
忍野八海や周辺を歩いていると立派な旧家をいくつも見かける。
玄関の軒下に何かがある。

横から覗かせてもらうと、三角の布団のようなものに紙垂が付いている。
何か神事に関係しているようだ。

別のお宅でも飾られている。どれも綺麗だ。
何だろうなあと思いながら歩いていると・・・

偶然出会った忍野村観光案内所の入り口にもかかっていた。
ここの係の人に「ヒイチ」という名前を教えてもらった。
ヒイチは正方形の布の中に藁、綿、籾殻、心棒などを入れ三角形に仕上げるそうだ。

忍野村だけでなく富士山北麓では小正月に道祖神祭が行われる。
切り出した杉の木をご神木とし、そこに家内安全、商売繁盛、無病息災などのを祈願して多数のヒイチを下げる。
祭りが終わると地域の子供たちが各家庭にヒイチを売り歩き、各家庭では玄関の軒先に1年間飾る。
1年飾ったヒイチは小正月のどんど焼きで焚き上げられるそうだ。

ここの家では何やらトウモロコシの小型のものが吊り下げられていた。

初めて見たが、かざりもろこし(飾りトウモロコシ)というものらしい。
普通のトウモロコシよりかなり小ぶりで粒が色とりどりで綺麗だ。