近年、ガソリンがず~っと高値で推移している。1リットルあたり55円の時代を知っている人間にとって、もうため息が出るばかりだが、今年に入っても値が下がるどころか今や184円(ハイオク:2014.7.30現在))が当たり前の感覚になりつつある。
そこで、癪なのでここ1か月ばかり次のようなガソリンの節約対策を講じてみた。
☆ 車に乗る機会を減らす
現役時代は通勤に使っていたので年間2万キロほど走っていたが、現在は半分に減っておよそ約1万キロの走行距離となった。
使い道は運動ジム、図書館、オーディオ仲間のところへの往き来が主体だが、この際に走行距離をもっと減らそうということで、まず標的を「運動ジム」に絞り込んだ。
片道7キロほどの所だがわざわざ行かなくても、家の周りをウォーキングすればいいし、筋トレだって身の回りの小道具を使えばいいというわけで、これまで毎日皆勤賞のところを週2回程度に削減。
どのくらいの節約になるか計算してみよう。
自分が乗っている車(3代前のゼロクラウン)の燃費がおよそ8キロ/リットルだから、「184円÷8キロ」で1キロ当たりにすると23円かかる。
したがって運動ジムへの往復にかかるガソリン代は1回あたり「23円×14キロ≒320円」。削減分を換算すると1か月あたりおよそ7000円の節約になる。これは大きい。1年間、この調子でいくと立派な真空管アンプが1台買えるほどだ(笑)。
☆ 燃費のいい車を乗り回す
やや不便なところに住んでいるので仕方なく我が家には2台の車がある。
今年の2月に家内の足として購入したのがハイブリッド車「アクア」。
とにかく燃費が凄く良くて平均して「25キロ/リットル」ほど走る。前述したように自分のクルマがおよそ「8キロ/リットル」だから、ガソリン(レギュラー)の単価も併せて換算すると、1キロ走行するのにガソリン代がおよそ1/3の勘定になる。つまり1キロ当たり「23円 VS 7円」。
そこで土曜、日曜は家内の仕事が休みなので、まるで自分の専用車みたいに乗り回している。かなり馬力はいいし、狭い駐車場に入れるのも楽だし、目新しさも手伝って乗るのが楽しみ~。今ではちょっとした買い物や図書館などへの行き来はすべてまとめて週末に集中させている。
おかげで、去る6月20日に満タンにしたクラウンへのガソリン補給をいまだに(7月30日現在)しなくていいので大助かり。
ところが、けっしていいことばかりではなかった。
アクアに乗っていると、どうも周りのクルマからナメられているような気がしてならないのである(笑)。
まず、後続車がピタリと自分の車の後についてきて煽ってくるケースが格段に多くなった。急ブレーキをかければ絶対追突間違いなしの危険極まりない行為である。バックミラーでチラッと見ると結構若い女性ドライバーもいるので呆れてしまう。
それと、前車との車間距離を適度にとっているのに、厚かましくもライトの点滅もなしに平気で割り込んでくるクルマが確実に多くなった。
明らかに小さい車というだけで小バカにしたような行為である。万一ぶつけてもダメージは相手の方が大きいし、修繕代もたいしたことはなかろうという魂胆が透けて見えるようだ。これがベンツやBMWなどの高級車ならきっとこういうことは起こらないに違いない。
悔しいが背に腹は代えられない。得るものがあれば、失うものがあるのがこの世の“ならい”である(笑)。
以上、ガソリンの節約対策を滔々と述べてみたが、おそらく「この人、えらい“みみっちい”人やなあ!」と思われる方が大半だろうが、少しばかり弁明させてほしい。
もちろん、節約が主な動機であることは否定しないが、「地球資源の無駄遣いを防止する」「地球環境の保全に寄与する」「アラブの石油成金たちをこれ以上儲けさせたくない」という3つの心理的側面があることも十分理解してほしいので念のため(笑)。
ちなみに、節約ということでいえば今年に入ってからの前半だけでオーディオに突っ込んだお金はザット見積もって80万円ほどになる。
対象は「dCS」のCDトランスポート、TR式のプリアンプ3台、真空管アンプ「71A」1台、ナス型古典管などの購入費。これは1年間のガソリン代のおよそ4年分に相当する。
こういうことからするとオーディオに突っ込むお金を節約した方がずっと効率的なのだが、そういう気がまったく起こらないのが不思議。つまるところ、こればかりは各人の「価値観」に帰するのだろう。
最後に、クルマの話が出たついでにもうひとつ。
我が家に試聴に見えられるお客さんはすべて男性だが、駐車場に入れるときは必ずと言っていいほどバックで入れられる。ところがウチの奥さんはいつも前向きに入れてくる。
「おい、クルマを入れるときはバックで入れるクセをつけておいた方がいいぞ、出庫するときに楽なんだから。」と、口を酸っぱくして言うのだが「私のクルマなんだから、いろいろ言わないで!」と、えらく強情である(笑)。
ただ、家内ばかりでなくどうも前向きに駐車するのは女性ドライバーに多い傾向があることに以前から気が付いている。
先日も我が家にお見えになったKさん(福岡)が帰られるときに「女性というのは前向きに車を停める傾向があるようですね」と、水を向けると「女というのは目先のことが良ければそれでいいですからねえ」と、ポツリ。
苦楽に直面するときに「目の前の楽を先にとって苦を後回しにする」かどうか、これはとても些細な事例のひとつだが何だか男女の基本的な人生観の違いに通じるような話だと思う。
そこで思い出すのが「風と共に去りぬ」(原作:ミッチェル女史)のヒロインでビビアン・リー扮する「スカーレット・オハラ」が最後のシーンでつぶやく極めて印象的な台詞。
「明日は明日の風が吹くわ!」
今回の記載にあたって、改めてググッてみると厳密な意味は「今どんな苦境にあっても、明日になれば物事はいい方向に転じるものである。」ことのようである。
そうか、女性は常に前向きで生まれつきの楽天家なんだ(笑)!