昨年、不思議だったのが、太平洋沿岸部での蝿の異常発生、次いで蚊が異様に少なかったことだ。前者はやがて来るかも知れない東南海地震の前触れかと内心びくびくしたものだ。蚊の少なさについては、
「ぼうふらの湧く時期に雨が少なかったのさ」
と、ある法事の席で古老が科学的に解説してくれた。まさに一刀両断。ぼくは、
「なるほど」
と、納得した。
蚊取線香なんぞいらなかった昨夏、水不足がどうのこうのという話はでなかったように思う。天候には逆らえないというが、雨の降る時期の微妙なずれで現象が異なるというのが自然の持つ妙味で、しかも絶妙である。
それにしても暑い。日中のほとんどを空調の効いた教室で過ごしている身でこんなことを言えば叱られるだろうが、二言目には
「あっつあんなあ~」
を連発している。余計に暑苦しくなる言葉である。
クールビズが提唱される以前から、空調の設定温度は28度だったから、無理もないところかと慰めていたら、今年は様子が違う。実は暑いとぼやくのは昼下がりのほんのひと時に過ぎないことに気づいた。日が傾きかけるとてき面に肌寒さを覚える。これがいわゆる加齢による何とかか?
さて、パソコンの世界でも夏は厄介な季節である。パソコン雑誌の見出しには熱対策というキーワードが溢れているだろう。思えば企業にコンピュータが導入されかけた時代に、会社で一番快適な部屋がコンピュータ・ルームだった。多くの社員が額に汗し、腕まくりをしてる中で、その部屋のための予算に文句をつけられることはなかった。それほど熱対策は重要である。
あらためてチェックを促がす必要はないと思われるが、確認しておきたい。
- PCを長時間車の中に放置してないだろうか
- 西日の射す部屋にPCを設置してないだろうか
- PCのファンを書類などで塞いでいないだろうか
- デスクトップを壁にぴったりくっ付けていないだろうか
- チャンとファンは回っているよね
偉そうなことは言えないものだ。今夜、メインマシンのフロッピードライブ、空である、がカシャカシャと音を立ててアクセスしっ放しという事態に陥った。
「さては熱のせいか?」
と、いぶかったが、何のことはないフロッピーディスクを差し込んでみたところたちまち解決した。
「だよねぇ」
日盛りにサーフィンでもしてみるか。縁側に長男のサーフボードが、
「どうぞお使いくださいな」
とばかりに、これ見よがしに置いてある。この誘惑に乗らない手はないなと、小一時間。ビーチボーイズのサウンドが甘い誘いに拍車をかけている。