ドイツ人建築家のカールベンクス氏は新潟県十日町松代で日本の古民家を再生させている。彼の作品がテレビで(数度)紹介され、私も興味があったが家内から見に行こうとの提案を受け、十日町の”竹所(たけところ)”を訪れた。雪深い10軒ぐらい集落に彼の再生古民家が5,6軒あり実際人が生活(一部夏だけ:写真カールさんの家も)していて、その中の一つイエローハウスはカフェとなっていて、コーヒーさえ注文すれば中をじっくり見学でき男女店員さんが親切に案内してくれる。家の中に井戸があるのは驚いたが、5mも雪が積もる厳しい冬の生活の知恵が伺える。豪雪の重みに耐える頑丈な古材3階骨組みは昔の雪国大工の知恵と技術が覗け、それにドイツ建築家の美的センスと実用性が組み合わされている。彼は日本の朽ち果てる古民家の貴重な古材(家)が捨てられるの嘆き、センスのある住みやすい家に再生している。固定観念にとらわれる日本の建築(家)業界は見習って欲しいものだ。例えば彼の再生古民家にはドイツから輸入した木製ペアガラスサッシが使われている。日本メーカーもやっとペアガラスサッシを製造販売するようになったが、欧州で一般的な木製のオシャレな機能充実(自由開閉可能:下の写真のカフェ)ペアガラスサッシは皆無だ。私も次に遊び小屋建築を計画しているので良い刺激になった。私は古民家再生でないので参考にはならないが。下の写真は松代にある彼の事務所だが一階がカフェになっていて、ドイツの飲み物があり、私はエスプレッソを注文。ここは元旅館だったらしい。
http://www.k-bengs.com/
松代の古い町並みも面白い。彼に刺激を受けて若い人も移り住み、地元の人も少しづつ発想を新しくして(古いものの良さを再発見)良い方向に変化しているのが伺える。竹所の住宅にはそれぞれに池がある。これは積もった雪を放り込んで融かすの目的らしい。なるほど!
下の写真は帰路、金沢に立ち寄り東茶屋街、長町を散策。撮影は朝8時前だったので閑散としているが、30分もすると団体観光客で賑わいだした。北陸新幹線開通で観光客は増えているようだ。金沢の街で感心したのはコイン式の駐車場が多くあり、料金も安いことだ。日本の地方都市商店街はさびれてシャッター通りになっているが、駐車場がないので当然の結果だ。商店主(行政も)はそこらの空き地や空き家を活用する知恵を持ち合わせてない。頭の中も空き家、空き地状態だ。
2泊3日の忙しい旅だったが今回の旅では面白い土産が貰えた。松代の棚田(日本一美しいと評判)で田植えをしている若者から余った魚沼こしひかりの苗を貰った。家で鉢で育ててみよう。楽しみだ。
翌日、1x2m、深さ30cm穴を掘り、ポリエチレンで防水して小さな田んぼを私のベジガーデンに作り実際田植えをした。うまく育つかな?