最近コンビニ食パンがおいしくなっています。値段もなかなかなのですが、程よい量が受けているようです。6枚切りより厚く、四枚切りほどは厚くない当たりです。
各社イロイロな手段で作っています。味はともかくそこを見てゆきます。
まずはセブンイレブンの「金の食パン」です。蜂蜜のフレーバーがとっても印象的です。
実はこの3社とも、一枚当たりのカロリーはそんなに変わりませんし、成分比もそんなに変わりません。なぜ味が関係するのでしょうか?
原材料は、水以外の重量の多いののから表記されます。
この中で小麦タンパクパンの骨格を作るものです。ただ小麦タンパクの追加は、もしかすると油脂過剰の作りのためにそうなっているのかもしれません。麦芽エキスはデンプン分解酵素を含んでいるので、伝統的な発酵促進剤です。あと焼き上がりのカリっとした感じを作ります。
そこまでいっていいのかな。
ヤマザキパンのユアクイーンは、実は割と古くからある限定商品でした。予約販売で売られていた商品です。話題を作ったセブンイレブンの「金の食パン」より古い商品です。
味はヤマザキのダブルソフトを高級にしたニュアンスです。しっかりした食感が追加されています。
添加物が多いのですが、焼いてしまえば実は飛んでしまうものが多いと言う所があります。
実の所を言えば、ヤマザキパンのパンの作り方がそんなに単純なものでは無さそうです。日本人のあのパンの感じ、それを追求している感じです。
ローソンの「ウチカフェブレッド」です。このパンが一番パンらしい味がします。ただ困った事に北海道産の「春よ恋」という春巻き小麦品種を使っているのですが、多分景品表示法ギリの表示です。このへん明示した方が早いと思います。「春よ恋」10%、カメリア90%とか。カメリア90%なんて超高級ですね。でも真面目に希少な「春よ恋」です。全国展開の企業の集荷力を前に、泣いているパン屋さんがいっぱいいるだろうと思います。
景品表示法はクリアで来ても、疑問があるのがローソンの「春よ恋」です。
パンの味は、材料を見れば歴然としています。ローソンの「春よ恋」添加剤が少ないと言う事です。醸造酢は多分小麦粉の改質作用で、モルトエキスは発酵促進材です。この程度しかないと言うのがポイントでしょう。
その意味では、発酵風味料の入っている「金の食パン」より良い商品だと言えます。そう言った意味では、ローソン・セブン・ヤマザキのラインになると思うのですが、現実には違います。
ヤマザキの「ダブルソフト」の延長にあるユアクイーンは間違いなく歯ごたえと柔らかさがマッチした美品です。ジャパニーズ食パンの最高峰です。セブンの「金の食パン」も蜂蜜のフレーバーを付けた逸品です。トーストしただけで、おかずがいらないレベルでしょう。ローソンの「春よ恋」ですが、岩手の白石製パンが作っています。この会社、岩手地粉の研究はずっとやって来ているので、国産内麦に関しては信用出来る会社です。味は真面目ですが甘い。
それでもカロリーもにたりよたりです。
さてこのコンビニ高級食パンのカテゴリーが浮かび上がって来ているのでしょうか。二分の一斤150円の商圏には手作りパン屋がいます。で、多分彼ら手作りパン屋の方がおいしいパンを作っています。ただ彼らは食パンのイメージに添って、菓子パンみたいなバターと砂糖の大量投入したパンは作りたくない所もあります。その上バターと小麦粉が価格暴騰して幾久しくなっています。なので作れない所もあります。
ところがヤマザキパンの伝統もあります。パンといえばこんな具合というものもある訳です。
個人のパン屋はウサン臭いです。ヤマザキにやられていればそうなります。なら大手のパンになりますが、ここはここでさらにうさんくさく感じます。
そして私でもパンの味を云々言えるほどではなく、多分盛岡市内で衝撃的にうまかったのは、ヴァンセンヌだけであって、後は真面目な横沢パンくらいかと言うレベルになったりします。
日本のパンは間違いなく2極化しています。本格派とヤマザキ派です。
ここはパンの味を語る前に、朝の生活を考えるときれいに並びそうです。とにかく慌てて出てゆく際には「金の食パン」、15分時間があればトーストしたローソンの「春よ恋」とインスタントのコーンポタージュ、そして1時間時間があれば、サラダを食べながらの、ヤマザキが一番落ち着くでしょう。
とりあえずこれよりおいしい食パンは、盛岡市内ならゴロゴロしています。ただそう言った個人商店から買うのも躊躇する人が多いです。理由は自分がおいしいと思ったが、おいしいと思う人が意外と少なかったとか、近所の噂とか、そういったものが邪魔をしています。
ただ万人にとっておいしいと感じるのは、今回上げた3件のパンです。実は町のパン屋と大手の隙間を付いた商品展開であると考えています。
ただ私の舌では、平凡なパンだと思います。衝撃はないです。
追記
11/23、本文を追記しました。その上申し訳ないのですが、後日もう少し直します。