「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

釣り紀行~暖冬異変~

2015年12月24日 | 釣り紀行

2~3日前のテレビで言ってたが、今冬は気象予報の観測を始めてからは史上最高の暖冬になりそうだという。いろんな業種の人々にとっては悲喜こもごもだろうが、こと、釣り人に限ってはうれしいお知らせ。

寒くなると魚が深場に移っていくし、活動も鈍くなってエサを追わなくなるのが常だが、それが暖冬ともなるとまさに千載一遇のチャンス。

12月に入って3回目の釣行となった22日(火)、「もうそろそろ釣れなくなってもおかしくはないが」と、半信半疑ながら自宅を出たのが朝の7時40分。けっして潮の具合も良くないが、お天気が23日から崩れるというので出掛けてみた。

前回の釣行が9日(水)だったのでおよそ2週間ぶりのこと。右腕の筋肉痛も完全に癒えてはいないが、どうにか耐えられる範囲。「せめて足の裏クラスが10匹ぐらい釣れれば理想的だが」との胸算用。

いつもの釣り場は、あたりにも人っ子ひとりおらず、自分だけで澄み切った海のオゾンを満喫。肺が浄化されるような気がして、今年の冬はおそらく風邪とは無縁だろう。

仕掛けを作りながら、数回、撒き餌を海に向かってばらまく。戦闘開始の合図だが、早くもエサ取りの小魚が湧いてきた。相変わらず魚の活性度が高いようでひと安心だが、あまり多すぎても困る。本命のメジナ(九州ではクロ)までエサが届かない。

釣り開始後30分ほどはさすがに海水温が低いせいか、食いが悪かったがそのうちボチボチとかかり出した。それにしてもエサ取りが多くて、撒き餌の2/3ほどはエサ取り用として足元にばら撒き、遠方に本命のクロ用として柄杓で撒き餌を飛ばす。この繰り返しである。

遠方の撒き餌した部分に、きちんと釣り針を届けてやる竿先のコントロールが命だ。それにしても、潮の具合がイマイチのせいかどうも釣果が思わしくない。

ウキ下を変えたり、釣り糸を細くしたり、錘の位置や重さを変えたり、撒き餌を投げる場所を四方八方にしたりと、いろいろ目先を変えてみたが、変えた直後は2~3匹喰うものの、それからパタリと騙されなくなる。魚はたしかに学習能力がある。

3時間ほど経つと、「釣れますかあ」と一人の見物人から声をかけられた。

「ええ、ボチボチですけど型が小さくて持ち帰るのが恥ずかしいくらいです。」と先手を打つと、「竿の曲がりが楽しめればそれでいいですよ。」と慰めてくれた。

なかなか話せる方のようで、じっと偏向グラス越しにご尊顔を伺うと何となく「インテリゲンチャ」(知識人)の雰囲気を漂わせている方だった。どうやら自分とは違って勉学に勤しむべき時期にキチンと義務を果された方のようだ。ちなみに「インテリゲンチャ」のことを茶化して「犬取りゲンちゃん」との呼称があるのをご存知だろうか(笑)。

ご近所にお住まいで、会社を退職後、数年前に関東から移り住んで来られたそうで「別府温泉が魅力」だったとのこと。いろいろと話が弾むうちに、その楽しい気配が竿先にまで伝わったのだろうか、この日一番の大物がいきなりかかった。「ウン、これは大きそう。」と二人同時に声が上がった。

竿を大きくしならせながら、ようやく足元近くに寄せたもののこのまま海面からぶり上げようか、それとも安全第一にタモを使おうかとつい迷った。

「私が竿を持ってあげましょうか?」と助け舟が出たので「はい、お願いします。」と、大きく曲がった竿を渡して自分はタモ入れに専念。

連携操作がうまくいって無事取り込んだ。「ありがとうございます。なにしろこの釣り場でタモを使ったのは初めてですよ。」

以後、夢よもう一度と大物を狙ったがサッパリで、そのうち「犬取りゲンちゃん」もご退散。

12時過ぎに納竿。今回も5時間ほどの釣りだった。およそ30匹ぐらいと釣果の見当をつけたが、潮の具合さえ良ければ60匹ぐらいは軽く釣れていただろう。釣り歴40年以上になるが、12月下旬の時期としては異例のことでこれは明らかに暖冬異変。

自宅に戻って、例によって御開帳。

          

一番左上の魚がタモですくったヤツだが、その上に目印に置いた携帯の長さが11センチだから25センチクラスで、冬に入ったせいか丸々と太っていて重量感がひとしおだった。

全部で31匹とこの時期としては“まあ良し”としなければ・・。
 


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釣紀行~難しい釣行のタイミング~

2015年12月10日 | 釣り紀行

釣に行くのもタイミングがあってなかなか思いどおりにはいかない。自分の場合には4つの制約条件がある。

まず一つは曜日の問題。

土曜、日曜、休日は釣り客が多くなって狙いの場所が確保しにくいので行けない。

二つ目は天候の具合

雨降りはダメだし、強風も仕掛けが思うように投げられないので楽しく釣りができない。

三つ目は汐の具合

「大潮」などの大きな潮位のときの「上げ三分、下げ七分」のとき以外は釣果が思わしくない。

四つ目は筋肉疲労

最後に一番大切なのが肝心の竿を持つ右腕の筋肉疲労で、毎回50匹前後の魚を釣り上げていると、右手首から肘当たりの負担がバカにならない。左手の方はリールを巻くのに使うので両腕を使うわけにもいかない。したがって、少なくとも釣行の期間を1週間以上開けないと「けんしょう炎」になってしまいそう。

というわけで、前回の釣行が12月1日(火)だったので、11日(金)あたりに狙いを定めていたのだが、あいにく天気予報によると10日(木)~11日は大雨とのこと。

そこで、仕方なく9日(水)の釣行となった。残念なことに潮の具合がよろしくないが、贅沢は言ってられない。

          

当日の潮汐表だが、こういうように24時間のうちに小さな山が二つあると潮位が分散されて潮の動きが緩慢になり魚の食欲もイマイチである。


早朝の6時半ごろに出発するときに「おい、今日はあまり潮の具合が良くないのであまり釣れんかもしれんからな」と家内に言うと、「料理に困るのであまり釣ってこないようにね」とのご託宣。

気楽な反面、あまり当てにされないのも肩すかしをくらったようで微妙な心境(笑)。

さすがに12月中旬ごろの早朝となると随分冷え込んでいて外気温が11度だった。魚も深みに潜り込んで前回の半分も釣れれば上出来だろう。

まだ薄暗い中に、いつものように釣り人は皆無でお目当ての釣り座を難なくゲットできた。「集魚剤+パン粉+麦」を海水で混ぜ合わしたマキエを海面に撒いて戦闘開始。

海水温が冷たいせいか、初めの1時間ほどは散発気味で食い気がイマイチだったが、9時ごろからようやく頻繁に当たりが出始めた。

例によって、魚の学習能力をうまくかわすために、ウキ下を変えたり、錘を付けたり外したり、位置を変えたりとあの手この手で仕掛けを変化させてやって同じパターンを繰り返さないようにすることが肝心。

魚だって命がかかっているんだから、仲間たちが次々と釣り上げられているのを見ると警戒心を起こすのは必然だろう。撒き餌で魚の食欲を大いに刺激してやることが肝心だが、食欲と命のどちらが大切なのか、それが魚には分からないのが哀れである(笑)。

要するにプライオリティ(優先順位)の問題だが、ただし、笑ってばかりもおれない。人間だってそうだ。

ときは第二次世界大戦前。日本海軍は「大艦巨砲主義」のもとに「戦艦大和」をつくったが、時代の流れは既に「空軍の充実=飛行機」へと移っていた。日本海軍も途中で気が付いたが、現実問題として「戦艦大和」の乗組員を実際にどこに配置するのか、失業問題が浮上したため、容易に切り替えることができなかった。

今となっては「国の存亡と乗組員の失業問題」のいったいどちらが大切なのか、考えても分かるのに・・・。

閑話休題。

11時過ぎになって右腕の筋肉が少しマヒしてきたので潔く納竿。周囲で遠慮していた「イカ釣り師」たちが喜んで釣り座に寄ってくる。帰る時の外気温はといえば、何と19度と急上昇していた。完全に冬武装していたので汗をかくほどだった。

10分ほどで帰宅すると例によって御開帳。

            

左上のサイズの目安で置いた携帯の長さが11センチだが、足の裏サイズが1匹、手の平サイズが20匹前後、後は南蛮漬け用。画像に入りきれなかったものを含めると全部で50匹ぐらい。

やはり型はイマイチだったが、明らかに暖冬異変だろう。クロ(メジナ)は11月頃から深場に移っていくので釣れなくなるものだが、12月に入ってこれほど釣れたのは釣り歴30年以上になるが初めて。

我が家には10匹ぐらい残してあとはすべて近辺散布。サイズがイマイチなので胸を張って差し上げられないのが残念だが、中には「新鮮だし、白身なのでおいしい」といってくれる方もいて、お世辞かもしれないが大いに励みになる。(笑)
 


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釣り紀行~面から立体へ~

2015年12月03日 | 釣り紀行

今年(2015年)の11月は気象史上まれに見る暖かさだったそうだが、さすがに師走を目前に控えると一気に冷え込んできて、この1週間ほどは九州といえども朝晩の暖房が欠かせないほどだった。

「これほど冷え込むと、魚も深みに潜り込んで釣りにくくなるなあ」というのがすぐに脳裏に浮かんだ。このところ気象条件といえばいつも釣りに直結している(笑)。

そのための対策として、次の二つの方法を考えてみた。

           

一つはマキエに麦を混ぜること。麦は比重が大きく海面近くにいる魚に食べる“いとま”を与えずに海中の奥深くに沈み込むので自然と海底近くに魚が集まってくる。つまり、これまでの浮かせて釣る「面的な釣り」から、「立体的な釣り」へと変化させる。

もう一つは、海水温が下がって魚の食欲がどうしても落ちてくるので、日頃使っている練り餌と併用して生のオキアミを準備して食い気を誘う。

実際に釣りをする時間はたかだか4~5時間程度だが、そのための準備段階となると仕掛けの工夫から魚の気持ち(?)を読んでのエサ対策までゆうに何倍以上もかかる。

釣果は準備次第で決まるといっても過言ではないが、この準備時間というのが実に楽しい。竿、釣り針の大きさ、糸の太さ、ウキの選択、錘の大きさと打ち方など限りない選択肢が広がる。

そして実際にフィールドに出て、はたして自分の工夫した方法が正しかったのかどうか、すぐに結果が出るところがとても面白い。もちろん当日の天候や潮の具合などの自然条件によっても左右されるので一筋縄ではいかない。

学問とは「仮説と検証」だとよく言われるが、仮説を準備だと言い換えれば釣りだって学問である。ちょっと大げさかな~(笑)。

さて、こうして牙を研ぎ研ぎしながら迎えた12月1日(火)は絶好の釣り日和だった。早朝のまだ肌寒いなか、自宅を出たのが6時40分。いつもの釣り座を確実にゲットするためには仕方がない。潮の具合も中潮の満ち込みとグッドタイミングだった。

    

現場に着くと予想どおり、人っ子一人いなかった。釣り座を構えるなりまず撒き餌を海面にばらまく。戦闘開始の合図である。その沈み具合で潮の動きの方向、速さなどを観察しながら7時ごろに竿だし。

「上げ三分」のセオリーからいけば絶好のタイミングなのだが、やはり海水温が冷えているせいか魚が偏向グラスでちらほら見えるものの動きがとても緩慢で、食い気もあまりなさそうである。

クロ(メジナ)はマキエで興奮させて乱舞させないと釣りにならない。当初の1時間ほどは散発気味でやっぱり今日はダメカモと悲観的になりつつあったところ、太陽が昇って海面をキラキラと照らしだすとようやく魚の動きが早くなってきてマキエを勢いよく追いかけ出した。

こうなるとしめたものだが、それでも前回よりは確実に食い気が落ちているのが実感できた。ウキが沈み込んで、竿を立て魚をかける割合いがこれまで100発中80発ぐらいだったが、今回は50発そこそこで空振りが増えた。

そこで前もって準備しておいた「生オキアミ」の出番。このエサに付け替えた途端に針がかりが一変した。80発ぐらいにはなったかな~。それにマキエに麦を混ぜた効果も確認できた。ウキ下を2mぐらいとって深場を狙ったところ、この日一番の大物がかかったので、見事に狙いが的中と言ったところだが、その時点であいにくマキエが切れたので残念ながらお終い。

12時頃に納竿。結局5時間に及ぶ釣り三昧だった。

自宅に戻って例によって御開帳。

         

足の裏サイズが10匹前後、手の平サイズは数え切れず、全部並べるのが面倒くさかったので省略したがおそらく60匹前後はいったはず。

「向こう三軒両隣」は言うに及ばず、家内の朝のウォーキング仲間にも配って大いに喜ばれ、このところオイラの株は急上昇中(笑)。

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釣り紀行~深まる秋~

2015年11月21日 | 釣り紀行

前回(11月6日)の釣りでは4時間ほどで70匹を越え、我が釣り人生の中でも指折りの釣果だった。ただし、いいことと悪いことは裏表の関係にある。使い過ぎたせいか竿を握る方の利き腕となる右腕の筋を痛めてしまい、しばらく「釣り」は中止~。

歳は取りたくないものだねえ(笑)。

2週間ほど経ってようやく回復したので、昨日(20日)に釣行の運びとなった。潮は長潮であまり良くないし、秋も深まり段々と海水温が下がっているので前回ほどの釣果は望むべくもないが、まあそこそこは釣れるだろうとの淡い期待のもとに、お目当ての釣り座を確保するために早朝の6時半に出発。

     

静寂そのものの美しい水をたたえた海に向かって無心に竿を振っていると、大自然と対話している気持ちがしてきていつも心が洗われる思いがする。釣果なんて副産物だと考えたいところだが、こういう余裕は始めだけでまったく釣れないと気持ちが次第に荒んでくるから人間は哀れなもの。

1時間ほど後から来たイカ狙いの釣り師がそうだった。「やあ、釣れますか」と気軽に声を交わし合い、感じのいい若者だと気を許していたところ、離れた場所で3時間ほど釣っていたが、まったく釣れずにとうとうしびれを切らしたのか、「ちょっと、いいですか」と、問答無用とばかりズケズケと我が釣り座に割り込んできた。いくら釣れないといっても限度があるだろう!

邪魔になって仕方がない。はじめに甘い顔をするとこれなんだから~。大自然に比べると、ほんとうに人間相手は難しい(笑)。

タイミングよくと言うべきか、まったく釣れなくなったので10時半ごろに潔く納竿。傷めた右腕も気になるし、まあ、丁度いい潮時か。

帰宅して例によってご開帳。

              

「物差し」として左上に長さ11センチの携帯を置いている。全部で24匹、うち足の裏サイズが10匹ほどと型がだんだん良くなってきている。食味の方も秋の深まりに応じて向上しているようで、調理した家内によると脂の乗り方が2週間前と比較してまったく違うそう。たしかに刺身もお吸い物も美味かった。

「良し、それなら」と22日(日)に開催するオーディオ仲間との試聴会(福岡)にお土産として持参することにした(笑)。

最後に、前回の釣りでなぜ右腕を傷めたのかと冷静に反省したところ、思い当たるのが竿の“しなり具合”。弾力性とでもいうべきか。

この竿の“しなり具合”によって、かかった魚を海中から引っ張り上げる時の手間がまったく違う。釣り針にかかると必死で海中の奥深く逃げ込もうとする魚だが、弾力性のある竿だと有無をいわさず一気に引っ張り上げられるのだから凄く楽ちんである。

そういうわけで今回はとても大切にしている我が家のエース(愛竿)
をようやく登場させた。

          

釣竿に関しては他の追随を許さない老舗「がまかつ」の銘竿「がま磯 プレシード:0.8号、長さ6.3メートル」。お値段のことを持ち出すのは無粋だが、ちょっとした高級真空管アンプが買えまっせえ~(笑)。

さすがに「がま磯」だけあって、凄く楽ちんで竿のしなり具合を十分堪能させてもらった。右腕もまったく異常なし。「よし、これからはこの竿で行こう」と決意を新たにしたが、ふと、竿というのは手持ちの真空管と似たような存在であることに気付いた。

沢山持っている竿だが、お値段から性能までピンからキリまである。同様に沢山持っている真空管もピンからキリ。日頃は勿体ない思いで、お値段の安い真空管からなるべく使うようにしているが、「な~に、限りある命だ、高価な真空管から先に使おうかなあ」(笑)。
 


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釣り紀行~またまた大漁だ!~

2015年11月08日 | 釣り紀行

1週間前の金曜日(10月30日)に釣りに行ったばかりなので、その気はまったくなかったのだが急に娘が帰省するというものだから「新鮮な魚を食べさせてやりたい」という親心で、急遽11月6日(金)の釣行となった。

もはや5回目となり釣り場のクセを完全に呑み込んだので、釣果ゼロは絶対ありえないと自信満々で出発。潮の具合をみたうえで干潮時の11時からスタートすることにした。

    

この潮汐表をご覧になったらお分かりのとおり、24時間のうち二つの山があったら大きい山の方の上り下りの時間帯が狙い目。「グレ(メジナ)は汐を釣れ」という名言がある。

唯一の心配は時間が誰もが活動するお昼時なので釣り場に先客が居るかどうかということだけだったが、誰もいなくてホット一息。

今回は前回の時の反省を込めて、最初から竿を2本用意した。ウキ下1m前後の仕掛け(Aタイプ)と、3m前後の仕掛け(Bタイプ)の2系統。

オーディオに限らず、いつも予備が必要な男ではある(笑)。          

まずはAタイプの出番で始めから前回と同様に入れ食い状態となった。しかもサイズが一段と大きくなっている。寒の時期に備えて体力をつけておこうと魚が荒食いしているのだろう。2時間ほど釣れまくったが、さすがに魚もさるもので仕掛けのクセを見破ったようで以後、パタリと食いが止まる。

そこで、釣り糸に付けたガン玉(おもり)を外したり、位置をずらしたり、そしていよいよBタイプの出番。大きめのサイズの魚は警戒して深みに潜り込むのでそれが狙い。すると立て続けに足の裏サイズが3匹ほどきて、狙いが見事に当たった。

こうして、あの手この手で変化をつけてやるとまた喰いだす。釣りというのは人間と魚との化かし合いの繰り返しである。

「強いものが生き残るとは限らない、賢いものが生き残るとは限らない、ただ変化するものだけが生き残る」(ダーウィン:進化論)を、文字どおり地でいっている(笑)。

納竿は15時20分だったので、結局4時間ほどの釣行となった。前回が6時間だったので段々と効率が良くなっている。

帰宅してから例によって御開帳。一番左上にサイズの目安として長さ11センチの携帯(白色)を置いている。

          

足の裏サイズが15匹前後、写真に写っていない魚を入れると70匹前後となり、サイズも数もこれまでで一番の大漁となった。結局3~4分に1匹釣れた勘定でかなりのハイペース。

いつものように、ご近所や家内の友人たちに配ったが、約束していたオーディオ仲間(福岡)にも、クール宅急便で送付しようと、娘の迎えの到着時間(20時35分)に合わせてクロネコさんに立ち寄ったところ、惜しいことに受付締切時刻が18時50分までとなっていてアウト。てっきり24時間営業と思っていたので残念。改めて翌朝(7日)になって送付した。

夕餉に刺身と焼き魚にして食べたが、9月頃に比べると随分脂が乗ってきて美味だった。「やっぱり帰ってきてよかった。」と、娘が破顔一笑。

クロ(メジナ)の旬は「寒グロ」といって海藻類が主食となる冬の時期が一番おいしいとされているが、残念なことにこれから段々と深場に移ってしまうので釣るのが難しくなる。

せいぜい今の時期に精を出すことが肝心。

家内から「ブログなんて一文の得にもならない」と、いつも揶揄されてきたが、このところの実益のせいか実にご機嫌がいい。

ようやく、我が輩の面目躍如といったところで、いっそのこと漁師に転向しようかなあ(笑)。


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釣り紀行~大漁だ!~

2015年11月01日 | 釣り紀行

今回の釣行「2015.10.30」は釣りを楽しむというよりも獲物優先のためいつもと違って準備の段階から気合が入っていた。

というのは、

翌31日(土)は福岡でオーディオ仲間による試聴会、そして翌々日の11月1日(日)は家内の実家(日田市)で姉夫婦(福岡)と合流しての法要となると、その手土産に「釣った魚」を持って行こうという算段が自然に働いたというわけ。

クロ(メジナ)は取り立てておいしい魚でもないが、風光明媚でとても水のきれいな豊後水道で捕れたものだし、それに何といっても新鮮なのが取り柄なので、この機会に賞味してもらう絶好のチャンス!

          


大張り切りというわけだが、
こういう釣行の場合、これまでの経験からすると釣り糸を通じて魚に殺気が伝わるのだろうか、あまりいい結果を得た験しがないが、我が人格も年齢とともに枯れてきたのでギラギラした気配を見せない自信はある(笑)。

当日は潮の動向から考えて早朝の6時20分に出発。ようやく夜が白みかけたころである。家内も姉夫婦のお土産になるのが計算に入っているのか、いそいそと早起きして朝食の支度などえらい協力的だった(笑)。

いつもの釣り場に着いたのは6時35分ぐらいで、かなり肌寒い中、さっそく仕掛けを作る途中にマキエをバラバラと2~3回投入。

                

上記の潮汐表のとおり、丁度、釣りの開始時刻が「上げ三分」ということもあって最初から入れ食い状態となった。それにこれまでよりも随分、型がいい。当初の1時間ほどで「こりゃ軽く目的達成だな」と、およその目途がついてひと安心。プレッシャーからようやく解放された。

2時間ほど経つと釣果の蓄えも十分になって、本来の釣りを愉しむ境地になったが、まるでそれと呼応するかのようにパタッと釣れなくなった。魚がエサを咥えて「浮き」を引き込むのだが、すぐに放すので呼吸が合わず空振りばかり。

魚が釣り針を咥えたときに何かしらの違和感を感じてすぐに放すわけだが、その原因はいろいろあって、釣り針の大きさや軸の太さなども挙げられるが、何といっても「浮き」の不適切な浮力と抵抗感にあることが一番多い。

潮の具合が盛りを過ぎて食い気が一段落し、そして魚の学習能力もあってか、どうやら「浮き」のクセが見破られたようだ。魚だって命がかかっているので必死だ(笑)。

それでも、先ほどはあんなに釣れたんだから夢よもう一度とばかり、仕掛けをなかなか変えたがらないのが釣り師の習性であり、保守性でもある。しかし1時間ほど続けたがまったく状況に変化がないので、ようやく重い御輿を挙げて仕掛けの交換に移った。

これまでの「立て浮き」(下図の左)からより一段と水中での抵抗感が少ない「ドングリ浮き」に交換。

           

今度は浮きを海中に沈めながら釣るわけだが、魚がエサを咥えたときの抵抗感を減らすにはこの方法しかない。それに「浮き」が海上に顔を出さないので風にあおられて釣り糸が動かない利点もある。

そして、狙いが当たって見事に復活。これこそベテラン釣師の腕の見せ所だ~(笑)。

マキエが切れた12時半ごろになってようやく納竿。この日は「やや曇り」とあって、潮の動きにあまり影響を受けない絶好の釣り日和となった。天候が味方してくれたようだ。

自宅に戻って、例によって御開帳。

          

足の裏~手の平クラスまで、この釣り場では一番の54匹の大漁だった。型もまあまあで、これなら人に差し上げても恥ずかしくないギリギリのサイズだろうと自分に都合のいい解釈に浸った(笑)。秋口に入ると魚が心なしか太ってきたように思える。

しかし、今回も「浮きの見切り時」など、いろいろ課題を残した釣行だった。


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釣り紀行~2015.10.22~

2015年10月24日 | 釣り紀行

この9月に6年ぶりに釣行したところ、以後病み付きになってしまい10日に一度ほどは竿を握らないと何だか調子がおかしくなってしまいそう。ほんとうに凝り性だ(笑)。

それにしても我が三大趣味の「音楽&オーディオ」、「読書」そして「釣り」とくれば共通点が一つだけあるのをお気づきかな?

そう、すべて、独りだけで遊べる趣味である(笑)。

このところ、娘との会話に段々とテンポが追いつかないようになり、将来認知症になるのを心配してか「お父さん、ずっと家に閉じこもってないで、もっと積極的に人の輪に入って会話した方がいいんじゃない。これはお父さんのためを思って言ってるのよ。」と説教される始末だが、ゴルフはまったくやらないし社交ダンスとか聞いただけで身震いするほどなのでたしかに集団活動は苦手の部類に入る。ま、せめて運動ジムとオーディオの仲間で救われている面があるのかもしれない。

な~に、認知症になる前にポックリ逝くさと開き直って(笑)、一昨日(22日)もいそいそと近場の釣りへと出かけた。

片道クルマで10分だから楽なことこの上ない。「釣はフナ釣りに始まってフナ釣りに終わる」という名言があるが、仕掛けのシンプルさとともに体力的な消耗を軽減するという両方の意味合いがきっとあるに違いない。

そういえば、オーディオも「フルレンジに始まってフルレンジに終わる」という意味深な名言がある。我田引水だと受け取られそうなので、もうこれ以上は言わない(笑)。

          

釣り場に到着したのは8時頃だったが周囲に釣り人は誰も居らず広い釣り座を独り占めで開放感いっぱい。この日の潮は長潮で干潮は9時前後。

当日の潮汐表は次のとおり。

        

4回目にしてようやくこの釣り場の個性が分かってきた。干潮を挟んで前後の2時間、つまり4時間ほどは確実に釣れないのだ。

したがって9時から11時ごろまで、たった5センチほどの稚ダイが釣れるばかりですべてリリース。今日はダメかもしれないと不安がよぎり、日頃大言壮語している手前、釣果ゼロは格好悪いのでブログへの掲載は止めておこうなんて不埒な考えもチラホラ湧き起こる(笑)。

ところが、「上げ3分」に入った11時半ごろからいきなり爆釣モードに突入するのだからほんとうに釣は分からない。潮回りという自然現象に人間は翻弄されるばかりだが、状況が急転直下するところに釣りの醍醐味があるのかもしれない。

それと途中からエサを変えたのも功を奏した。自家製のパン粉を固めたエサの食いが悪かったので予備として持ってきた市販の練り餌「生ミック」を使ったところ、これが大当たり。入れ食いになった。

           

たしかに製法が創業者の秘伝と喧伝するだけのことはあって、釣り好きの人は一度お試しあれ!

腕が疲れてきたので丁度14時に納竿したが結局今日も6時間の長丁場となった。

本日の釣果はいつものとおりで、手の平~足の裏クラスのサイズが40匹ばかり。

           

ここ1週間ほど体調が思わしくなくて、どうやら飲み過ぎのようなので3日間スッパリ酒断ちしているが、新鮮な焼き魚に対しても強固な意志をもってアルコールを拒絶(笑)。
 


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釣紀行~2015.10.13~

2015年10月15日 | 釣り紀行

昔からといっても、現役を退いてからのことだが、釣に行く日はなるべく週の後半の木曜日or金曜日に決めている。

これが何故だか理由が分かる人はかなり場数を踏んだ釣師である。

もったいぶらずに理由を述べると、「土曜、日曜日の休日には沢山の釣り人が押しかけて、釣り場に撒き餌をまき散らかしている。したがって月曜日や火曜日辺りは魚も満腹状態となっていて、食いが悪いしスレてもいる。木曜か金曜日あたりならきっと魚も腹を空かしているに違いないので食いがいいはず。」

こんなことはどんな釣り雑誌にも書いてないので、自分の勝手な思い込みかもしれないが、経験上あまり外れたことはない。

さて、そういう考えからすると13日(火)の釣行は3連休明けの直後ということもあって最悪の日だが、前回の釣行の時の撒き餌がまだ残っており(冷凍保存)、早く新しい仕掛けを試してみたいので無理を承知で出かけてみた。それに潮の具合もなかなかいい。「大潮」なので、潮の干満の差が一番大きくてその分、潮の流れも早くて魚の食欲が増すはず。

なお、仕掛けはどんなに良く釣れた仕掛けでも釣行のたびに変えることにしている。進歩がないから・・・。これってオーディオシステムに対処するのと同じ(笑)。

当日の別府近郊の「潮汐図」は次のとおり。

           

「下げ7分」の金言からすると、10時前後がベストだが大潮とあっておそらく干潮時の14時ごろまでダラダラと釣れるはずと踏んだ。

釣り場に着いたのは9時頃だったが残念なことに、自転車で来ている先客が一人居た。いくら何でも狭い釣り場に割り込むほどの度胸は持ち合わせていないので、離れた場所で釣り座を構えるつもりだったが、とりあえず先客に「仁義」をきっておこうと「どうですか、釣れますか?」と声をかけたところ、気さくに「いやあ、小さいのばかりです。」と返事があった。拝見したところお年の頃は75歳前後の方とお見受けした。

この初めの何気ないやり取りが、後で功を奏すのだから人生はほんとうに分からない(笑)。

         

この場所は初めてだが、どうも釣りにくかった。捨石が沖の方まで伸びていて、撒き餌を遠方まで投げないといけないが、この日はとても風が強くて仕掛けを沖の方に飛ばすのが難しく思ったような釣りができない。

もちろん悪いことばかりではない。風が吹くことでさざ波が立ち、海中の魚からすると視覚的、聴覚的に釣り人の気配を消してくれるので(魚の)警戒心を解くというプラス作用もある。これに限らず、釣りというゲームはいろんな事象でプラス、マイナスの相反する側面が非常に多いがこの日はなにぶんにも風が強すぎてマイナス面の方が大きかった。

大苦戦である。すると12時頃だったろうか、知らぬ間に先客のお爺ちゃんが後ろに立っていた。

「どんな具合ですか?」「いやあ、風が強くてとても釣りづらいです。」すると、「ボチボチ帰りますが、魚は要りませんか?」

「えっ、いただけるのならそれはありがたいですが・・。」「釣っても捨てるだけですから、どうぞ~」

というわけで、釣り道具をそっくり移動させながら、お爺ちゃんの後をのこのことついて行った。

海中のスカリに容れた30匹ほどのクロの中から型のいい物を10匹ほどいただいた。残りはすべて海中に戻したが、かなり腕のいい釣師である。よくよく、お話を伺ってみると「独り暮らしです。リストラにあってからは釣り三昧とお酒の毎日です。お医者から酒は止められているんですが、もういつ死んでも構いません。」

リストラの嵐がこんなところにもと、何だかお気の毒になってきてついホロリ~。それからは話が弾んで、いろんな情報を教えてもらった。熟知されたこの釣り場にはときどき大物が来て、仕掛けごと持って行かれたことが2~3度あるとのことで、それは愉しみ~。

結局2時ごろに納竿。本日の釣果は次のとおり47匹だったが、前述どおりもらったものが10匹ほどなので釣果は前回よりは悪かった。新しい仕掛けは風に弱くて期待外れだったが、型の方は幾分良くなったかなあ。それでも「お刺身」に出来るのは一番左側上の1匹だけ。

            

どうせ夕食は魚の塩焼きかと思うと急に日本酒が呑みたくなったので、近くのディスカウントショップへ。

糖質ゼロという文句が目に入って、購入してみた。

           

熱燗で呑んでみたところ不味い!とても飲めたもんではないが、カボスの果汁を絞り込んだところどうにか飲めるようになった。芋焼酎と同様に、ときどきはいいかもねえ~。
 


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釣紀行~2015.10.7~

2015年10月08日 | 釣り紀行

昨日(7日)は2週間ぶりの釣行となった。

クルマで15分ほどの近場なので当初から(魚の)型狙いは諦めて、釣感覚を錆びつかせないための釣行だったが、日頃オーディオや読書などの室内遊戯ばかりなので、久しぶりに太陽と潮風に当たって健康的にリフレッシュするのも狙いのひとつ(笑)。

自分だけかもしれないがときどき潮風に当たっていると風邪を引かないのも事実。

しかし、音楽とオーディオから釣りモードへの急激な移行は、そう簡単ではなく3~4日前から仕掛けの準備と併せて気分的な転換を徐々に図っていくことにしている。そして、日程決めの最たる指針は「潮汐表」である。

ちなみに当日の別府近郊の潮汐表は次のとおり。

          

釣果は潮の動きに完全に左右されるので事前の調査は欠かせない。釣果と潮の流れの関係を言い表した金言として「上げ三分、下げ七分」というものがある。

どういうことかというと、干潮を0、満潮を10として「潮位が0から3に上がったとき」を「上げ三分」、「潮位が10から7に下がったとき」を「下げ七分」という。

当該画像の横軸(時刻)からいくと、午前6時前後が「下げ七分」、そして午後1時前後が「上げ三分」となるが、この時間帯が最も潮の動きが激しく、魚の食い気が立つときなので最高の「釣れどき」であることを表わしている。

原則はそういうことだが、当然のごとく釣り場の環境によって一概には当てはまらない。ダラダラと散発的に釣れる場所もあったりして、やっぱり釣り場にも個性というものがある。したがって当日はテストの積もりで午前8時頃に出かけてみた。

仮説といえば大げさなので予想と言い換えるが、「予想と検証」はあらゆる物事を考察し楽しむうえでの基本である。

な~んちゃって!(笑)

そして案の定というか、午前中はサッパリで5センチほどの稚鯛ばかりが釣れてリリースばかり。よほど場所を変えようかと思ったが、午後1時前後が本命だと自分自身に言い聞かせて、何とか粘ってみたところ、ようやく12時頃から手の平クラスのクロ(メジナ)が入れ食い状態になった。

そして14時ごろから食いが遠のいたので、あっさり納竿。本日は6時間ほどの釣りとなった。

            

前半3時間は空振り状態だったので後半3時間ほどの釣りで結局46匹の釣果だった。型はイマイチだったが我が輩の手にかかるとこういう具合だ(笑)。

「上げ三分」の金言はやっぱり生きていることを実際に体感した1日となった。

           

帰り際に、南から北方向へ臨んで釣り場(丸い石垣の部分)をパチリ。平日とあって釣り場は誰もおらず、180度の角度で竿を振り回したが、これは稚魚のエサ取りをかわすのに大いに役立った。

海岸線からかなり離れた釣り場にもかかわらず、わざわざ見物人が1人来たが、「こんなに釣れるのなら自分も来ようかな」と宣うた。

冗談じゃない!撒き餌の打ち方から仕掛けの選択までノウハウが山ほどあるのに、そんなに簡単に釣れてたまるか(笑)。

ところで、夕方帰ってきた家内が渋~い顔。こんなに沢山の魚を捌くのは無理というわけで、ご近所にお願いして「型はイマイチですが、新しいのだけが取り柄です。」と、もらっていただいた。

いつもかなりの音量でご迷惑をおかけしているオーディオルーム側のお隣さんは温厚そのものの老夫婦だが魚好きなのでいつも喜んでもらってくれる。こうして少しでも心証を良くしておけば、心おきなく音楽を楽しめようというもの。

魚釣りは間接的にオーディオにも大いに役立っているのだ(笑)。
 


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釣紀行~2015年9月21日~

2015年09月22日 | 釣り紀行

このところ、やたらに忙しい。忘れないように時系列で記しておくと、

9月18日(金)

ネットオークションで手に入れたdCSのDAコンバーター「エルガー プラス」が到着したのでセッティングを行った。これで既存の同じdCSのCDトランスポート「ヴェルディ・ラ・スカラ」との純正組み合わせが完成し、SACDの再生も可能になった。「何を今さら時代遅れのことを」と言われそうだが(笑)。

                          

お金のことを持ち出すのはあまり趣味ではないが客観的な事実として記載させてもらうと、発売当時の定価が両者合わせて500万円にものぼる代物が、それに見合った音を出してくれるかどうか、「それが問題だ」(シェイクスピア)(笑)。

9月19日(土)

「エルガー・プラス」の音の確認のために近所(クルマで10分ほど)にお住いのYさんに来ていただいた。フルートをこよなく愛される方で日頃、生の楽器に触れられているせいかとても耳が敏感な方である。フィリップスの口径30センチのユニット(アルニコ・マグネット)とAXIOM80との聴き比べなどを通じていろいろとご意見をいただいた。

9月20日(日)

タンノイ・ウェストミンスターの箱に入れていた「AXIOM301」を余っていたフィリップスのユニット(口径30センチ:フェライト・マグネット)に交換した。Yさんの「フィリップス絶賛」に、つい乗せられたのかもねえ~(笑)。

以上、オーディオの件は長くなりそうなのでまとめて後日に回すことにしよう。

9月21日(月)

今回のシルバー・ウィーク(連休5日間)は5月のゴールデン・ウィークに匹敵するような人の動きと混雑ぶりだとメディアではなかなか喧(かまびす)しかったが、その例に漏れず、我が家も娘が1か月ぶりに帰省したので久しぶりに家庭サービスをしてあげることにした。

日頃、オーディオにかまけてばかりなので罪滅ぼしの一環だが、娘が「魚釣りをしたことがない」というので家族総出で一路、県南「佐伯市」の離島、大入島(おおにゅうじま)に出掛けてみた。

大入島は30年近くホームグランウンドにしている我が釣りのメッカともいうべき存在である。    

事前に潮汐表を見てみると、潮の具合があまりよろしくなく、午前中の満ち込みが唯一のチャンスと踏んだので早朝6時半に出発。

前日に予約していた「アミ」と「オキアミ」を解凍してもらっていた釣り具店経由でフェリー乗り場に到着したのが丁度8時。8時15分発のフェリーにバッチリ間に合った。

          

フェリー乗り場からの島の全景写真がこれ。周囲17キロほどのこじんまりとした島だが日豊海岸国定公園の一部として風光明媚のうえに水が澄みきっており、波止場が多くて釣り場には困らず魚が多種類なのが大きな魅力。

なお、ここのフェリーは日本一(値段が)高いとして有名である。なぜなら、片道わずか5分の往来でクルマ1台あたり往復3千円も徴収される。ま、家族3人なのでいっか(笑)。

この好天気なので釣り客が多くて混雑しているだろうと予想していたら意外にもお目当ての波止場のポイントは閑散としていた。今の時期は魚が少なく、冬に比ベると(魚に)脂がのっていなくてあまり美味しくないというのがその原因だろう。

9時ごろから釣開始。

娘用にと一番簡単なサビキ釣りを準備してあげた。竿の道糸に6本ほどの釣り針を結んで、カゴにアミを入れて上げ下げするだけだから初心者には最適。

すると、まあ釣れるわ、釣れるわ!サバの大群が押し寄せてきて入れ食い状態。娘が竿の操作に専念し、家内が釣れたサバの取り外しとカゴへのエサの補給にと二人三脚。

釣果は次の通り。

           

25センチほどのサバ16匹はすべて娘が釣り上げたもの。

自分の方はといえば、30センチほどのチヌ(黒鯛)が釣れたほか、足の裏サイズのクロ(メジナ)が4匹ほど。仕掛けの選択をミスってしまい、初めのうちの一番大切なゴールデンタイムをムダにしてしまった。

ウキを取り換えてウキ下2mにした途端にチヌやクロがバタバタと釣れたのだから大いに悔やまれる。

予想どおり午後からは自分も娘もサッパリ釣れなかった。釣り場を綺麗に洗い流したうえで15時発のフェリーで帰途につき、佐伯インターから高速に乗って順調に1時間ほどで別府インターを出たまではよかったがそれからが大渋滞。

県外ナンバーの車が地獄(温泉)に入るために列をなしていたので、辛抱強く待ったうえで結局自宅に到着したのは16時45分だった。

野良猫が寄ってくるので、クーラーなどの釣具をひと通り洗って匂いを消したところで夕食の時間になった。

釣ったばかりの新鮮な魚を食べることができるのは釣り人の特権だが、この日の夕食はチヌの刺身とお吸い物、クロの塩焼きとサバの竜田揚げ。

ビールで乾杯後、カボス入りの芋焼酎、ウィスキーと手広くやったところ、急に眠気がさしてきて早々にバタンキュー。

今回の釣行に娘が味を占めたようで、次回に帰省したときも「ぜひ釣に連れていって」と大張り切り。どうやら新たな釣りファンの誕生かも(笑)。
 


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久しぶりの釣行~2015.9.13~

2015年09月15日 | 釣り紀行

「釣りファンの方々、たいへん長らくお待たせしました。ようやく“釣り紀行”の再開です。」と、声高らかに宣言したいところだが、おそらくそういう奇特な方は皆無に違いない(笑)。

ふとした縁がもとで6年ぶりの釣行となった13日の日曜日、まずはその経緯を説明しておこう。

8月下旬に家内の強力な申し出によってやむなく全面改造の破目になった我が家の台所。システムキッチンなんか男性にとってはどうでもいい問題だが、女性にとっては自分のお城みたいなものなのでそういうわけにはいかないらしい。

およそ1週間あまりの工事期間だったがそのときにお見えになった大工さんたち3名のうちのSさんが大の釣り好きと分かった。地元(別府市沿岸地帯)の好ポイントを熟知してあるそうで、「是非教えてください!」「それでは一緒に行きましょう」ということで話がスイスイまとまって、今回の釣行となった。

当日は早朝の6時半にSさんが迎えに来てくれて一緒に出発。お天気の方も小雨の予想だったが曇り空で何とか持ちこたえそう。

クルマで走ることおよそ10分、まったく想像もつかないような抜け道に入り込んで小さな原っぱの駐車場に出た。そして歩くこと5分あまりで釣り場に到着。次の画像だが、海の上で遠くに見える山はお猿さんで有名な高崎山(大分市)。

           

「エーッ、近くにこんないい釣り場があったんですか!」と第一声。Sさんのご自宅はこの近くとのことで、よそ者にはとても分かりづらい場所で“場荒れ”していないのがとてもいい。

足場もいいし、大きな魚がかかったときの取り込みも楽そうだし、近場の釣り場としては理想的。

釣り方も親切なSさんからみっちり教わった。

              

「パン粉釣法」といって、「パン粉+ポカリスエット+?」の3点を混ぜ合わせて釣り針にダンゴ状に付けて釣る方法。(「?」はSさんの秘伝だそうで固く口止めされたのでここで明かすわけにはいかないのが残念(笑)。)

アミとかアキアミとかを使わないので、釣り道具が汚れず、あの独特の匂いからも解放されるし、エサの経費も浮くし、釣り場も汚れなくて済むというまさに一石三鳥。

仕掛けは釣り具の名門「がまかつ」のプレシードの6.3m(0.8号)、飛ばし浮をつけ“浮き下”を“ひとひろ”とって、釣り針はアブミの4号。

7時から10時30分までの3時間半の間に型はイマイチだが50匹ほど釣れた。6年間のブランクをまったく感じさせない腕前ぶりに我ながら惚れ惚れした。もしかしたら自分は釣名人ではなかろうか(笑)

        

ただし、実はこの日の釣行のために倉庫の奥深く眠っていた釣道具を引っ張り出して手入れや仕掛けの準備に費やした日にちが延べ5日間とはお釈迦様でも知るまいて(笑)。           

なお、釣りとオーディオはまったく接点がないみたいだが実はオーディオマニアの釣り好きは意外に多い。そこで、その共通点をひとくさり述べてみよう。

「オーディオは(どういう機器を選ぶかの)選択だ」と喝破したのは「ジャズ喫茶ベイシーの選択」の名著をものにされた「菅原昭二」(岩手県一関市)さんだが、実は釣の本質も選択にこそある!

「一場所、二エサ」という名言があるが、釣果を左右するのはまず釣り場所の選択、そしてエサの選択にかかっているが、次に控えている仕掛けの選択が実にきめ細かい。

竿(長さ、調子、軽さ)、道糸とハリスの太さと長さ、リール、ウキ、ガン玉、釣り針、タモ

まるで選択のオンパレードで、それぞれに山のような種類があってこの中から気の遠くなるような複雑な組み合わせを要するが、これらを現地での天候や刻々と変わる潮の流れによって取捨選択を行わなければならず、「機を見るに敏なセンス」が大いに問われるというわけ。

釣りは「太公望」という別名があるが、現実はそういう悠長なイメージではなく選択の究極の雄として、どちらかといえばせっかちな人間が向いている(笑)。


折しも、これから秋にかけて魚釣りの絶好のシーズンである。近場のポイントが分かったことだしこれからの平日は頻繁に釣行して大いに名人ぶりを発揮するとしよう。

音楽、オーディオ、読書、そして魚釣り、もう忙しくてかなわん(笑)~。


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釣り紀行♯51~スズキとボラが釣れた!

2009年07月20日 | 釣り紀行

と   き   2009年7月19日(日)  快晴 海上無風~微風

と こ ろ   S市O島

釣り時間   8時10分~13時20分

       中潮(干潮12時前後)

マキエ     アミ1角+オキアミ1角+パン粉1Kg+集魚材

釣果      ボラ1匹(49cm、1.05kg) スズキ(39cm、550g)
         アジ25cmクラス7匹、クロ(メジナ)手の平~足の裏サイズ5匹

                
                          ボラ                スズキ

「お父さん(自分のこと)は決して釣り名人なんかではないね、たまには鯛みたいな高級魚を釣ってくるといいのに、いつもクロばっかり」小癪(こしゃく)なことを家内が抜かす。

しかし、冷静に考えると当たっていないこともない。いつも同じような防波堤に行って同じ魚(クロ)ばかり釣るのは傍から見ると、「この人毎回よくもまあ飽きもしないものだ」とあきれ返る人が結構いるかも。

しかし、「分かっちゃいるけど止められない」のが魚釣りでクロの強烈な締め込みは手ごたえ十分、手と腕が竿のしなり具合の感覚をよく覚えていて、すこぶる快感付きでどうしても忘れられない。要するに”淫する”というやつでオーディオと相通じるものがある。

それに全然釣れないときのあの退屈さをイヤというほど味わっているので、とにかく何でもいいから魚と名のつくものが釣れれば御の字で贅沢はいえないというのが自分の言い分。

しかし、この日は様子が少々違った。クロの喰いが非常に悪い代わりにボラとスズキという滅多に釣れない魚種が釣れたのである。残念なことに、ともに高級魚ではないがボラはともかくスズキを釣ったのはこれまでの自分の記憶では初めて。

最初に釣れたのは、やや小ぶりのスズキの方。時刻は10時半ごろで干潮が間近の時間帯でウキ下は約2mの竿にきた。始めは大型のアジかと思ったがどうも走り回る勢いがいい。手前にもぐんぐん突っ込んでくるので竿の操作が大変。ようやく海面スレスレのところで姿が見えてスズキというのが分かった。前回と違って今回は面倒くさがらずにきちんとタモ網で掬い取った。

よし、これで今日は来た甲斐があった、後はもう”釣れなくてもいいや”と思ったところホントにそれからパタリと当たりが止った。どうやらあちこち海中を走り回ったので魚が散ってしまったようだ。

それから約2時間ほどは潮どまりと重なってサッパリ。親指大の稚鯛が釣れるぐらいでもちろんリリース。こういうときは、もうどうしようもない。タダひたすら潮が変わるのを待つだけ。

12時半頃になって潮がザブーンと防波堤に当たって波しぶきを立てだした。潮が動き出したらしい。同時に待望のクロがマキエに寄り始めた。ようやくという感じ。

ウキ下50cmの竿に早速切り換えてクロ狙いにしぼった。5匹ほど釣ったかと思うと今度はボラの群れが4~5匹ほどやってきてマキエを食い漁りだした。ボラはご面相のわりに結構賢くて目が鋭く「オモリの付いたハリスは不自然な動き」と思うのか目もくれない。見事に避けるので、オモリを外してマキエの中心にエサの付いた釣り針をそ~っと置いてみた。

スルスルと、目印の玉ウキが動いていく。さっと、竿を立てると見事に掛かった。さあ、それからが大変。ボラがあの流線型の姿体で本気に走ると細い糸はひとたまりもない。リールを操作して糸を緩めたり巻き上げたりと”やりとり”して疲れさせる以外に捕れる方法はない。

竿を弓なりに張ったまま5分ほどファイトをしただろうか。ようやく手元に寄ってきたので海面から上に口をわずかに出させて息を吸わせてやった。抵抗が途端に弱まったのですかさずタモ網を入れて掬った。

これまでのボラの場合、捕れる確率はおよそ1/2。手元に寄せてきて真上で”やりとり”するときに釣り針が外れるか糸を切られるのがほとんど。今回は唇の横にガッチリと釣り針が食い込んでいた。運がよかった。

ボラは通常、見かけは悪いし釣り人にはあまり喜ばれないがきれいな海水のところで捕れたものはまったく匂いがしなくて美味しい。

以下、ネット情報による美味しいボラとスズキの食べ方

三枚卸にしたボラ(スズキ)を薄くそぎ切りにする。氷水の入ったボールに漬け込む。身が白っぽくなり縮かんだら水気を切る。氷を敷いた器に盛り付ける。

しかし、家内は調理が大変といつもボラを嫌がるので少々頭が痛いところ。

結局、ボラ騒動の後はスズキと同様にパタリとアタリが止ったのでこの辺がしおどきと早めの竿仕舞い。

なお、7月中旬ともなると物凄く暑くてペットボトル3本がみるみる空になってしまう。それでも足りないくらい。熱中症になるとタイヘンなので、これまでは真水を準備していたのだが、どうも疲れがとれないのでちょっと工夫して「スポーツ栄養飲料+ビタミンウォーターをミックス」して飲んだところたしかに疲れが少ないと感じた。

効果歴然でこれは新発見。

                          
 


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釣り紀行♯50~「たまにはこういうこともあるさ・・・」~

2009年07月13日 | 釣り紀行

と     き     2009年7月12日(日)  晴れ  海上ときどき弱風

と  こ  ろ     S市O島

釣り時間       9時30分~14時20分

           中潮(満潮11時前後)

マキエ        オキアミ1角、アミ1角、パン粉2kg、集魚剤(チヌパワー)1袋

釣   果      クロ(メジナ)1匹500g、ほか足の裏~手の平サイズ19匹
            アジ大1匹、ヒラソ(ヒラマサの子)1匹

                  

何をやっても”うまくいかない”ときというものが人生にはたびたびある。それも連鎖反応みたいに次々に起こるのだからたまらない。

釣りにもそういうことがちょくちょくあるが、今回の釣行がまさにそれだった。もう、くたびれ果ててしまった。

まず、いきなりの話だが
「強壮剤」を飲んだのが事の発端。「さあ、釣りに行くぞ」と元気をつけるため前日の午後にドリンク剤を飲んだのだが、どうもカフェインが入っていたとみえ、いつもの就寝時刻が来ても目が冴えわたって眠られない。日頃こういうのはまったく飲んでいないので効き目がすごいのである。

やっとウトウトしたかと思ったら、もう明け方の午前6時。睡眠不足で頭がボワーとしたまま釣行の支度。どうにか格好をつけて日曜日、早朝の一般道をビュンビュン飛ばして9時発の渡し舟にようやく間に合った。

いつもの防波堤で慣れた手順どおりに竿出しをしてみたものの、いつもと違って万事がどうもうまくいかない。後で考えてみると感覚が鈍っていたのだろう。

 ほんのちょっとした竿のサバキ方の不注意ですぐに仕掛けが縺れてしまう。細い糸を解きほぐすのに時間ががかかる。解きほぐしたときには地合いが過ぎてしまってもう魚が寄って来ない。釣り糸の方もパーマネントがかかってしまい不自然そのもの、魚から丸見えで非常にまずい、といった具合。

 折角大物が来たと思ったらハリス(糸)が切られる。それも、ガン玉を打ったところからプツンと切れている。ゴム張りガン玉を切らしていた為普通の安物のガン玉を打った結果がこれ。0.8号の細ハリスなのでちょっとした傷でもアウト。3匹ほどは逃がしたろうか。しかも横着に構えてタモ網を使わなかった落ち度もある。ウーン、口惜しい。

釣りの世界では大物を取り逃がしたときは
「連れて逃げる」という言葉があって、糸を切った魚は仲間を道連れにするのでしばらくの間は寄ってこない。

3 午後の引き潮が本命と思って期待していたのだが、これがまったく釣れない。急に波が荒立ち、投げた仕掛けが手前に押し寄せてくる。いくらマキエを打ってみてもエサ盗り(小魚)からして1匹もいなくなった。まったく原因不明の潮流。

 前回のように「曇りときどき小雨」みたいな天気が釣りにはベストなのだが、今回は快晴がズット続き天候が全然味方をしてくれなかった。 

以上のマイナス要因が作用して、今回はトンと満足のいく釣りができなかった。疲労感がどっと肩にのしかかる。

「たまにはこういうこともあるさ・・・」と思わなければどうしようもないが、今にして思えば集中力と慎重さを欠いていたのは否めない。

「この場所で、この釣り方なら釣れる」という自信がどうやら「獅子身中の虫」になってしまったようだ。

唯一の収穫は「ヒラソ」(ヒラマサの子、写真)が釣れたこと。刺身にして食べたがアジを一段と上品にしたような味わいでこれは絶品だった。しかしちょっと油断したスキに母と家内に大半を横取りされたのは残念無念。

これが今回のハズレ続出の最後の「総仕上げ」みたいなもので「泣きっ面にハチ」とはこのことか!

                           

 


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釣り紀行♯49~「梅雨空がもたらした大漁」と「釣り迷人」~

2009年07月04日 | 釣り紀行

と    き     2009年7月3日(金)、くもり時々雨、海上無風

と  こ ろ     S市O島

釣り時間      8時10分~15時20分

          若潮(干潮12時前後)

釣  果       クロ(メジナ)30cm(560g)クラス6匹ほか多数
            アジ20~25cm27匹
            小鯛数匹、タナゴ数匹

       

先日、クルマを運転していたら前の車の後部ガラスに「釣り迷人」というステッカーが貼ってあった。思わずニッコリしてしまったが、同時に「この人は”釣り”というものが分かっているな~」と思った。

釣りは難しい。どんなに釣り慣れた場所で、どんなにいい仕掛けで釣ろうとも潮流に予測不可能の冷水塊が入ってきただけでまったくといっていいほど釣れないことがある。人間は自然に対して無力でありとても太刀打ちできない。

したがって「自然」を相手にする釣りにおいてはどんな釣り人だって所詮は”迷人”に過ぎず、「いつでも釣ってみせる」と豪語するような怖さ知らずの”名人”は「まっとうな釣りの世界」にはおよそふさわしくない存在。

しかし、分かっちゃいるけどそこは人間の悲しさ、自分はもしかすると
名人”ではなかろうかと錯覚することがままある。

今回の釣行がまさにそれだった。とにかく
「釣れまくった」のである。

九州地方もようやく梅雨の本番となり大雨警報が断続する中、「梅雨の晴れ間」ともいうべきお天気が3日の金曜日に訪れた。降水確率10%の数字にはまったくもってうれしくなる。

今回のマキエは「アミ+オキアミ+パン粉+集魚剤」という必勝態勢のもと、一路S 市のO島に向けて一目散。9時~11時がゴールデンタイムと踏んで自宅を早朝6時10分に出発、高速道を利用して港に着いたのが7時25分。7時40分発の一番の渡し舟にきれいに間に合った。

ところが、ネット情報による降水確率10%はどこにいったのやら、空を見上げると今にも雨が落ちてきそうな曇り空。それに海の色も度重なる大雨でちょっと濁り気味。

しかし大雨にさえならなければむしろ「絶好の釣り日和、こういうときは釣れる」とは経験則でおおかた分かる。それにしても「曇天のメリット」は計り知れないほどの釣果をもたらしてくれた。

防波堤の同じ場所で釣り続けるとエサ盗り(小魚)が居つくのでときどき場所替えをするのがセオリーなのだが、まあ、今回くらいまではいいだろうといつもの場所に釣り座を構えた。

マキエを開始すると10分ぐらいでアジの入れ食いが始まった。それも20~25cmの良型。前回の反省でウキ下を1.5mほどとって始めからアジ狙いに切り換えたのが功を奏した。暗くよどんだ海が糸などの仕掛けを目立たなくしてくれるので大助かり。アジは基本的に回遊魚なのでパタリと居なくなることが多く、釣れるときに釣っておくことが肝心。

そのうち「釣れるかい」と地区のご老人がやってきた。「ええ、型のいいアジがぼちぼちです、クロはもう後回しですわ」。「そうかい、クロよりもアジのほうがおいしいもんな~、クロは寒グロのときは食べるけど夏の時期はちょっとね~」「エッ、地元の漁師さんたちはクロよりもアジのほうを喜ぶんですか?」「そりゃ、そうさ」。それを聞いてますますアジ釣りに専念。

今回の釣りでは7m弱の竿を2本準備した。1本はアジ、クロ兼用のウキ下1.5m用、もう1本はクロ専用でウキ下50cm用。ツケエの方も「オキアミ」と「サシアミ」を2種類準備。魚の学習能力はバカにならないのでいろいろと目先を変えることにも留意した。もちろんオモリの位置も。

小雨が降ったり止んだりのお天気が続く中、そのうち面白いことに気付いた。曇天になって小雨がポチポチ落ちてくると魚の動きが活発になり喰いがよくなる、一方、雨が止んで空が少し明るくなるとすぐに喰いが落ちてくる。

それはそれは、実にハッキリした現象だった。やっぱり釣りは「朝まずめ」「夕まずめ」が一番なんだよね~。こういうことを目の当たりにすると常日頃、太陽がギンギラギンと照りつける真昼間の釣りがいかに不自然で非効率であるかを心底思い知らされるのだ。

さて、アジのゴールデンタイムが過ぎて午後の満ち込みに入ると今度はクロの喰いが活発になった。この防波堤では引き潮が良く、満ち込みの潮はマズイとのこれまでの認識を完全に吹き飛ばす勢い。

それも型ぞろいで次々にグングンと手前の海中深く突っ込んでくるクロを7mの長竿でグッとためて海面まで浮き上がらせるのは釣りの醍醐味ともいうべきもの。うち取り逃がしたのが2匹。大物過ぎて先手を取られ、竿では起こせなかった。

1匹はハリス切れで、もう1匹は道糸の途中から切られてウキごともっていかれた。1300円もするウキだったのに~、残念!道糸が1.5号の細仕掛けなのでときどき竿1本ほど切って仕掛けを作り直し、ガイドにこすれる部分を更新してやらなければいけないのに
サボった報い

しかし、あまりに釣れすぎて時合いを重視し変える余裕がなかったのも事実。2時ごろまでオニギリを食べる余裕もなかったほどで、こういう釣りは近年ではホントに珍しい。お終いには竿を持つ利き腕となる右腕に力が入らなくなってきた。

納竿はマキエがスッカラカンになった15時20分頃。帰りの15時35分発の船に丁度間に合った。

結局、今回は「梅雨空がもたらした大漁」だったが、それも「名人級の独自の仕掛け、読みの深さがあったこその釣果では」な~んちゃって。

                            


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釣り紀行♯48~「冷蔵庫の一夜干し」

2009年06月28日 | 釣り紀行

と   き     2009年6月25日(木)  晴れときどき曇り、海上無風

と こ ろ     S市O島

釣り時間     9時35分~15時15分

汐         中潮(干潮14時前後)

釣   果     クロ(メジナ)30cm(540g)1匹ほか足の裏サイズ14匹
           アジ25cmクラス13匹、タナゴ7匹 

       

梅雨に入ってようやく一雨来たのはいいが、追い討ちをかけるように天気予報はずっと50%の確率で雨の予報。今週は「釣りはもう無理」と諦めていたところ、水曜日からガラリと変わって晴れの予報が続く。

梅雨時期の天気予報は梅雨前線の動き次第なのであまり当てにならない!

しかし、当方にとっては僥倖である。「逃す手はない」と早速釣行に。今回はマキエがオーソドックスな「アミ+パン粉」と無難な選択のもとにO島へ。しかし、パン粉は釣具店で売っているものではなくて食料品店で購入したフカフカの粒の大きい人間さま用の上質パン粉を使用。匂いと口ざわりでいかにも魚が喜びそう。

前日にアミ2角を釣具店に予約し完全解凍を依頼。当日は午前中の引き潮が勝負時(どき)と読んで9時発の渡し舟に間に合うよう自宅を6時45分に出発したが通勤ラッシュに巻き込まれ港に着いたのが8時50分と滑り込みセーフだった。

「やあ、やあ、お久しぶり~」と船長さんにご挨拶。「今日も同じところでいいかい」「ああ、いいよ~」。

いつもの防波堤で釣り座を構え、仕掛け作りを始めたところ何と一番大切な小物類が入ったケースを2個(写真左)自宅に忘れてきたことに気付いて愕然。「あ~あ、これだから俺という奴はダメなんだ」と自分の頭を”小突き回したい”思い。急に釣行を思い立ったものだからつい慌ててウッカリしてしまったらしい。

                        

「こんなことで今日は一体釣りになるんだろうか」と不安がよぎったが常に持参している予備のケース(写真右)であらかた間に合いそうなのでホット一息。それにしても仕掛けづくりにいろいろと制約を受けるのは確実で「5年間に1回ほどあるかないか」の大ポカである。

「大丈夫かいな~」とブツブツ言いながらマキエを撒き散らして釣り開始。20分ほどでクロ(メジナ)が浮いてきだしたが、ちょっと時間がかかりすぎ。今日はあまり喰いがよくないと直感した。

案の定で普通はマキエの一投でワッと寄り集まるのに2投、3投と追い討ちをかけてようやく浮いてくる感じ。しかし、よくしたもので小物がおらず防波堤にしてはいずれも型ぞろい。ブリ上げるか、タモを使うか迷うものが多くやはりO島(離島)は別格と実感。

それにしても喰いがどうも持続せずバタバタと釣れたかと思うとパタリと喰いが止む。

前回の「釣り紀行♯47」でこういうときこそ釣り師の腕の見せ所と書いた手前、仕掛けをいろいろと変えてみた。まず釣り針の大きさを3号(伊勢尼)から2号(〃)に落とし、ハリス(糸)も0.8号から0.6号へといずれも小さく細くする。いわゆる「軽薄短小」である。それに加えてウキ下を1.5mほどやや深めにとったところアジが釣れだした。

それも25cmクラスでクロ並みのグイグイとくる強烈な引きで7.2mの軟竿が弓なりになって結構楽しませてもらった。真昼間からこんな「型良し」のアジが浅いタナで釣れるのも珍しい。

それでも午後からは喰いが遠のく一方であの手この手といろいろやってみたが最後の方は疲れ果ててしまった。納竿は15時15分頃になったがこの釣果ではやや物足りないが「海」という自然を相手に遊ばせてもらったので良しとしよう


今回の反省点だが、試みとしてはじめてマキエに集魚剤を混ぜなかったのだがやっぱりマズカッタみたい。それとオキアミを2回連続使用しなかったがやはり結果は影響ありでこれも喰いが落ちた原因かも。以前は「アミ1角+オキアミ2角+集魚剤」だったので次回は「アミ1角+オキアミ1角+パン粉+集魚剤」にしてみよう。

何だか
”くるくる”と持論を撤回するようで申し訳ないが「釣り」はホントに割り切れないことばかり。

たとえば「釣り針」を例にとると釣り人と魚の唯一の接点なので極めて重要なポイントであり、ウキ、オモリと並んでこの使い分けが「死命を制する」と言ってもいいが、大きな「釣り針」は魚が咥えたときに違和感を感じて吐き出しやすいが、呑みこんだときは口にガッチリと掛かる、一方小さな「釣り針」は魚が食い込みやすいが口には掛かりにくいといった具合で「プラスもあればマイナスもある」といった相反することばかり。ハリス(糸)だって細ければ細いほど魚の警戒心が薄らいで喰いがよくなるが、大物が掛かったときに切られやすい。

このようにマキエからツケエ、そして釣り道具一つ一つの使用に至るまで全てが「プラスとマイナスを併せ持っている」と断言してもいいくらいで「何を選ぶか」によって釣り人の技量とセンスが問われる厳しさがある。

つまるところ「釣り」とは釣り場所の選択から始まってあらゆる細かい微妙な選択の集大成だとも言えるが、人生だっていろんな選択結果の連鎖反応に過ぎないんだからこれは何も「釣り」に限った話ではない。

しかし、人生の場合は大切な岐路にさしかかったときに「選択のやり直し」がきかないってのがちょっと”淋しい”んだよね~。

さて、釣った魚は美味しく食べるというのが自分のモットー。

これは姉からの又聞きでテレビの旅行番組の話だが、料理の専門家が伊豆の宿を訪れたとき、料理に出された魚があまりに美味しかったため板前さんに調理方法を聞いたところ
「冷蔵庫の一夜干し」というのが披露された。実に簡単なので紹介。

まず魚の内臓とウロコを取り払い、きれいに洗ってやや濃い目の
塩水に浸す。時間は魚の種類や好みにもよるが30分~1時間程度。その後ザルに載せて上から固く絞った布巾をスッポリ被せる。サランラップはダメ。ザルの下には汁が落ちてもいいように皿などを敷いて置く。これで冷蔵庫の中に一夜置いておくと魚のタンパク質が見事にアミノ酸のうま味成分に変化して美味しくなるとのこと。

内臓とウロコ取りくらいなら自分でも出来るので早速、アジ、タナゴなど10匹ほどをトライしてみた。そのまま冷蔵庫に入れて翌朝、焼き魚として食べたところ単なる焼き魚とは大違いで実に美味しかった。魚を開いておけばもっといいが自分は不器用なのでそこまではしない。とにかく家内にも大喜びされたし、残りは冷凍庫に保管しても味が変わりにくいので大助かり。(もっとも、家内は自分が料理しなくていいので喜んだ節あり、簡単には騙されないぞ!)

何も釣ってきた魚とは限らず、お魚屋さんで購入した魚でもいいので一度お試しされてはいかが。

                                


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