
新倉富士浅間神社の本殿からさらに上がっていくと忠霊塔がある。
これは五重塔だが仏塔ではなくて戦没者慰霊塔だ。
1962年に設置され、毎年9月に戦没者慰霊祭が行われる。
富士山と五重塔を一緒に、さらに春には満開の桜も加わるので観光客の人気を集めるようになった。

山を下って、忍野八海までのバスに乗ろうとしたがバス停を見つけるのに苦労した。
ようやく高速道路の下に見つけて、少し時間があるので付近をぶらっとした。
その高速道路の下に石碑があって「罔象女命」と刻まれて注連縄がまかれている。
不勉強で読み方すら全く分からなかった。最初は 罔を岡と見間違えたほどだ。
実は「みつはのめのかみ」と読みイザナミの子だ。
古事記では弥都波能売神、日本書紀では罔象女神と表記され、祭神としては水波能売命などともされる水神だ。
祭神とする神社は富士周辺ばかりでなく、例えば京都の貴船神社や東京の愛宕神社などでも祭神とされている。

バス停の近くには黄色い花が咲いていた。

天鵞絨毛蕊花 。漢字で書かれるとどう読めばいいか分からない。
ビロードモウズイカ(ゴマノハグサ科)という帰化植物だ。

雄しべ5本のうち短い3本には毛が密生している・・・毛蕊花という名前の所以だ。

天鵞絨(てんがじゅう)とはビロード、ベルベットのことだ。
その名の通り葉や茎に細かい毛がいっぱいで、手触りが気持ちいい。
なお中国では毛蕊花と書けばビロードモウズイカを指すそうだ。天鵞絨は余分だった。