本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

太陽は西に沈む !!

2013-08-03 22:26:06 | 住職の活動日記

 お天道様は東から上って

西に沈みます。

 当たり前のことですが、

昔の人はそこに大きな命の流れを感じ取ったのでしょう。

 

 ピラミッドも二つのある、その間に

夕日が沈んでいきます。

『 △〇△ 』  

 二つのピラミッドの間に太陽が沈んでいる文字です。

 西に沈み、東から出てくる

命の再生を願った、というか

蘇って来ると信じたのでしょう。

 

 今の西日はとても暑い !

けれども、静かに落ちていく夕日を見ていると

不思議と心が落ち着くものです。

 宇治の平等院、

浄土を表現した伽藍配置です。

西に阿弥陀如来を配し、その前に池がある。

こちらの迷いの岸から、

六波羅蜜の池を渡って、

阿弥陀如来の浄土へ行くという、

そういう浄土庭園です。

 ほかにも、浄瑠璃寺というお寺もあります。

 

『 西行法師 』  ( さいぎょうほうし ) も

何気なく書いていますが、

「 西へ行く 」 と書くのですね !

彼の思い入れがあるのだと思います。

 

余談ですが、

 『 西 』    漢和辞典でひくと、

【 襾 】 ア部 という部首になるのです。

西は簡単な字ですが、

どこに属しているかというと、あまり見かけない

【 襾 部 】 というところにあるのです。

 ( おおいかぶさっている、さまをあらわす )

とあります。

「 西 」 という字も、

酒を搾って滴り落ちる、ということから、

たれさがる、

( 借用して ) 日の下る方、

西を表す言葉になったようです。

 

 洋の東西を問わず、

「 西 」 というのは安らかな世界をあらわし、

そしてそこから再びよみがえってくる、

再生の願いを込められた、

私たちの憧れる世界を意味したのでしょう。

 

 まさに、「 お彼岸 」 ということも

そういう憧憬の世界を表現した、

人間の本来の願いのような気がします。

 

 ピラミッドもお彼岸の中日に

太陽がスフインクスの横を通り、

二つのピラミッドの間に沈んでいくようです。

 

 昨夜のテレビ 「 世界ふしぎ発見  」 よりの

借用です。

 それに、少し感じたことを入れました。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする