3. 地球と太陽の絶妙な関係
ハビタブル・ゾーン(生命居住可能領域)とは、その惑星の表面に液体の水が存在出来る領域のこと、太陽系のハビタブル・ゾーンは、0.7AU(金星の公転軌道)と1.5AU(火星の公転軌道)の間にある。地球の公転軌道が金星より近いと、地球上の水はすべて蒸発してしまう。さらに、火星より遠いと地球上の水はすべて凍って氷となる。すなわち、太陽の惑星でも、狭い範囲の金星と火星の間にしか地球は存在し得なかったのである。
地球の重力が小さすぎると軽い元素は地球から逃げ出し、重力が大きすぎるとその重力に引かれて、隕石が地球に衝突する確率が高くなる。又1日の自転の周期によって、昼と夜があることによって、太陽が平均に地上に当たるため温度(気温)が平準化することができる。
地球の表面積の2/3は海であり、その平均の深さは、3千7百mに達する。この熱容量のために、地球上の表面温度は安定し、ー20°C~40°Cくらいの範囲にキープされる。
地球は、太陽からのエネルギーによって温度が上昇すると、蒸発熱540cal/gを吸収し、温度を下げようとして、0°Cと超えて凍る時、融解熱80cal/gを放出して、温度を下げようとする。すなわち、ハビタブル・ゾーンの中に地球があり、地球上の水が気化、固化する時に、吸収、放出する熱が、エントロピー逆走エンジンとして機能して、地球の表面温度を安定に保つ役割を果たしている。
地球の自転軸が公転面に対して23度傾いているため、春、夏、秋、冬と四季が生まれ、温帯、寒帯地域の生物の可能性を拡大している。月の引力による潮の満ち欠けによって干潟の生物を豊かなものにしている。
また木星は、地球の2つ外を地球の3百倍の質量で公転しているため、地球への隕石衝突確率を下げている。月も地球を回っているので隕石衝突確率を下げている。すなわち地球と太陽との関係は、絶妙のバランスによって、幸運にも緑の地球は存在している。(第5回)
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