hyperclub

パソコン教室アイラブハイパークラブです。
教室に流れるBGMなどを紹介します。

ルージュの伝言

2005-08-01 23:45:23 | 音楽
 実は末っ子と誕生日が同じである。珍しく夕食を息子たちと囲んでいると、息子の友人たちが大勢やってきた。めいめい贈り物を携えている様子だ。機先を制して、
「わざわざワシのためにすまんなぁ」
と言ってみる。
「おっちゃんにはこんなちんけなものを贈るのはあまりに失礼なので、とりあえず息子さんの方に…」
なかなか…である。切り返しに成長の跡が見られるではないか。

 長男の仕切りで、その友人たちのとは別に長男が贈ってくれたケーキにローソクを点し灯りを消す。ハッピーバースデーを歌い終わるや二人でローソクを吹き消す。いっせいに拍手で祝ってくれる。若者は乗せ上手である。それにしても野郎ばかりではないかい。が、悪くない。ひとしきり近況を述べ合う。末っ子にしても、ぼくにしても久闊を叙す言葉が多くなるほど、久しぶりの再会だ。この友らのおかげで息子は成長することができたのだと感謝の念でいっぱいだ。

 横浜に住む姪から電話があった。6年生、夏休みの宿題はもうほとんど片づけたという。彼女は自分の主張は明晰に述べることができる。その彼女が肝心のことがなかなか言い出せない様子で電話口で若干もどかしそうにしている。察してこちらから水を向けることにする。
「志摩へ来るかい?」
「えっ、行きたい、行きたーい!」
それを3回ほど繰り返した。こうして生涯で2度目の帰省が決定した。

 「魔女の宅急便」が好きで、ユーミンを口ずさんでおるやの姪だが、母親であるぼくの妹にも内緒で電話してきたらしい。キキならぬ姪の、初めてのひとり旅が始まる。