
明治神宮では久しぶりに御苑にも行ってみた。
明治神宮の神域は神宮になるずっと前、江戸時代初めは肥後藩主別邸で寛永17年から彦根藩主の下屋敷であった。
その下屋敷の庭園が明治時代に宮内省所轄の南豊島御料地となり代々木御苑と呼ばれた。

約83,000㎡の庭園には花菖蒲田、つつじ山、南池などがあり、全体に武蔵野の面影をとどめているという。

花菖蒲田を遡ったところに清正井(きよまさのいど)があり清水が湧き出ている。
加藤家の別邸だったことからついた名前と思われる。

小高いところに建つ隔雲亭は昭憲皇太后(明治天皇の皇后)の休息所として建てられた。
戦争で焼けたので現在の建物は戦後に建て替えられたもの。
建物の前には芝生となだらかな斜面があり、その先に南池の風景が広がる。

南池(なんち)は清正井から湧いた水が花菖蒲田を通って大きな池となっている。
スイレンやコウホネなどの花が咲き、鯉などの魚が泳ぎ、カワセミやカモなどの水鳥も見られる。

南池の四阿のあたりは前から小鳥の多いところだった。
今回もと期待したが、人出が多いせいか出会いが少なかった。

それもムラサキシキブの木にはメジロやシジュウカラなどが来ていた。

ヤマガラが人のすぐ傍まで来るのも昔通りだ。
それでもアオジやルリビタキなどには会えず残念であった。