物は置き場所、人には居場所 (その3) 日常をデザインする哲学庵 庵主 五十嵐玲二
2.物についていくつかの分類方法について
a. 耐用年数による分類
① 常に消費される物
食べ物、飲み物、石鹸、電池
② 洗って再使用される物
食器、衣服
③ 2,3年~数年で更新される物
衣服
④ 数年~数十年に渡って使用される物
電気製品、家具
b. 自分にどのように役立つか
① 自分の体を支えるための物
食べ物、飲み物
② 自分を暑さ、寒さから守り、輝かせる物
衣服、靴、石鹸
③ 自分に必要な情報を供給する物
新聞、雑誌、テレビ、ラジオ
④ 自分の心の支えになる物
本、CD
⑤ 自分の能力を伸ばすための物
絵筆、楽器、絵筆、万年筆、ゴルフ用品
⑥ 自分を楽しませる物
テレビ、インターネット、雑誌、CD
⑦ 自分を経済的、社会的に支えるための物
預金通帳、不動産権利書、株券
c. 生きるために必要とするレベル
① 命をつなぐために、必要最低限なレベル
水、食べ物、暖房
② 社会生活を営む上で必要なレベル
衣服、学問、仕事
③ 自分のアイデンティティを保つために必要なレベル
自分の居場所、趣味
④ 家庭を支えるために必要なレベル
仕事
⑤ プチ贅沢のレベル
旅行
⑥ 豪華なレベル
別荘
d. 自分の可能性をひらくための物
① 自分の足の可能性を引き出す物
歩く、走る、泳ぐ、自転車、サッカーの技術を磨く
② 自分の手の可能性を引き出す物
ピアノを弾く、絵を描く、ギターを弾く、機織りをする、木工工作をする
③ 自分の頭の能力を引き出す物
文章を書く、絵コンテを書く、名著を読んで感想を書く、俳句をつくる、短歌を詠む、歌を歌う
④ 自分の得意なものを指導する(自分の能力に磨きをかける)
公民館活動などを通して
⑤ インターネットを活用して、経済を分析する(自分の能力がどの程度かを把握する)
3ヵ月~3年先を予想し、文章にして置き、何故はずれたか、今後精度を上げるためにはどうすべきかを、考える
e. 自分の家庭内に持ち込むルールと家庭内から廃棄するルール
① 家庭内に不要なものは持ち込まない
② 特別な場合以外は、重複する機能のものは、原則として、一つにする
③ 使えるのか、使えないものか、直して使うものかの一定の基準を設ける
④ 家の中に、合成樹脂のものは、極力持ち込まない
⑤ すぐに飽きの来るものは家の中に持ち込まない
⑥ 本は極力図書館を利用する(本を置くスペースがない、その空間を他の用途に利用したい)
⑦ 税金のかかるもの、置いておくだけで経費のかかるものは持たない。(お金をほかに使いたい)
⑧ 物が家の中に、どのような体系であり、それぞれがどのように機能を分担しているかを、把握しようと努力する(さらに言えば、自分の家をどのような物で構成されるのが、理想なのかをイメージする)
⑨ まず、自分の家の冷蔵庫の中を、把握し、理想の形態をイメージして、それに近づける
⑩ 家庭内の物が、家族全員がどこに何があり、使い終わった時、同じ場所し戻す、そしてそれぞれの置き場所に担当者を決める
⑪ 家の中の物の秩序は、エントロピーの法則で、常に乱れますので、毎日、毎週、毎月、シーズンごと、毎年、3年に1回、十年に一回、30年に一回見直し、直したり、洗ったり、補充したり、廃棄したりします
⑫ 家の中に、常にスペースとゆとりを確保する
このようなに、取り止めのない事を書きましたが、家庭内の物を体系的に捉えるための試みを行ってみたつもりです。ただし全体像は把握されてなく、かと言って体系的にもよく解かりませんが、試行する価値は十分にあると考えます。(第3回)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます