宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

C-14 + ZWO-ASI294MCで撮ったM100

2018-02-24 19:47:00 | SkyMax改イギリス式
C-14にZWO-ASI294MCを付けて撮影した結果です。

M100 , Gain=400 , 23X300s , 115min Total
Dark=12 , Flat=6


C-14の光学調整不良、シーイング2/5を考慮する必要があります。
ここではASI294MCがDSO本気撮りでどのような画像を出すのかを
評価します。

以下はGain=400で撮った場合の感想です。

・F7光学系に於いても十分に短時間露光可能。

・思った程の色抜けも無く、私的には十分に実用範囲。

・系外銀河のHⅡ領域は写り難い。
 バラ星雲などの面積がある対象は良く出るが、小さい”赤”が
 出てこない。ワンショット冷却CCDであるICX413ではDSOの赤も
 ちゃんと出る。この辺り、良くも悪くもデジカメ的と感じる。

・非冷却のZWO-ASI294MCを使ったが、アンプノイズが少ないと言っても、
 ダークを撮らなくて良いというレベルではない。
 特にDSO狙いでは、バックのフラットさを変なアンプノイズが
 邪魔をする。

・DSO狙いでは赤外線も受光したいので、クリアフィルタ相当の
 保護カバーは有り難い。数億光年先の銀河が良く写る。

・アクセラレータも画像処理エンジンも積んでいない。
 CMOSカメラで天体撮影を行うと、カメラメーカの
 画像処理技術が如何に凄いか思い知らされる。
 天体用CCDでは”色乗り”が明らかにCMOS素子よりも良いし、
 ダイナミックレンジもデータシートよりも広く感じる。
 一方、CMOSではDRもFWもデータシートより狭く感じるし、
 色乗りがサッパリ味過ぎて苦労する。

<総観>

・ワンショットカラーならデジカメの方がずっと良いし簡単。

・デジカメの大フォーマット・巨大データを敬遠したければ
 使う意味がある。

・小型軽量である!
 何と言っても最大の利点はコレ。
 目的の天体用画像処理レシピが完成すれば、
 きっと手放せない存在となるだろう。

・リアルタイムフレーム転送が素晴らしいが、逆に言うとPHD
 などに悪影響も及ぼす。SharpCapソフトでは転送レートを指定
 出来るため、DSO狙いでは1秒に一枚というゆっくりレートとした。
 それでも、今朝方のM100撮影中に2回もPHDが怒って停止した。
 QHY5L-ⅡMの画像転送中にASI294MCの画像も入って来る訳で、
 10インチノートPCでは厳しいものがあった。

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ZWO-ASI294MC、良いんじゃないでしょうか!
冷却版のProの方が夏場には安心でしょうね。
是非ともモノクロ版のASI294MM-Proを出してください。

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撮影日時:2018/02/23-24
撮影場所:カッパ池P(標高638m)
天候:快晴、無風、結霜あり
気温:-4℃
星空指数:70
シーイング:2/5夜半から3/5

撮像鏡筒:C-14 , 35.5cm F11 SC , fl=3910mm
カメラ:ZWO-ASI294MC (Sony IMX294 Back Side Illuminated CMOS m4/3)
フィルター:無し
コマコレクター:ジャイアント・イージーガイダー内蔵レデューサF7

赤道儀:SkyMax改_E-ZEUSⅡ仕様
ガイド:80mmF5ガイド鏡 + QHY5L-ⅡM+PHD2_Ver,2.6.3

ASCOM Platform 6.3
撮像ソフト:Sharp Cap 3.1(Free版)
画像処理:SI7 , Photoshop_cc

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