まさに炎天下、40度近い足場の上で目地詰め作業。
熱中症対策にファン付き空調服(ベスト)を着用して、スポーツドリンクをこまめに飲む。
先日、近所で外壁にレンガタイルを貼りつけたのを紹介したが、その目地詰め作業。
私は米国レンガメーカーのビデオを見て、目地材を隙間に盛って鏝で削り取る方式をするものだと思っていたが、施主が元左官工に来てもらい前面の半分ぐらい目地を詰めて貰ったところ、隙間に鏝で目地材を詰め込む方式になった。これではかなり時間がかかる。この仕上がりは私の感覚にはアピールしないが施主の意向だ黙々とやる。
まず目地セメントを撹拌ドリルで練るが、この粘度が一番重要。柔らかすぎるとチューブ(手元)から垂れるし、硬すぎると先端から出ない。何度かやっているうちコツを掴むが、水に対して練った後の量が倍くらいが適正粘度になるようだ。
ビニールチューブ(ケーキのクリーム出し形式)に1リットルぐらい入れてタイルの隙間に入れ込みレンガ目地コテで抑える。当然周りにも目地材がこぼれてしまうこともあり、その時はレンガ鏝で削り取る。これを何度もやっていると握力がだんだん無くなり、チューブの手前からボトボト目地材が漏れてくる。
足場の下の方はしゃがんで上の方は伸びあがって作業、目地の入り具合が確認しづらい。手直しするが硬化が早く仕上がりがきれいにならない。
足場の上での作業に慣れていないので最初は足場支えに頭をゴンゴン打ち付け、たんこぶだらけになった。しっかり痛い目に合い一度ヘルメットを被ったが、その後危険個所が頭に入り打たなくなった。
先に紹介した目地セメント注入袋は、右手で注入口の方を締めて左手で先端からセメントを押し出すのだが一時間もしないうちに握力が無くなってくる。しかし段々コツも掴めてきた。目地材を袋の半分ぐらい入れると袋の折り返し部分も多く取れ手元で漏れないし持つのも軽く作業しやすい(握力もそれほど使わない)。
他に何かいい方法があるはずだとネットで検索すると、注入ガン(コーキングガン方式)を見つけ早速購入して使用してみたら確かに楽。しかし、使い切って内容物(目地材)の再注入のためシリンダーから押し出しピストンを抜くのがやっかい。ピストンの弁をナットで調整できるようになっているが、緩めすぎると内容物が手元から溢れ締めすぎるとピストンが固くなる。このピストン弁(パッキング)の調整と、目地材の適正粘度(少し柔らかめ)が重要。これもかなり調整のコツが分かってきた。
そして数日の作業後(素人3人で)やっと完成。最初はあまりきれいでなかったが慣れてくると作業も早くきれいに仕上がるようになった。
この写真は3階部分だけで(もう一面東側もある)、さらにこの下2階、1階とある。
サッシ窓とレンガの間に5㎝ぐらいの隙間ができたので、防水処理として私が目地材を詰めることになった。10枚ぐらいの窓周りを処理したが、最終的に窓飾り枠板(発泡ウレタン製)の下に隠れる。
最後に点検して回ると、数か所目地が入ってないところもあり詰め直す。