マーケティング研究 他社事例 713 「GAFAという巨人5」 ~アマゾンは会社全体でコストを共有しています~
創業当時、創業者のジェフ・ペゾスCEOがサイト名候補として「Relentless(情け容赦ない)」を考えていたことは広く知られています。
目的達成のためなら情け容赦なく突き進み、描いた世界を必ず実現するという意味だったようです。
そこまでして達成したい目的が「顧客満足」であることも有名な話です。
2020年7月~9月期の売上高構成を見ると、ネット通販が50%、サイトの出店者向けサービスが21%、「アマゾン・ウエブ・サービス(AWS)」のクラウド事業が12%、有料会員「プライム」向けのサブスクリプション(継続課金)が7%、食料品店「ホールフーズ」などの実店舗が4%、その他の事業としてデジタル広告が6%でした。
それぞれは全くの異業種ですが、共通項があります。
主力のネット販売の利用者の満足度向上を目的としている点です。
例えば、AWSはクラウドサービスを企業や政府機関に提供して急成長を遂げており、今ではアマゾンの利益率を支える事業の柱に育ちました。
AWSの利益はアマゾン全体の約半分を占めるようになり、ベースは、ネット通販の利用者がいかにスムーズに商品を検索比較できるかを突き詰める中で開発した技術です。
通販サイトのコストでしかなかった技術を「再利用」しているから利益率が高く、一見、関係ないようで、実はオンライン通販の利用者拡大に貢献する事業を見極めて参入し、相乗効果を出しながら全体としてコストを下げています。
これがアマゾンの「勝利の方程式」です。
コロナ過で特に注目されているのが、有料会員サービス「プライム」向けに2006年に事業化したビデオ最新サービスです。
娯楽を自宅で楽しもうとする消費者が増え、業界トップのネットフリックスとのシェア争いが激化しています。
通販サイトが映画やドラマを制作しても既存の強豪に勝てそうもないと考えるのが普通ですが、ところがアマゾンは、ここでも強豪を追い上げています。
イギリスの調査会社カンターの調べによると、ビデオ配信サービスの新規契約者のシェアは2020年4月~6月期、アマゾンが23.2%でネットフリックスの15.1%を大きく上回りました。
アマゾンが2020年1月~3月期の14.1%から飛躍したのに対し、ネットフリックスは15.6%から横ばいを続けています。
アマゾンの追い上げの結果、2020年4月~6月期時点のアマゾンのビデオ配信サービスの会員は1億5000万人とみられ、ネットフリックスの1億9000万人に迫ろうとしています。
やはりここでもアマゾンは、単一事業ではなく会社全体を見ています。
2016年にロサンゼルスで開催された技術コンファレンスで創業者のジェフ・ベゾス氏は、こんな話を披露しています。
「プライム向けに制作したドラマがゴールデングローブ賞を受賞すれば、アマゾンのサイトで靴が売れる」
アメリカのドラマシリーズは数年間にわたって話が進行するため、ビデオを鑑賞する会員は他の会員に比べて契約期間を延長する確率が高いと言います。
つまりベゾス氏はビデオ配信を、より多くの消費者に「アマゾン経済圏」に長く滞在してもらうためのコストと捉えているのです。
だから利益度外視で強豪を攻めて立てられます。
これぞ、情け容赦ないベゾス氏の経済「ベゾコノミー」の真骨頂です。
新型コロナウイルスを追い風に、どこまでアマゾンがネットフリックスを追い上げられるかはこれからが見ものですね。
(続く)
下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい1
彩りプロジェクトでは、ビジネススキルに特化した、オンラインセミナーをサブスクリプション制(定額制)でご案内しております。
毎月定額(基本価格10,000円(税抜)※企業規模(パート社員含む社員数)で価格は変動します)をお支払いいただく事で、何人でも何回でもご参加いただけるビジネスセミナーを開催しております。(別途カレンダー参照)
内容は、多岐に渡るものの、求められている役割毎に設定した内容となっています。
基本的なコースは、R29コースで、PDCA、コミュニケーション、情報収集、イノベーション、ファシリテート、コーチング、意思を伝える、フォロワーシップ、チームワーク、マネジメント、報告・連絡・相談、ビジネスマナーの12種類(2020年11月現在)となっております。
R35コースで、PDCA、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、ファシリテート、チームビルディング、イノベーションの9種類でR29コースよりも上級編の内容となっております。
最後に、R43コースが最上位クラスで設定されており、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、イノベーションの6種類となっております。
R29コースの特徴は、まずは個人にフォーカスしています。今更聞けないといった内容を中心に構成されており、現在の課題克服の為、またはこれから身に付けなくてはならないスキルとなっています。
R35コースの特徴は、視座を高くした構成で専門的な役職要件に応じた内容で構成されております。そして指導する立場になったあなたが身に着けるべきスキル集になっています。
R43コースの特徴は、それこそ会社全体を見回せるスキルの構成となっており、幹部候補にとっても必須の内容になっております。
セミナー名の一部をご紹介します。
・パラダイムシフトが必要なあなたのマネジメント力
・影響力から見るあなたのチームワーク力
・求められているそれを知り意見を伝える力
・創再共イノベーション力
・予定調和じゃ無い方のPDCA力
・非認知的アプローチから入るコーチング力
・笑顔がもたらす効果コミュニケーション力
受講にあたっては各自の選択制(年齢が20代だから、R43は受講できないといった事ではありません)となっており、先んじて学びを深めたい、今更聞けない事だから、といった様々な動機にお答えする内容となっております。
ちなみに、R〇〇のとなりは年齢をイメージしておりますが、例えば、R43は43歳以上の人は受けられないという事はありませんし、大卒1年目の方でもR43を受講する事は可能です。
定額制で何人でも何回でも受講が可能です!!
詳しい、資料のご請求や、ご質問等は以下にメールをお待ちしております。
メール info@irodori-pro.jp
HP https://www.fuudokaikaku.com/
お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/
成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣
創業当時、創業者のジェフ・ペゾスCEOがサイト名候補として「Relentless(情け容赦ない)」を考えていたことは広く知られています。
目的達成のためなら情け容赦なく突き進み、描いた世界を必ず実現するという意味だったようです。
そこまでして達成したい目的が「顧客満足」であることも有名な話です。
2020年7月~9月期の売上高構成を見ると、ネット通販が50%、サイトの出店者向けサービスが21%、「アマゾン・ウエブ・サービス(AWS)」のクラウド事業が12%、有料会員「プライム」向けのサブスクリプション(継続課金)が7%、食料品店「ホールフーズ」などの実店舗が4%、その他の事業としてデジタル広告が6%でした。
それぞれは全くの異業種ですが、共通項があります。
主力のネット販売の利用者の満足度向上を目的としている点です。
例えば、AWSはクラウドサービスを企業や政府機関に提供して急成長を遂げており、今ではアマゾンの利益率を支える事業の柱に育ちました。
AWSの利益はアマゾン全体の約半分を占めるようになり、ベースは、ネット通販の利用者がいかにスムーズに商品を検索比較できるかを突き詰める中で開発した技術です。
通販サイトのコストでしかなかった技術を「再利用」しているから利益率が高く、一見、関係ないようで、実はオンライン通販の利用者拡大に貢献する事業を見極めて参入し、相乗効果を出しながら全体としてコストを下げています。
これがアマゾンの「勝利の方程式」です。
コロナ過で特に注目されているのが、有料会員サービス「プライム」向けに2006年に事業化したビデオ最新サービスです。
娯楽を自宅で楽しもうとする消費者が増え、業界トップのネットフリックスとのシェア争いが激化しています。
通販サイトが映画やドラマを制作しても既存の強豪に勝てそうもないと考えるのが普通ですが、ところがアマゾンは、ここでも強豪を追い上げています。
イギリスの調査会社カンターの調べによると、ビデオ配信サービスの新規契約者のシェアは2020年4月~6月期、アマゾンが23.2%でネットフリックスの15.1%を大きく上回りました。
アマゾンが2020年1月~3月期の14.1%から飛躍したのに対し、ネットフリックスは15.6%から横ばいを続けています。
アマゾンの追い上げの結果、2020年4月~6月期時点のアマゾンのビデオ配信サービスの会員は1億5000万人とみられ、ネットフリックスの1億9000万人に迫ろうとしています。
やはりここでもアマゾンは、単一事業ではなく会社全体を見ています。
2016年にロサンゼルスで開催された技術コンファレンスで創業者のジェフ・ベゾス氏は、こんな話を披露しています。
「プライム向けに制作したドラマがゴールデングローブ賞を受賞すれば、アマゾンのサイトで靴が売れる」
アメリカのドラマシリーズは数年間にわたって話が進行するため、ビデオを鑑賞する会員は他の会員に比べて契約期間を延長する確率が高いと言います。
つまりベゾス氏はビデオ配信を、より多くの消費者に「アマゾン経済圏」に長く滞在してもらうためのコストと捉えているのです。
だから利益度外視で強豪を攻めて立てられます。
これぞ、情け容赦ないベゾス氏の経済「ベゾコノミー」の真骨頂です。
新型コロナウイルスを追い風に、どこまでアマゾンがネットフリックスを追い上げられるかはこれからが見ものですね。
(続く)
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内容は、多岐に渡るものの、求められている役割毎に設定した内容となっています。
基本的なコースは、R29コースで、PDCA、コミュニケーション、情報収集、イノベーション、ファシリテート、コーチング、意思を伝える、フォロワーシップ、チームワーク、マネジメント、報告・連絡・相談、ビジネスマナーの12種類(2020年11月現在)となっております。
R35コースで、PDCA、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、ファシリテート、チームビルディング、イノベーションの9種類でR29コースよりも上級編の内容となっております。
最後に、R43コースが最上位クラスで設定されており、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、イノベーションの6種類となっております。
R29コースの特徴は、まずは個人にフォーカスしています。今更聞けないといった内容を中心に構成されており、現在の課題克服の為、またはこれから身に付けなくてはならないスキルとなっています。
R35コースの特徴は、視座を高くした構成で専門的な役職要件に応じた内容で構成されております。そして指導する立場になったあなたが身に着けるべきスキル集になっています。
R43コースの特徴は、それこそ会社全体を見回せるスキルの構成となっており、幹部候補にとっても必須の内容になっております。
セミナー名の一部をご紹介します。
・パラダイムシフトが必要なあなたのマネジメント力
・影響力から見るあなたのチームワーク力
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・予定調和じゃ無い方のPDCA力
・非認知的アプローチから入るコーチング力
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受講にあたっては各自の選択制(年齢が20代だから、R43は受講できないといった事ではありません)となっており、先んじて学びを深めたい、今更聞けない事だから、といった様々な動機にお答えする内容となっております。
ちなみに、R〇〇のとなりは年齢をイメージしておりますが、例えば、R43は43歳以上の人は受けられないという事はありませんし、大卒1年目の方でもR43を受講する事は可能です。
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