夏休み、お盆、まして日曜日とあって、横山展望台も、志摩マリンランドも人であふれていた。活気のある志摩はやはり喜ばしい。コンテンツだって、色褪せたのでは…と若干の危惧を覚えていたが、地元の人間にも新しい発見があり、老舗観光地の意地のようなものが窺える。姪は素直に感動してくれた。都会っ子には田舎の素顔が気に入ったようだ。開発され過ぎた、と、皮肉な見方もできようが、そこはそれ、
『火を入れて新鮮、形を変えて自然』
と受け入れたい。田舎だって成長するし、進歩しなければ不便だ。ぼくは原理主義者ではない。
『火を入れて新鮮、形を変えて自然』
と受け入れたい。田舎だって成長するし、進歩しなければ不便だ。ぼくは原理主義者ではない。
教室に戻ると、持ち込まれた不具合パソコンが文字通り山積みだ。小田和正の「自己ベスト」を聴きながら黙々と作業を進める。小田さんだってやがて還暦ではないのか。教室の若い女性たちがうっとりと彼を語る。
「あのぉー、ぼくの方が年下なんやけどぉ」
彼我の格差と言おうか、実年齢で語れない何かを身につける必要がありそうだ。ぼくなりのベストをつくそう。アレンジを変えても、オリジナルでも「秋の気配」はやはり素晴らしい、と小一時間。