鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

緩和ケア特別講演会

2017-10-19 15:08:37 | 日記
緩和ケア特別講演会

日時:2017年10月19日 19:00~20:00
場所:荘内病院講堂

演題:思いやりのあるまちづくり compassionate community
   ~地域包括ケアと地域緩和ケアの進化~

講師:社会医療法人北斗 地域緩和ケア推進センター長 蘆野吉和先生



1,アドバンストケアプランニング
 
  (地域)緩和ケアの最終目標
   ・人生の最終段階におけるつらい状況を可能な限り改善すること
   ・その人らしい人生や生活を可能な限り最期まで継続できるよう支援すること
   ・人間としての尊厳を最期まで大切にすること
  地域緩和ケアとは
   ・地域で生活する人の視点に立って
   ・地域全体を視野において
   ・地域全体(地域のすべての医療介護従事者+ボランティアなど)で提供する 
  緩和ケアが勧められる時期:死が予期できる時点

2、レジリエンス(立ち直る力)


  病状が悪化した時点では、どんな説明を受けても、納得は得られない。
  早期からの緩和ケア(ACP)が必要 
  死の辛さを和らげるために緩和ケアがある
  緩和ケアを受けることは人権である
  死についての教育

  レジリエンスを強めるための戦略
   地域緩和ケアスタッフの資質を高める(人材育成)ことで、
    コミュニティのレジリエンスを高める
    →家族・介護者のレジリエンスを高める
    →個人のレジリエンスを高める

3、思いやりに満ちたコミュニティ(Compassionate Community)

  自分の健康を維持することは個人の責任であり、社会の責任でもある
  死に直面している人を可能であれば自宅に近い環境で、良き死を迎えることができるよう支援する
  人生の最終段階、死、死に逝くことは医療の問題ではなく、社会の問題である
  死、死に逝くこと、死別に対する国民の知識・態度・行動を変えゆく
  人生の最終段階に向けての意向・希望について話し合う文化をつくる
    
  
4、地域共生社会・ゼロ次予防

  地域包括ケアシステム から 地域共生社会

  ゼロ次予防:地域環境・社会環境の整備・改善
  一次予防:社会参加する
  二次予防:虚弱を遅らせる
  三次予防:重度化を遅らせる

  地域共生社会
   制度・分野ごとの「縦割り」や「支えて」「受け手」という関係を超えて、地域住民の多様な主体が
   「我が事」として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて「丸ごと」つながることで、
   住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともない創っていく社会


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