鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.383 (地区医師会長と県医師会との連絡会議)

2014-09-01 11:46:10 | 日記
8月30日 16:30~ かみのやま温泉「葉山館」

温泉旅館での一泊による地区医師会長懇話会は、過去2回行われています。地区医師会長同士の話し合いの場がなく、地区医師会の意向を県医師会に伝われないというのが懇話会の趣旨だったと思いますが、一緒に泊まっての飲み会で、お互いの顔の見える関係が醸成されることが大きな効用だと思っています。

そのときのメンバーでもある現県医師会長の徳永先生の意向もあり、地区医師会長と県医師会役員との連絡会議を年2回のペースで行うことになったようです。

次第

司会:中條常任理事

1、開会
2、挨拶
3、協議

1)地域医療ビジョン

地域医療ビジョン、病床機能報告制度、地区医師会での地域医療ビジョン検討委員会設置の要望、JMAPの活用、新たな財政支援、医師確保支援などにつき、膨大な資料を使って中目副会長から説明がありました。

2)在宅医療の現状と課題

・地区医師会における在宅医療の課題
・在宅医療に関する県医師会への要望

各地区医師会長から、在宅医療や地域医療ビジョンに対する各地域の考え方や取り組みの進捗状況が述べられましたが、地域により事情はさまざまであり、一律に進めるのは難しそうです。因みに、地域医療ビジョン検討委員会をすでに実施したのは鶴岡のみでした。

また、これから増え続けるサ高住(サービス付高齢者向け住宅)、有料老人ホームなどに入居している高齢者の看取りをどうするのかで議論が白熱しました。このような施設には医師(かかりつけ医)が関与していないことも多く、このままだと入居者の多くが看取りのために病院に搬送されることになり、病院機能が破たんしかねません。その対策として、今後の看取り数がどのくらいなるのか把握する必要がありますし、そのために病床がどの程度必要なのか検討する必要もあります。

一方で、看取りは病院の本来の機能でありません。理想的なのは、なるべく居宅を含む施設で看取ることですが、介護職だけで看取りはできません。施設での看取りを進めるには医師(かかりつけ医)の積極的な関与が不可欠です。最期まで安心して暮らせる地域であるためには、医師の責任が益々大きくなるということだと思います。

このように、2040年までさらに進む超高齢社会における地域ビジョンは医療だけで解決することはできず、在宅医療(高齢者向け住宅を含む)や介護サービス事業所とセットで考える必要があります。国が進める病床機能の再編による地域医療ビジョンが片手落ちと感じる理由です。


・在宅医療に関する県医師会の今後の取り組み
 1、連携拠点事業
 2、訪問看護ステーションの設置と充実
 3、行政との顔の見える関係の構築
 4、アンケート調査から課題への対応

3)あらたな財政支援制度の進捗状況
国への事業計画の提示:9月
国からの交付 : 11月
県議会の議決: 12月

 内訳
病床機能分化、連携に必要な事業:2、2億
在宅医療・介護サービスの充実:4.3億
医療従事者の確保・養成: 6.4億

4)補助金等に関する情報提供
 医療、介護関連の補助金情報を県から公開してもらった。

5)テレビ会議システムの導入について
端末は、各郡市地区医師会に設置し、個人のPCからも参加可能とする予定

6)県医師会への要望
 警察医の件、日医の指示を待っていても、いつになるのか分からない。
 県医師会独自に何か歩みを持てないのか 

会議後は、お目当ての懇親会とカラオケで、県医師会の役員の先生方、地区医師会長らと親睦を深めました。

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