hyperclub

パソコン教室アイラブハイパークラブです。
教室に流れるBGMなどを紹介します。

ナッシュビルの昼下がり

2005-07-06 23:53:45 | 音楽
 OLを続けながら海外留学を目指している女性がいる。彼女に英会話に必要な文法を身につけるのに適切な本を尋ねたところ、即座に、田辺正美さん著「ゼッタイ話せる英文法」を紹介してもらった。『英会話に必要な文法知識が3コママンガでラクラク身につく!』という惹句が目を引いた。CDがついており、聴きながら作業をするのに適しているように思える。畏(かしこ)まって聴き入ってしまえば、すぐに飽きてしまうことは目に見えている。バックグラウンドで軽く流す程度が自分に合っている。

 信じてはもらえないだろうが、ぼくはシャイだ。それに見栄っ張りの部分を自覚する。まるっきり英語を喋れないのではない、と思いたい(いよーッ、見栄っ張り!)。片言でもよいはずなのに、自分の話す言葉が文法的に正しくないと指摘されるのが怖いだけだ、と分析した(いよーッ、見栄…!)。羞恥+誇りを意識をしすぎるのだから、正しい英語を耳になじませれば乏しいリズム感でも何とかいけるのでは(楽天家でもある…)。例えば、冠詞だ。ここは The を使うべきだろうか…、それとも? 人様からみたら些末にこだわっているように見えるだろう。それを繰り返し流すことで克服してやろう、と決意した。

 暇があれば必ずかけ、耳にするよう努めているのだが、しかし、何でムカつくのだろう、英語って(短気でもある)。日々我慢の日だ。パソコンの便利さはこんなところにも現われる。気軽に聴けてしまうから。イントネーションというのだろうか、リズムでかぎ分けるコツのようなものは見えてきたが、万全とは言いがたい。それでも続けようとしている、自分がいる。この粘着さ加減は自分でも想定外だ。まあ、いわば文字通り聞き流しているだけなのだから、安易といえば安易な話だ。

 テネシー州はナッシュビル、どこにでもあるような街角の公園のベンチで、ひとり黙々とギターで弾き語るカントリー・シンガーの卵がいる。
「お上手ですね。ライマン公会堂でのステージは何時なんです?」
流暢に英語で質問するのは、ぼくの未来の姿か。いつしかうちとけて会話が弾む。ぼくのために新曲を披露してくれるひたむきな女性のブロンドの髪をそよ風が撫でて行く。いい光景ではないか。映画のsceneのようだ。

 誇大妄想の気配も濃厚のようだ。