昔、漆塗りの食器棚を 洗剤の○ジックリンで掃除したら
母にこっぴどく叱られたことがある。
漆の色が変色するからと。
○ジックリンは強めのアルカリ性なので当然なのだけど
そんなことは知らないで
「漆塗りは扱うのはむずかしい」と思って育った。
が、
そんなことはないことを 大人になって知った。
たいていのお客様のお宅では 漆塗りのお椀やお重は
ハレの日用にと大切にしまいこまれていて
使用頻度が少ないのは
とってももったいないこと。
普通の陶磁器やガラスのお皿と同じように是非使っていただきたくて
普段使いのお手入れの方法をご提案させていただくことが
しばしばあります。
繊細で傷つきやすいイメージがあるけど
本来 耐熱性も耐久性もある漆器。
ぬるま湯で洗って
やわらかい布巾で拭くだけよ。
油汚れは薄めた中性洗剤か
重曹を溶かしたお湯で洗えばいいので
普通の食器と同じでしょ?
ただし、ポイントはいくつかあって、
食洗機や乾燥機は避けたほうがいい。
固いスポンジやクレンザーでゴシゴシするのはどんな食器でもNG。
他の食器を重ねない。
直射日光が当たらない場所に収納する。
ぬくもりある感触の日本の伝統的器はしまいこまないで
生活の中でどんどん使って 楽しみましょう