上瀬谷の田んぼにミゾカクシ(キキョウ科)が咲いていた。
ミゾカクシは別名でアゼムシロとも呼ばれる。
溝隠し にしても 畦筵 にしても、あたりに蔓延ることを思わせる名前だが、ここではポツポツだった。
田植えの終わった田んぼの畦に近く草のない浅いところに、小さな生き物たちが見えた。
ひとつはオタマジャクシだ。アマガエルになるのかなあ。
こちらは何やら見慣れない。
水中を泳ぎ回ったり、底のあたりをつついたり、時には水面からふいっと体を出してまた戻ったり。
ハイイロゲンゴロウというものらしい。ゲンゴロウの仲間を意識して見るのは初めてだ。
ゲンゴロウの仲間は水田などでたくさん見られた昆虫だが、さまざまな要因で絶滅危惧されている種が多いそうだ。
こういうのもいた。エビの仲間か?
時にエビ反りをする・・・いやいや実はエビの曲がりかたは無理のない方向のはずだ。
ハサミもなさそうだしエビではない。
調べてみたところハイイロゲンゴロウの幼虫のようだ。
ハイイロゲンゴロウの成虫と幼虫が同じ場所で生活していたのだ。
ゲンゴロウはオサムシの仲間だが水生なのだ。ときどき水面から顔を出すのは呼吸のためらしい。
水田というのは、さまざまな生き物のための環境を保つ役割を果たしているようだ。