どう考えても今、この家を出ていかなければならない理由なんて
どこにも見当たらなかった。







「何で?」


そんな問いかけに父は
大事な友人が亡くなったためその息子と一緒に
暮らして欲しいと言った。


意味わかんない。





親父にとっては大事な友人かも知れないけど
自分自身にはなんの関係もない。
ましてや会ったこともないやつと突然一緒に暮らすなんて
チャレンジ過ぎるだろう。


ハイ、わかりました。なんて言えるわけないっつーの。






でもそんな訴えを聞き入れることもなく
既に親父は決めてしまったらしい。


何でもその友人の息子というのは両親を亡くし
一人ぼっちになってしまったらしい。
お姉さんもいるとの事だが海外で家族と暮らしており
頼れる親戚もいないとのことだった。


でもそれと自分が一緒に住むのとどういう関係が
あるというのだろう。
やっぱり意味がわかんない。







ただ、お葬式であったその人があまりにも
儚くて壊れてしまいそうで
どうしてもほっておけなかったそうだ。


親父ってそんなに面倒見良かったっけ?


でもそれはその人のお姉さんもそう感じていたらしく
どうしてもその国に連れて帰ろうと努力したが
大学があったりなんだりで無理だったらしい。
だから仕方なく日本への転勤願いを出し泣く泣く
その国へ帰ったという事だった。


そして親父も家に引き取って一緒に暮らそうとも
考えたらしいが年頃の娘(妹)がいるため無理だと
判断しこちらに白羽の矢があたったというわけ。


って、過保護すぎじゃない?
いくらほっておけない存在って言っても
大学生でしょ?
男でしょ?


やっぱり意味わかんない。




でも悲しい事におやじの意見は絶対だ。
自分の意志とは無関係にその人と一緒に暮らすことが決まった。








その家は税金対策だか何だかで親父が買った
2LDKのテラスハウスで
1階にリビングダイニング
2階に二つ部屋がある。


一通りの家具は揃っていてあとは自分の荷物を運べば
いいだけの状態だった。


って用意周到すぎるだろ。


そんなことを愚痴りながら真夏の暑い中引越しが始まった。









そして一緒に住む人は同じ年で細くて無口で大人しい人
という情報しかないんですけど。
うまくやっていけんのかな。


はっきり言って、不安だけしかない。


不安を抱えながら引越しを終えると
その家に初めて泊まった。






翌日チャイムの音で玄関に出るとそこには
ひとりの男の人が立っていた。


この人がオオノ サトシ?





そこには親父が言っていたイメージと全く違う男の人が立っていた。
細いとは聞いていたけどひょろひょろした感じではなく
つくところにはしっかり筋肉がついている均整のとれた身体。


無口で大人しいと聞いていたので、もっとオタクっぽい人を
想像していたけどほんの少し日に焼けていて
そしてとても綺麗な顔立ちをしていた。


「あの…」


そんな事を思いながらその顔を見つめていたら
遠慮がちに声をかけてきた。


「あ、すみません。大野さんですか?」

「はい。あの、なんかすみません。こんな事になってしまって」


そう声をかけると大野さんは申し訳なさそうにそう言った。







「いや、あなたのせいじゃ」

「本当はあの家で一人で大丈夫だといったのですが
お父様が大変心配してくださって…
あなたまで巻き込んでしまって申し訳ないです」


親父ってそんな心配性だったっけ?
まあでも、この人を見てると心配になるのも
わかるような気がした。


なんというか男の人だけど華奢で守ってあげたくなるような
そんな雰囲気を持った人。


「いや、親父が強引に決めたんでしょう。
こちらこそ返ってすみませんでした」


そしてそんな心配してた割にはこうやって
お互い初対面なのにほっぽらかしだし~。
親父ってばホントありえないっつーの。







「まあ、どうぞどうぞ。俺も昨日引っ越してきたばかりなんですよ」

「そうなんですか?」

「……敬語やめましょうか」

「うん」


そう言うと大野さんは、んふふっと笑ってうんと言った。
かわいい。この人って綺麗な顔立ちをしているけど
笑うとすごく幼くて可愛らしい顔になるんだ。
そんなことを思いながらその顔を見つめた。








「あ、荷物は?」

「午後届きます。って言っても少しだけど」

「そうなんだ? えっとここがリビングダイニングで
2階が俺らの部屋。
俺は昨日引越しだったから勝手に右側の部屋俺の部屋に
しちゃったけど良かったかな?」

「もちろん。ま、どっちがどっちだかよくわかんないけど」


そう言うと大野さんはそう言って、んふふっと笑った。
ああ、やっぱりかわいらしい人だ。










「あ~俺すげえ心配だったけどうまくやっていけそう」

「俺と?」

「うん、そういう予感っていうか、確信」

「んふふっありがとう。俺もダメだったらお父さんに言ってどうしても
ダメなので帰らせてもらいますって言おうと思っていたの」

「そうなの?」

「うん。でも」

「でも?」

「ふふっ大丈夫そうな予感っていうか、確信」


そう言ってお互い笑いあった。





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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ひぽちさんへ (きらり)
2014-06-27 18:19:53
ひぽちさん、戻ってきてくださってありがとうございます。

最近のしやがれいいですよね。
ビールサーバーのところはもう~~。
翔くんの何それ?から始まって智くんのみてみて!
そして相葉ちゃんのリーダー買ってあげようか発言!
買ってあげるって~ってもうどれだけって感じですよね。

休みがあったら~のくだりはやっぱり翔くん智くんにふりましたね。
本人以外は翔くんをはじめメンバーもファンもみんな休んだら
戻ってこないんじゃないかって心配になるような存在なんですよね~。

七味のくだりも♪天然コンビホントかわいくて癒されますよね~。
そして翔くんの部長呼び!からの
5分前位からずっとこうだよ発言!そっか~ずっと見てたんだぁって倒れてました。

ファッション対決もなんか妙に山々しかったですよね。
二人で最後残っているのがまた♪
TVジョンも素敵なんですね。見に行ってきます♪
ありがとうございます。
返信する
再び失礼しますッ (ひぽち)
2014-06-26 20:39:15
きらりさん、こんばんは☆再びすみません!!この間のしやがれの話しがしたくて、したくて…戻ってきました!!この間のしやがれは何かと翔さんが智くんに話しをふってるのが本当に良かった♪10年後について話してるときも絵のことふったり、二ヶ月(でしたっけ!?)休みがあったら…の時も!!あとファッション対決の時も釣り仕様のようなベストを選んだりもうなんて山々しいんだろッ!!と悶絶してました!!でも天然コンビのビールサーバーで驚いてるとことか七味唐辛子のとこも可愛いなぁ~って癒されました♪月刊テレビジョンの月刊嵐、山のお二人素敵でした~☆「智くん」「翔くん」呼びに胸キュン(笑)です!すみません、長々と…。失礼しました!続き楽しみに待ってます♪
返信する
ひぽちさんへ (きらり)
2014-06-26 18:27:33
ひぽちさん、コメントありがとうございます。

そんな風に言っていただけると本当に嬉しいです~。
話はもう出来ているのでなるべく早くUPできるように
しますね~。

しやがれもここのところ二人でトランプとか酔っ払った智くんとか
松ケンさんの回とか見どころ満載でしたよね。
これが終わったら日常か短編集に出せたらいいなぁ~なんて思ったりしてます~。

いつもありがとうございます♪
ファンブログをやめてしまったのでここ(本編じゃない方)で色々書いたりお話できるのが
嬉しいんですよね。
返信する
続きが気になる~ッ (ひぽち)
2014-06-25 21:30:01
半ば強引に住むことを決められちゃった翔さんでしたが、智くんを見たら落ち着いちゃいましたね♪これからどんなことがおきるのかなぁってドキドキします♪早く続きが読みたいなぁ♪すみません…ワガママ言って。いつも素敵なお話本当にありがとうございます!!疲れがぶっ飛びますよ!!次回も楽しみに楽しみにいい子にして待ってま~す!!
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