宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

縮小コリメート法(その45)_TELE VUE 55mmPLoSSL+ASI294MC実践投入

2019-09-20 20:28:00 | 縮小コリメート法
昨日の抜けるような青空に釣られて撮って来ました。
残念ながら夕方から曇りとなり、ほんの少しの隙間から
薄雲を通して数秒の撮影を繰り返してきました。
通常のガイド撮影などでは全く釣果を得られないお天気。
このような場合でも・・・

ってか、もう日本の夏は長時間露光ムリじゃないでしょうかね?

っということで、縮小光学系の威力を再認識できました。

M27 , 10 X 15s , 150s Total


M57 , 379s Total


1秒×24枚加算画像




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撮影日時:2019/09/19
撮影場所:65cm天文台 標高870m
天候:ほぼ曇りの隙間撮影
気温:16℃
星空指数:5 ← 雲数90以上!
シーイング:*** 薄雲多く測定不可能

撮像鏡筒:65cmF12クラシカルカセグレン
アイピース:TELE VUE 55mm PLoSSL
レンズ:CCTV 16mmF1.4 C MountLens
撮像カメラ:ZWO-ASI294MC-Pro(非冷却で使用)
縮小率:55/16=3.4375
合成F:3.49
合成fl:2269mm
縮小光学系FOV:3450 X 9mm / 2269mm = 13.68'角(円形写野直径)
通常光学系FOV:3450 X 21mm / 7800mm = 9.29'角(m4/3対角)

*上記9mmは1/1.8インチ素子の対角、21mmはm4/3素子の対角
 使ったCCTVレンズが1/1.8インチ写野対応品のため。

< M27 >
G450 , 10 X 15s , 150s Total

< M57 >
19_22_59 : G570 , 10 X 1s , 15s Total(加算)
19_23_37 : G450 , 10 X 4s , 40s Total(加算)
19_25_07 : G250 , 10 X 30s , 300s Total(加算平均σクリッピング)
19_31_29_: G570 , 24 X 1s , 24s Total(加算)

上記4枚を”加算”し、合計 379s Total で処理した。
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とにかく晴れ間が無い。
大慌ての撮影でしたが、1サイクル30秒から数分で完了するため、
何度もやり直し、連続有効データとなった画像でまとめました。
ハッキリ言って、良くこんな空で写ったなあ~と思います。
M27は星像がイマイチだったので、M57の時はレンズ間距離を
最適化しました。LV画像が見られるCMOSカメラは良いですね!
おかげで、ほぼほぼ周辺まで丸い星像となっています。
水蒸気でシーイングなんてあったもんじゃ無かったので、
リベンジしたいところです。

このような結果から、
以前のようにコンデジを使った縮小コリメート撮影は終焉を
迎えたと言えるでしょう。ASI290や224を使い、30cm以下の
鏡筒でソリッドな(グニャグニャしない)撮像系が組めます。

”縮小光学系電視アイピース”

なんて製品が出て来るのではないでしょうか?

コメント
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