「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

釣り紀行♯47~「パン粉釣法」も実らず~

2009年06月22日 | 釣り紀行

と     き     2009年6月18日(木)  くもり後晴れ  海上ときおり強風

と  こ  ろ     T市F波止

釣り時間       8時10分~12時30分

汐           若潮(干潮11時前後)

釣     果     手の平サイズ30匹前後

                             

「強いものが生き残るとは限らない、賢いものが生き残るとは限らない、ただ変化するものだけが生き残る」(チャールズ・ダーウィン著「種の起源」)。

いきなりの”書き出し”に「”進化論”と”釣り”と一体どういう関係があるんだ?」と詰め寄られそうだが「正解が見出せないままにとりあえず目の前の環境に順応していく」ことについてはどこか似通ったところがある。

前回の釣行では、午前中は良かったものの午後が惨敗。原因についてはごく単純で「魚が食欲を失ったこと」に尽きる。

「なぜ食欲を失ったのか」 → 結局のところ汐の影響、満腹感などが考えられるのが関の山だが、魚の食いが悪いときこそ「仕掛けの妙味」によってきちんと対処できるのが釣り師の本当の腕前。

釣りには展開を
”読む力”が必要だが攻略のポイントは”魚の気持ちになって考える”ことだと分かってはいるもののこれがなかなか難しい。

とにかく改めてマキエの調合を含めて仕掛けを以下のように見直しをすることにしたが、こういうことは実際のフィールドで即座に気がついて対応するのがベスト。しかし(自分の場合は)平常心を失っていることが多く帰宅後に思い付くことばかりで”常に手遅れ”になるのが残念。

つまるところ教訓は次回に生かすしかないのだ!

1 オキアミは魚が満腹しやすいのでマキエに使用しない、したがってツケエにも使用しない。今度はマキエとツケエに「パン粉」だけを使用してみる。いわゆる”パン粉釣法”。

 ヘチ竿の(道糸を通す)ガイドが小さいため、魚がエサを咥えて反転したときに抵抗を感じて(違和感を覚え)瞬時にエサを吐き出す。したがって道糸を1.8号(ピンク)から1.5号(イエロー)に落としてより細くするなど全般的により一層繊細な仕掛けにする。

 「ヘチ」用リールの使い勝手が悪かったのでハンドル部分を改造する。 

                     

このリールのハンドル部分の改造は、「根竹」を釣具店から購入してきて加工し工夫しながら取り付けた。日頃、不器用を自認しつつも我ながら上出来と思っているが少し大きすぎるかな~。使ってみて不都合があれば鋸でカットしよう。

以上のような改良(?)を施すと、またまた早く釣りに行きたくなる。釣り歴40年のうちクロ釣り専門は20年ほどになるがいつもこういった繰り返しで、もちろん「これで釣れる」という確証は皆無である。

こうして永遠に試行錯誤が続いていく中で、ごくごく低次元での
”想像と実証”が手軽に出来るところに「釣り本来の魅力」が潜んでいる。

さて九州地方は6月上旬に梅雨入りしたが「梅雨の晴れ間」という言葉があるように期間中ずっと雨というわけではない。それにしても「カラ梅雨」がずっと続いている。

余談だが本県の「農林水産部」では早くも「小雨対策室」が発足したがこれは”お百姓さん”向けの行政的なポーズで、一雨来ればこういう”にわか組織”はたちどころに消えてなくなるのが通例。

とにかく好天気は釣師にとって歓迎すべき話、前回の釣行が6月8日(月)だったので、”機は熟した”とみて10日ぶりの18日(木)に決定。

今回は、マキエとツケエに一切オキアミを使わず「パン粉」だけを使うというこれまでの釣り方の”一大革命”。さすがに自信が持てず、比較的足を伸ばしやすい距離にあるT市H波止を目指すことにした。

ここで試験的に試してみて、良ければ大物が期待できる「O島」で本格的にという皮算用。

当日、波止場に着いたのは8時前で空は写真のようにどんよりと曇っていた。このF波止は久しぶりだが平日は相変わらず誰もいないのでホントに釣りやすい。さっそく突端のベストポイントに釣り座を構えた。

パン粉に集魚剤を加え海水を混ぜて出来上がったマキエを興味しんしんで撒くと2,3投のうちにクロが湧いてきた。”オッ、結構いけそう”というのが第一印象だがいかにも型が小さいのが難点。

それにパン粉を指で固めて釣り針に巻きつけたツケエだが手間が掛かるうえにウキに反応が出ないうちに無くなってしまう。何回も試してみたが同じことで結局これはダメ。予備としてツケエに”サシアミ”をもってきていたので助かった。これにはきっちりとクロが反応して喰ってきた。

しかし、マキエとサシエが異種というのは基本的に無理があって段々と食いが落ちていく。しかもパン粉のマキエに対してクロの食い気がいまいちで”ノソ~”と集まる感じ。”狂い回る”という印象ではないし大物もまったく顔を見せない。

結局「パン粉釣法」は魚の目先をちょこっと変えるのにはいいかもしれない程度で期待はずれだった。釣れることは釣れたが勘定するのがイヤになるほどの型の悪さで自分のイメージとは程遠かった。

「エサの解凍予約がいらない」「釣行後の水洗いが楽」「釣り道具全体が清潔になる」
「車内にアミの匂いがたちこめない」などと「パン粉釣法」は沢山のメリットがあるのだが、肝心の”魚の食いが長続きしない”ではやっぱり躊躇する。

因みに現在9年目で走行19万kmに入った「クラウン」だが新車時代に「車内にアミの匂いがする」と当分の間”釣行禁止”の指令(?)が出たほど。ここで指令者が誰であるかは”言わずもがな”、あえて明かす必要がなさそう。

とにかく次回は「アミとパン粉」の混合マキエでやってみよう、ヤレヤレ。


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釣り紀行♯46~「新しいリールと竿」の初試し~

2009年06月11日 | 釣り紀行

と    き   2009年6月8日(月) 晴れ  海上ときおり強風

と こ ろ    S市O島S地区

釣り時間    9時30分~15時10分

        大汐(満潮13時前後)

釣   果   クロ(メジナ)550g1匹、足の裏~手の平サイズ20匹、海タナゴ9匹

                  

                  

「おい、明日の月曜日に釣りに行くぞ」と言ったら、家内がちょっと首を傾(かし)げる。あまりいい顔をしないのである。最たる理由は釣ってきた魚の調理を一手に引き受けているから。

釣り歴40年近くなるが生来の
”ぶきっちょ”釣ってきた魚をさばくことはまずない。もちろん内臓とウロコを取って焼き魚ぐらいは出来るが、肝心の「三枚おろし」ができないのがつらい。不精なので覚えようという気がないのも困る。

したがって、釣行前にいつも家内の了解(?)を必要とする。いつも言い出すタイミングを適当に狙っているが、今回は家内が大好きな「潮干狩り」(日曜日の単独行)に行くときを見計らって宣言したのだがそれでも不承不承(ふしょうぶしょう)にOKという感じ。

「お前だってしょっちゅう貝掘りに行ってるじゃないか」「私は自分できちんと後始末をやってます」とやり返されると、こちらの方がやや分が悪い。しかし、当日はしっかり早起きして朝食の支度と昼食の海苔巻きオニギリ2個をつくってくれた。

前回の釣行が5月31日(日)だったので約1週間後となる今回の釣行はこういう状況下での決行と相成った。

やっぱり年令と体力とを考え合わせると二週間に一度くらいの釣行が”いいのかも”という気もするが、一方では世の中に
”こんな面白い遊びはない”ので体力があるうちにできるだけ沢山経験しておこうという焦りにも似た気持ちがある。

「音楽&オーディオ」は高周波に対する聴覚が加齢とともに低下していくものの死ぬ間際までどうにか楽しめるが、釣りはそういうわけにはいかない。せいぜい(体力が)もったとしてもあと10年あるかないかといったところだろう。

当日の出発は早朝の6時40分となった。当初は10時発の”渡し船”の時間に合わせて7時半出発の予定だったが「逸(はや)る気持ち」のせいか5時頃に目が覚めてしまい時間の余裕が出来たので6時40分発に急遽変更。これなら9時発の”渡し船”にどうにか間に合う。

「逸る気持ち」 → 実を言うと今回の釣行はつい先日購入した「リールと竿」の初試しをしたくて
”ウズウズしていた”というのが真相である。もちろん家内には内緒。ゴルフ好きの方がクラブを新調して早くコースに出たくてウズウズする心境とおそらく同じだろう。

                  

最近、長竿を1日中振り回していると右手首に負担がかかってコリがひどくなりなかなか回復しない。したがって出来るだけ軽いリール、出来るだけ持ち重りのしない竿を求めて購入したのが上記の写真。当然のごとく「もっと短い竿を使えばいいのに」と言われそうだが、自分独特の釣り方のためには7m前後の竿が是非必要なのである。

リールのほうは「(有)黒鯛工房」がこの5月に発売した新製品「THEヘチLIMITED88W」で自重が115gと物凄く軽量でスピニングリールの中の一番軽いものと比べても重さが約1/2程度のスグレもの。

竿のほうは「がまチヌ」ヘチ専用竿の7.2mで付着の(道糸を通す)ガイドが物凄く小さいのでこれまた非常に軽い。こちらの方はオークションで入手。

「ヘチ」という言葉がしきりに出てくるがこの意味は防波堤やテトラポッドの際(きわ)を意味し、このあたりで居食いをするチヌ(黒鯛)を釣るための用語。したがってひときわ繊細なつくりになっている。

さて、港に予定どおり8時40分頃に到着し早速、渡し船に荷物を積み込む。写真でご覧のとおり通常の1.5倍はあるでっかいクーラー、予備の竿3本が入った竿袋、荷車、仕掛け入りバッグなど小荷物が多い。

船長さんとも顔なじみになって”やあやあ”という感じ。前回と同じ防波堤に着けてもらったが相変わらず人っ子ひとりいない、どこで釣ってもいいがあえて同じ箇所を選択。釣れているうちはしつこく同一箇所に固執するのが自分のセオリーである。

今日は新しいリールと竿の「お披露目」なので”あまり釣れなくてもいいや”と踏んでいたのだがいざ海に臨んでみると狩猟本能が芽生えてきてそうもいってられなくなる。

汐は大潮で満潮が13時前後なので引き込みと満ち込みが両方狙える理想的な釣行だが結果的にはそううまくは問屋がおろさなかった。

午前中の引き潮では始めからクロ(メジナ)がドンドン海面近くまで浮いてきて、これはいただきという感じ。立て続けに足の裏クラスがヒットする。そのうち大物が食いついてグ~ンと海底深くまで潜られたが軽くて新しい長竿の威力が見事に発揮され竿をグットためて一気に海面まで浮かせた。

さすがに「がまかつ」の竿はしなやかで力強い。取り込みが随分と楽でバランスのよさに感激した。帰宅して計ってみると550gあった(写真不鮮明!)ので前回の510gよりも大きいのだが竿のせいで逆に小さく感じてしまう。やはり竿の威力は大きい。しかし、大物はこれ1匹だけに終わった。

午前中があまりにも良かったので、午後もこの調子だとクーラーが満タンになってオーバーするかもと心配したのだがこれが見事に「取らぬ狸の皮算用」。13時過ぎからの満ち込みに変わったとたん、パタリと喰いが止った。マキエを追いかけはするのだが肝心の釣り針のエサに見向きもしないし咥えてもすぐ放す感じ。すっかり手の内を読まれているようだ。

とうとう、しびれをきらして別の竿を引っ張り出してウキ下3m近くの深仕掛けにしてみたりいろいろ試みるが一向にアタリがない。結局午後は1匹も釣果がなくてガックリ。

釣りにはこういう極端なことがままある。原因がよく分からないがどうやらこの場所は基本的に引き潮向きになっていると考えていいが、釣り人側の工夫も必要なんだろう。

釣れなかったときの分析は極めて大切でこれも「釣り」のうち、帰宅後にじっくりと考えてみた結果、次回はやや細かくなるが次のようなチャレンジをしてみよう。

 「オキアミ」は魚が満腹になりやすいので一切使わずにマキエの配合を大幅に見直す。とりわけ業務用(飲食店)の柔らかくて香りのいいパン粉を購入して混ぜる。
  
 釣り針の小型化、ウキとオモリの変更、ハリスの長さの検討

3 マキエ杓の変更とエサ盗りのかわし方など  

以上、チャレンジというほどのこともないがやはり「釣り」にもちょっとした変化とか工夫が常に求められる。とにかく移ろう自然が相手なのでこれでいいという正解がないところに奥の深いものがある。

結局、納竿は15時10分と早めで1/3ほど残ったマキエはいさぎよく海中に棄てた。

最後にヘチ用「リール」の使い勝手だが一言でいえば一長一短だがプラス面のほうが多いと感じた。何よりもスピニングリールのように道糸に「撚(よ)り」がかからずモツレないのが最大のメリット。しかし、うまく使いこなそうと思えば若干の時間が必要で、独自の改造(ハンドル部分)も必須のように思った。

                 

 


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釣り紀行♯45~「久しぶりの型ぞろい」~

2009年06月03日 | 釣り紀行

と     き   2009年5月31日(日)、くもり後晴れ、海上ときおり強風

と  こ  ろ   S市O島S地区防波堤

釣り時間     8時10分~16時20分

汐         小潮(満潮12時前後)

釣    果    クロ(メジナ)500gクラスが7匹、手の平サイズ10匹前後

                  
         写真1             写真2                写真3

                  
         写真4             写真5                写真6

前回の釣り紀行♯44」では釣行するときに慎重を期して自分自身で勝手に定めた「四つの避ける」を守りたい旨記載していたのだが、その”舌の根も乾かない”うちに二つも破ることになった。

一つは「釣り人が多いので土曜、日曜は避ける」ことと二つ目は「汐のタイミングが悪いときは避ける」というもの。

しかし、これもすべては母(92歳)の介護に急遽福岡からやって来た姉に新鮮な魚を食べさせてやりたい一心からで月曜日にはもう帰福するというので仕方なく日曜日の釣行となったもの。汐の方も小潮と最悪のタイミング。世の中、そうそうは自分の思惑どおりに運ばない。

「思うようにいかないのはね、生きてる証拠よ」とは40数年前に88歳で亡くなった「おばあちゃん」の口癖だったなあ~。

しかし、結果的にはこの選択が好結果を生むのだからホントに先のことは分からない。

当日は釣り人が多いことを予想して場所取りを優先に早朝の5時45分に自宅を出発。前日にマキエの解凍を予約していた釣具店経由で港に着いたのが7時30分。

今回は時間の余裕に恵まれたのでフェリーの利用を止めて渡し舟でO島に渡ることにした。なにしろ「乗船時間が片道5分で往復3,200円」という
「日本で一番料金の高いフェリー」を釣行のたびに利用するというわけにはいかない。自分はそれほど恵まれた身分ではない。とまあ~、要するにケチということかも。

港の無料駐車場にクルマを置き、手押し荷車に釣り道具を積んで停泊中の渡し船(S地区往き定期便)の船長に交渉してみると何と往復1,000円でいいという。それも直接防波堤に横付けしてくれるそうで思わずバンザイと心の中で叫んだ。今回に限らずこれからはこのパターンでいけるので気持ちのほうも弾む。

小学校の「日曜学級」とかで数名の先生たちと一緒に7時40分発の船に乗り込んで(写真1)S地区の防波堤に着いた(写真2)のが8時ごろ。日曜日なので混雑しているかと思いきやこれが全然釣り人がいない。美味とされる梅雨グロの時期にはまだ早いし、この時期あまり釣れないというのがその理由だろうが、この調子ならこれから土曜、日曜の釣行も視野に入れられるのでこれは大きい。

肝心の汐の具合は小潮ながら
「午後からの引き潮が勝負」と初めから踏んでいたので午前中は努めて”場荒れ”しないようにボツボツとマキエする程度。ボーッとしながら海上の空気を胸一杯吸い込んだりと余裕の中、見物にやってきた近くに住むご老人の話に適当に相づちをうっていると、相手をしてあげたのがよほどうれしかったのだろう、防波堤用の階段梯子(写真3)を離れた場所からわざわざ持ってきてくれた。ホントに親切なご老人に感謝、感激!

そうこうするうちに11時30分頃にウキ下3.5m前後の深仕掛けでいきなりウキ(釣研の
「ど遠投」2Bが海中に沈み込んだ。

全く予想していなかったアタリなので先手を取られて大慌て。それにしてもスゴイ引きでぐんぐんと海中にもぐり込むのでそうはさせじと引っ張り合って7.2mのチヌ竿(胴調子)が弓なりに。ハリス0.8号と細仕掛けなので「大丈夫かな」と一瞬不安がよぎる。いつも最悪のことを考えるのは釣り師の宿命か。

短い竿ならおそらくハリスが切れていたと思うが長竿の弾力を最大限に生かしてようやく海面上に魚の口を出させた。こうやって空気を吸わせると一気に抵抗が少なくなる。チヌ(黒鯛)の引き方とは違うと思っていたが予想どおりクロ(メジナ)だった。それにしても結構の大物。久しぶりにタモを使って掬い上げたが長竿なのでタモの操作にこれまたひと苦労。

丸々と太ったクロとやっと対面したが
(写真4,5自宅に帰って計ったところ510g(写真6)あった。

防波堤にしてはかなりの大物に思わず顔が綻んだがそれからがまたさっぱりこない。魚だって命が掛かっているんだから仲間が釣り上げられたのを見て警戒警報なんだろう。マキエに狂ったときは別として魚は結構「学習効果」が高いのである。

そして午後になってマキエの渦が横に早くなりようやく汐が動き出したと思った途端にクロが食欲を出してきたとみえ海面付近まで浮いてきだした。こうなったらしめたものでいつものパターン、早速ウキ下60cm程度の浅仕掛けの竿に変えて入れ喰い状態に。

ほとんどが手の平未満のサイズでリリースが多かったが、ときおりさっきみたいな大物クラスが混じってくる、結局しぶとく粘って500g前後が7匹ほどの見事な型ぞろい、手の平クラスは10匹前後。今日はタモが大活躍だった。

満潮(12時)と干潮(18時)の間の海面の高低差が少なく汐の流れが緩いのが小潮の宿命なので比較的早く食いが止まって16時頃から大物が姿を見せなくなり残ったマキエを捨てて納竿は16時20分。

教えてもらった船長の携帯電話に連絡すると、16時30分発の船の姿が見えたら手を振ってくださいと言われたので、掃除を済ませた防波堤の上から大きく手を振ると汽笛を鳴らして応えてくれた。やれやれ、これで無事帰れるとホット一息。

帰りは疲れきっていたので高速道を利用して別府までひとっ飛び。18時には自宅着。今回は悪条件にもかかわらずかなりの「型ぞろい」で、しかも今後に道筋がついた釣行だった。


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釣り紀行♯44~海水温の低下に大苦戦~

2009年05月21日 | 釣り紀行

と     き    2009年5月19日(火)、曇りのち快晴、無風

と  こ  ろ    S市O島~A地区~O地区~S地区の各防波堤

          長汐(干潮10時)

釣り時間      8時50分~16時25分

釣  果       クロ(メジナ)23匹、アジ35匹、黒メバル1匹
    
                  

前回の釣行(11日)でまあまあの釣果だったので今年もいけそうだとやや強気の姿勢に。逸る気持ちを抑えて竿やリールなどの手入れと新しい仕掛けの準備などで2日ほど費やすと、いよいよ次の釣行日の決定に余念がない。

しかし、意外と制限要因が多いのが難点。

1 土曜、日曜は釣り人が多いので出来るだけ避ける

 降水確率が40%以上のときは避ける

 汐のタイミングが悪いときは避ける

4 92歳になる母親(要介護2)のデイケア(週1回)と訪問看護(週2回)の日はなるべく避ける

以上、四つの「避ける」を考慮するとなると結構絞られてくるのがつらいところ。

18日(月)は小潮で汐の動きが小さすぎる、20日(水)以降は「曇りときどき雨」の予報となると必然的に19日(火)に決定。

当日は干潮が10時なので「下げ7分」を目途に早朝6時半に出発。高速道の早朝割引を利用してエサを予約している釣具店経由でフェリー乗り場に到着したのが8時。8時15分発の便に丁度間に合った。

前回の釣果に味をしめて一目散にA地区の防波堤に。竿出しは8時50分頃でマキエを早速、広範に撒いてみるがどうもエサ盗りの小魚の動きがおかしい。ノソ~っとゆったり動く感じ。

今日は「食いが悪い」!

肝心のクロ(メジナ)も全然湧いてこない。早朝なのでチヌ(黒鯛)狙いを兼ねてウキ下3mの仕掛けを何回も振り込むが釣り針にはオキアミがついたまま何度となく上がってくる。1時間近く辛抱したがまるでダメ。これだから「釣りは分からない」。前回の釣果がウソみたいで、ブログでさも釣り名人みたいに偉そうなことを書いている自分が恥ずかしくなってしまう。

原因についてはピンとくるものがある。
海水温度の低下である。魚の食欲は海水温の動きと直結している、それも相対的なものがあって前日よりも急激に温度が下がったりすると途端に食いが悪くなる。海水温の変化まで調べて釣りには行けないのでこういうときは釣り人はまったくのお手上げである。

早々にこの釣り場の見切りを付けて、O地区の防波堤に移動。竿仕舞いなど大変手間で移動するのはイヤだが釣れないのだからどうしようもない。撤退の見切りをどこでつけるかも「腕」のうちかも。

30分ほど後にはいつも釣り慣れているO地区の防波堤で竿出し。ここではエサ盗りの小魚がワンサといた。土曜、日曜の釣り人が終日マキエを撒いた影響が残っているとみえる。

エサ盗りを手前に引き寄せて分散させ、ツケエを出来るだけ遠投してクロを狙ってみたが20cm前後のアジがかかるばかりでクロの気配は全然なし。「今日はもうアウト」と半分諦めながら釣っていると25cm前後の「黒メバル」が上がってきた。

クロよりも美味しいので大歓迎だがこれ1匹だけで後が続かない。とうとうアジのオンパレードでまあ全然釣れないよりもマシかと惰性で釣りを続けたが最後の執念で今度はS地区の防波堤に移動。とうとう3回目の場所替え。

このS地区の防波堤は上に電線が低く張ってあって竿の振り回しが制限され結構釣りづらいところ。これまでなかなか釣り人の姿を見かけないところなので逆に「場荒れ」が無さそうとの見込みによる選択。

15時ごろから座ったままの独特の半身の態勢で釣り始めたが、案の定というかエサ盗りが全くいないので残り少なくなったマキエが大助かり。それに15分ほどすると待望のクロが浮いてきだした。午後になって太陽がかんかんと照りだしたので海水温が上昇してきたとみえる。

ウキ下60cmほどの仕掛けにマキエに狂ったクロが面白いほどにかかってくる。しかし惜しいことに型がいまいちでせいぜい手の平サイズ。磯での大物狙いの釣り人なら棄てるサイズだが新鮮なだけで喜んでくれるご近所へのサービスのつもりで持ち帰り。もちろん早朝からのエンジン騒音に対するせめてもの罪滅ぼしでもある。

そろそろ17時発のフェリーに間に合うようにと気もそぞろながら、せめて残ったマキエの量を使い切るようにと丹念に撒いていると段々とクロの型が良くなってきた。帰るには実に惜しいタイミング。納竿は16時25分。結局1時間半ほどでクロを23匹釣った勘定になる。

今回の釣りの教訓は「海水温には要注意」と「簡単に諦めない」ということかなあ~。


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釣り紀行♯43 ~釣りシーズン開幕~

2009年05月12日 | 釣り紀行

と    き   2009年5月11日(月)  快晴、海上無風

と  こ ろ   S市O島

釣り 時間   11時30分~16時20分

        大汐(干潮14時前後)

釣    果   クロ(メジナ)手の平~足の裏サイズ12匹、 アジ25cm前後40匹

                  

一昨年も昨年もその年の釣りの開始は5月22日だったが今年は10日ほど早めて5月11日(月)の釣行となった。

いよいよ釣りシーズン開幕!

全国的に夏日を思わせる30度以上の高温が続いているので、この調子なら暖温を好むクロ(メジナ)の食い気が上向いているかもという期待に後押しされたもの。


魚の食い気を決定的に左右する汐の具合も11日(月)は大潮最後の日いうことでまあgood。

潮には大潮、中潮、、小潮、長潮、若潮と種類がいろいろあるが、どんな潮でもきれいな曲線を描いていればOK。とにかく釣行のときは必ず事前に汐の干満の具合を「図形」でチェック。(詳しくは「海釣り総合サイト釣りの窓口の潮汐表)。

干潮時をはさんで前後3時間程度というのが一応の目安でこれを守っているとまずハズレがない。「上げ3分、下げ7分」はやはり金言だ。

ということで、干潮時の14時前後を釣りごろと決めて自宅を出発したのが8時30分という釣行にしては遅い出足。お天気の方も初夏を思わせるような陽射しだった。

途中釣具店に寄ってマキエを調達し、フェリー乗り場に到着したのが10時40分。出発の11時15分にまだ間があるので近くの「活き魚」店を覗いて見たところ、
「モイカ」の冷凍モノが売っていた。イカに関しては冷凍モノでも味があまり落ちないので早速購入。

これから釣りをしようというのに、事前に予防線を張ってお土産を購入するのも自信の無さの表れかと我ながらおかしくなる。

これは野球の話だがどんなホームランバッターでもシーズン開幕当初は今年は打てるんだろうかと不安に悩むという記事を見かけたことがあるが人間の心理はそういうものかもしれない。

もっとも、自分の場合はたとえ釣れなくても「最後の拠りどころ」があるという逃げ道というか安心感、余裕を買うようなもの。

フェリーに乗ってO島の釣り場に着いたのが11時半。いつもどおり長い防波堤に釣り人は皆無の状況。

早速マキエを撒くと2,3投しただけでエサ盗りがワンサと群れてきた。魚の活性度は高いと判断。

しかし天気が良すぎて透明度が高く、釣り人の気配、仕掛けの釣り糸などが海中で反射するので警戒心の強いチヌ(黒鯛)は無理だと諦めざるを得ない。

深めの仕掛けは諦めて当初の目論見どおりクロ(メジナ)目当てにウキ下60cm程度の浅い仕掛けを投入。全くの無風なのでマキエと仕掛けの同調がうまくいって特性のウキがすぐに海中に消しこんだ。手の平クラスのクロだったが結構強い引きで軟竿が弓なりになる。タモを使うほどではないのでそのままブリ上げた。

矢継ぎ早に同じ型が3匹ほど続けてきたので「よし今日は大漁だ!」と心が弾んだがそれからがサッパリと来なくなり、代わりにアジのオンパレード。

やはり「梅雨グロ」という言葉があるとおり、クロの時期には早すぎるようだ。食い気がいまいちで警戒心が強くマキエに完全に狂って海面に湧き上がってくるまでにはいかない。

結局、この日はクロは手の平~足の裏サイズが12匹。

40匹ほど釣れたアジの型が25cmクラスだったのでこれは許せる範囲、最初の釣行にしてはまあこんなもんだろう。

なお、ハリス(釣り針に直結する糸)には1号を使用したが海中で反射してよく見えるのだろう、マキエに殺到するクロが一瞬怯む様子が見て取れたので次回はもっと細身の0.8号を使用しなければと、これは大きな反省点。

退屈しのぎに近くの電柱に停まって釣りの様子をじっと見ている猛禽類の鷲に小グロを投げ与えるとサッと舞い降りてきてうれしそうに持ち去ったが、今の時期はエサが不足しているとみえる。

納竿は16時20分で17時のフェリーに間に合った。少々疲れたので帰りは高速に乗ったが、17時以降の割引で900円とラッキー。久しぶりのオーバースピードだったが日頃の低速のせいで不完全燃焼で溜まっていたカーボンが吹き飛ぶのだろうか、随分とエンジンの調子が良くなる。


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釣り紀行♯42~2009年初釣り~

2009年01月04日 | 釣り紀行

と   き   2009年1月3日(土)、快晴、海上微風

と こ ろ   S市O島

釣り時間   8時50分~15時30分

       小潮(満潮12時前後)

釣   果   メジナ(クロ)1匹、アジ35匹

     良型(30cm前後)のアジが数匹 →  

昨年末の釣行で2回連続の惨敗を喫したので、捲土重来(けんどちょうらい)を期していろいろと作戦計画を練ってみた。

まず「1場所2エサ」のたとえどおり釣り場所の変更。いつも行く釣り場所は、マキエの撒きすぎのため小あじの寄り付きが激しすぎる。今回はまるっきり場所を代えて1kmほど離れた隣の波止場にする。

次にマキエの配合にもひと工夫して「チヌ麦」を加えることにした。これはチヌの好物のコーンや麦、カキがら等がブレンドされておりタナに早く届くので集魚効果が高いとされている。

当日は朝6時30分に出発。天気は晴れの予報なのに空には真っ黒な雲が立ち込めまだ暗闇の中、一瞬大丈夫かなと空を見上げる。

しかし、近年の天気予報はまず外れることがないのでむしろ強風の方が心配とクルマに乗り込む。交通量も少なく快調にすっ飛ばして、予約していたマキエを調達し8時15分発のフェリーにピタリと間に合った。

当てにしていた波止場には予想通り誰もいなかったが100mほど沖の一文字波止には既に5人ほどが上礁していた。今日は年明け早々の釣り日和、人が多くなりそうな予感。

早速、タナを4mほどにした仕掛けを作ってまず第一投。波も穏やかでウキが見やすい。すかさず愛用のウキ「ど遠投」が沈み込んだので竿を立てると何とアジが食いついた。それもあまり型がよくない。最初に食いつく魚でおよその見当はつく。今日こそは大物を釣るぞと意気込んでいたものの、「あ~あ、ここもアジの大群かあ」とがっかり。

仕方がない、せめて2時間くらいは粘ってみようと釣ってみたが案の定でアジのオンパレード。そのうち、地元に住んでいるという年の頃40歳前後の釣り人が話しかけてきた。人懐っこい人で、いろいろと波止情報を教えてくれた。

大晦日にこの場所で50cmのチヌを釣り上げたという。タナは竿1本半だから7m前後、時刻は夕方とのこと。

やっぱりチヌは日暮れ時になってようやく警戒心が解けるようで天気のいい昼間は望み薄のようだ。とにかく、この波止では間断なくアジが釣れるがアジばかり釣ってもしようがないので第二候補としていた波止へ場所替えをすることにした。移動時間はクルマで10分程度だが竿などを仕舞い込むのが面倒。しかし、手間を惜しんでいてはいい釣りは出来ない。

この島のいいところは、至る所に足場のいい波止があって釣りが出来ることだが、フェリー代金が高いのだけが玉に傷なんて。

次の波止では3人ほどの釣り人がいた。長い波止なので割り込むスペースは十分にある。「釣れますかあ」と訊ねてみると「クロの小さいのが数匹程度」とのこと。

アジ以外の獲物があればオンの字なので、早速波止の中ほどに釣り座を構えた。ウキ下は竿1本から開始。とにかく冬場は魚がマキエに狂って浮いてくることがないのでタナ取りには物凄く神経を使う。

この深仕掛けを投じたところ早速ウキに反応があった。ガツンと手ごたえがあって結構引きが強くなかなか上がってこない。一瞬、メジナ(クロ)かなと思わせる引きだったが、寄せてみると特大サイズのアジだった。こんな大きなサイズのアジは初めてで「よし、波止釣りでこのサイズなら文句なし」と満足。

しかし、そのうち段々とサイズが小さくなっていったのでもっとタナを深くして竿1本半ぐらいにしたところまた大きめのアジが食ってきた。冬場の釣りではマキエを沢山撒けばいいというわけでもないようで、海底近くでエサにありつければ魚は動かないで居食いをするようだ。やっぱりマキエの撒き方は難しい。

そのうち、クロも1匹かかったのでスワと色めきたったが1回限りの話であとはまったく音沙汰なし。

段々と帰りのフェリー(16時:1時間おき)の時刻も迫ってきたので納竿は15時30分。残ったマキエは隣の釣り人へ。熊本からやってきたそうで徹夜で釣るという熱心な人。そういえば熊本ナンバーのセルシオが駐車していたがあの中で眠るんだろうかと余計な心配を。

自宅到着は17時30分で全員食事をしないで待っていてくれた。昼間に立ち寄ったお店ではこのサイズよりももっと小さいアジが2匹で800円もしていたと娘が言う。正月は魚の値段が跳ね上がるので、もしかすると今日の釣りは元がとれたかも。


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釣り紀行♯41~「ウーン、悔し~い」~

2008年12月28日 | 釣り紀行

と   き       2008.12.27、快晴、海上風やや少なし

と こ ろ       S市O島

釣り時間       10時20分~15時30分

           大潮(満潮12時前後)

釣   果       チダイ、小あじ20匹前後

前回(12/19)の釣行でわずかクロ1匹と惨敗を喫したので、以後その理由を考える毎日が続いた。仕掛けとかエサの選択にミスはないと思うので結局、原因は海水温が急激に冷え込み、魚が暖かいところを求めて海底へと奥深く引き篭もったせいだと結論。

よし、それでは釣り場所を変えて水深の深いところをウキ下を深くした仕掛けで狙ってみようと27日に再度釣行してみた。娘が正月休みで大阪から帰省するので新鮮な魚を食べさせてやりたいとの親心を兼ねての雪辱戦。

当日は朝から快晴で風もそれほど強くなく冬場の釣りにはもってこいの天候。出発は7時30分とやや遅め。太陽でしばらく海水温があったまる方がいいとの皮算用。

馴染みの釣具店によってマキエを調達しフェリーが発着する港近くの「活き魚店」にまず寄ってみた。丁度開店時刻が9時30分ピタリだったが入り口にはすでにかなりのお客の人だかり。安くて取立ての地元魚の販売ということで評判がいいのだろう。


開店と同時にお目当てのモイカの売り場に一目散で駆けつけた。「あった、あった、しかし高い!」正月前ということで足元を見透かされたのだろう。ちょっとひるんだが、わずか数匹しか販売されておらずやっぱり貴重品、「まあ仕方がないか」ということで1杯2000円なり。普通のイカが300円なので7倍弱の値段。

しかし、釣りをする前から釣果に自信が持てなくて「モイカ」を買い求める自分の弱気さかげんに思わず苦笑い。(しかし、結果的にはこれが正解となった!帰る頃にはすでに品切れ間違いなし。)

10時発のフェリーにクルマごと駆け込んで、いつもの釣り場に着いたのが10時15分。平日のいつもは人っ子一人いない釣り場なのに今日は既にクルマが3台も駐車していた。福岡ナンバーが2台、北九州ナンバーが1台といずれも県外から。

今日は土曜日で大概の会社が冬休みということ、そして遠くからなので「泊り込みだな」と思った。釣れそうにない穴場の自分の釣り場にも1人が竿を振っていた。「釣れますかあ~」「いやあ、アジのちっこいのばかり」「どちらからですか」「北九州から泊り込みでやってきました」。「なーるほど」。そのほか、3人の若者たちが波止の内側で釣っていた。「チヌ釣りですか」と声を掛けたところ、あまり返事がよろしくない。

「フン、そんなところで釣っても釣れるもんかい」と鼻でせせら笑って防波堤の一番奥の突端までてくてく歩いて釣り座を構えてみた。ここが水深が一番深いと思う場所。太陽が照って、風も無く波も穏やかでああ気持ちがいいなあと心に余裕があるのもひとときのことだった。とにかく釣れない。

前回の反省にもとづいてウキ下を5m近くとって深場を狙うも、チダイと小あじが食いつくばかりでどうしようもない。やっぱり計算どおりにはいかないなあと慨嘆。

時間にして4時間ほどが経過しただろうか、時刻の方も14時30分頃となっていい加減だれてきたところに内側で釣っていた3人の連中から”がやがや”と声が聞こえてきた。チラッと厳しい(?)視線を投げかけてみると竿が弓なりになっている。何とチヌが喰いついたらしい!

タモ網で掬うのを見届けたが45cmクラスとの声がちらほら。

「ウーン、悔し~い」、この波止場では「人後に落ちないベテランだ」との自負心がガタガタと音をたてて崩れてしまった。

「え~、こんな内側の潮がまるっきり動かないところでチヌが釣れるの~」。これだから冬場の釣りは分からない。暖かいところを求めてチヌが波の穏やかな内湾の海底にじっと身を潜めていたらしい。

「もう恥も外聞もなし」、さっそく、3人の若者たちとずっと離れたところでひっそりと自分も内側に移動して釣り糸をたらしてみる。マキエを撒きに撒いたが1時間ほど粘ってみてもダメだった。

しかし、よく考えてみると3人の若者たちが少なくとも10時~14時30分頃まで粘ってやっと1匹あたるくらいだからそう簡単に釣れるはずはないのでこれはちと虫がよすぎるだろう。

納竿は15時30分。「このお返しは絶対してやる」と心に誓いあれこれと次回に向けて作戦を練りながらも、すごすごと尻尾を巻いて退散した今回の釣行だった。


                                              モイカ




 


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釣り紀行♯40~ハイテク下着「ヒートテック」~

2008年12月20日 | 釣り紀行

と     き      2008年12月19日(金)、晴れ、海上やや風あり

と  こ  ろ      S市O島~Y半島F波止

釣 り 時間      8時20分~12時30分(O島)
             13時50分~15時30分(F波止)

            小潮(満潮12時前後)

釣     果      クロ1匹(520g) 、アジ60匹前後(25cm程度15匹)
 
       
    クロ         計測520g         アジ           モイカ 

今年は早くも11月から寒が来て、師走になると一転して暖かくなったかと思えば急に寒くなったりで寒暖の差が結構大きい。全国的にインフルエンザの流行も例年より早いみたいで体温調節にもなかなか神経を使う。

取りわけ、真冬、海上の寒風吹きさらしの真っ只中での釣りでは防寒着にひときわ気を配る。何といっても遊びごと程度で風邪を引くのは愚の骨頂なんだから。

ただし、釣りの場合頻繁に動き回るので厚着さえすればいいというものでもなく身動きがしやすいものが一番なので薄着のくせに暖かいとくればいうことなし。

タイミングよく釣行前日の18日朝刊の地元紙に「快適ハイテク下着」という見出しで特集が組んであった。「薄く軽く暖かい」下着があれば冬場の釣りにはもってこいなので興味深く読んだ。

記事によると、ユニクロの
「ヒートテック」が大ヒット中という。同社と「東レ」が共同開発したもので繊維の形状を工夫することで体から発散される水蒸気を熱に変え、逃がさずに保温する。昨シーズンの売り上げは2千万枚と日本人の6人に1人が購入した計算。日頃確かな製品の釣り糸でお世話になっている「東レ」がかんでいればおそらく間違いないだろう。

根が信じ込みやすい性質(たち)なので早速その日のうちにクルマで15分ほどのユニクロ店に駆けつけてヒートテック アンダーウェアの「ロングタイツ」と「クルーネックT(9分袖)」を購入した。「よし、これで今年の冬場の防寒は万全だぞ~」。

釣行当日、起き抜けの寝ぼけ眼(まなこ)で早速「ヒートテック」を身にまとった。肌触りが良くて軽く、特に「ロングタイツ」が実に快適。やはり人間は「頭寒足熱」に限る。素早く朝食の支度にかかってお昼用の海苔巻きのおにぎりまですべて自分で準備。

出発は6時20分で九州ではこの時刻は真っ暗闇。以下前回と同様に高速経由でS市の釣具店に寄ってマキエを調達し、7時45分のフェリーに乗った。相変わらず誰もいないおなじみの防波堤に着いたのが8時ごろ。結構風が強いが「ヒートテック」のおかげで冷たいのは顔だけで、首から下はいうことなし。

この場所では2回連続大漁だったので、今回も「釣るぞ~」と始めたのはいいのだが、そうは問屋がおろさなかった。釣れるのはアジばっかり。それも型のいいのは4匹に1匹程度であとは”手の平”サイズ前後の小物。

釣りに短気は禁物、コツコツとマキエを続けながらいつかはクロが喰ってくると、とにかく忍の一字。前々回が39匹、前回が31匹釣れたのだから今回も辛抱すればそのうち喰ってくると思っていたのだが結局甘かった。

4時間過ぎても相変わらずアジばかりが喰ってきてクロは皆無。これだから釣りは分からない。特に冬場の釣りはやはり難しい。おそらく、この2~3日の急激な海水温の低下でクロが引き篭もったのだろう。

とうとう”しびれ”を切らして場所変えすることにした。いくらアジが釣れても本命のクロが釣れなくてはどうしようもない。マキエもまだ3割程度残っている。

釣り道具を片付け、持参のブラシで釣った後をきれいに掃いてから13時発のフェリーにようやく間に合った。到着後、港近くの 活き魚店に寄ってみると運よく
”モイカ”があった。

この
”モイカ”別府ではまずどんなお店でも手に入らない貴重品でフグと並んで冬の味覚の王様。今日はどうやら釣果がアジだけになりそうな気配なんで奮発して1匹1000円で購入(写真一番右側)。刺身がとにかく絶品なので、これで今晩と明日の酒の肴が確保できたと心の中まで暖かくなった。単純!

「もう釣れなくてもいいや、マキエだけでもばら撒いてみるか」と気楽な気分になって久しぶりにY半島のF波止に寄ってみた。ここは夏から秋にかけてクロを釣りまくった場所である。当時は滅多に釣り人がいなかったのに、今日は5~6人の釣り人があちこちにいた。

仕方がないので、邪魔にならないように潮の流れが悪くて一番釣れそうにない岸よりの場所に位置を定めて、仕掛けを整える前にまずマキエを2~3投。まだエサ取りがやってこないので海底までマキエが十分届いたはず。

そこでやおら、ウキ下2mの仕掛けを第一投。愛用のウキの釣り研
「ど遠投」(負荷2B)がスッと水中に消しこんだ。素早く竿を立てると思いがけず強烈な締め込み。こいつは幸先がいい!

やっと手前まで引き寄せたものの、軟竿のがまかつ「プレシード」(6.3m)を使っていたのでとてもブリ上げは難しく久しぶりにタモ網の出番。難なく入れて、引き上げた。場所変え成功、それも一投目から来るなんて!今日のハイライトだった。

よし、「バンバン釣るぞ」と張り切ってみたものの、それからは大漁のエサ取りのお出ましで思うような釣りができなかった。結局この場所では釣果はこの1匹だけに終わった。これまでの大漁に慣れた身では今日の釣果は淋しい限りだが、冬場はまあこんなものだろう。期待する方がおかしい、これまでの認識を変えねばと自分に言い聞かせた。

納竿は15時30分。少しばかり残ったマキエは大分からやって来たというお隣の老人夫婦にさしあげて、あとは自宅まで快走。

到着は17時で留守番をしていた92歳の母が首を長くして待っていた。





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釣り紀行♯39~爆釣、こんなに釣れていいの~

2008年12月05日 | 釣り紀行

NHKのBSハイ「にっぽん釣りの旅」は毎週欠かさず観ている番組だが、11月27日の「北の大地でニジマスの誘惑~大岡 玲(おおおか・あきら)・北海道富良野市~」(再放送)では68cmの大きなニジマスが釣れたのに驚いた。一度でいいからこのくらいの大物を釣りたいなあ~。

                  

そして、この番組に登場した作家の大岡 玲氏(「表層生活」で芥川賞を受賞)が釣りの醍醐味について、大要次のように語っていたのが印象に残った。

「野生の魚と対峙してその物凄いパワーと圧力を感じた瞬間、パーッとアタマが真っ白になってしまって、その瞬間に言葉というものに汚されている文明的な自分がスポーンと飛んでいく、
”私自身が言葉でなくなる”、自分にとって釣りの快楽を一言で表現すればこれに尽きる」。

さすがに作家、独特の表現でもって”釣りの醍醐味”を語っているのに感心するが、さて自分ならどう表現しようかと思っても、これが30年以上も釣りをやっているのになかなか浮かんでこない。

何しろ、”新しい魚はおいしい”という”食い気半分”の不純な動機で釣っているのが実状だから釣った魚をきちんとリリースする大岡さんとは「釣りの品格」がどだい違っているようだ。それにしても大岡さんの作品を一度読んでみたくなった。

閑話休題。

釣り紀行♯39~爆釣、こんなに釣れていいの~

と   き    2008年12月4日(木)、晴れのちくもり、海上微風

と こ ろ    S市O島

釣り時間    8時15分~13時30分 

潮        小潮(満潮13時前後)

釣   果    クロ31匹(手の平~足の裏クラス)、アジ43匹(20~25cm)

                  

前回(11月21日金曜日)の大漁で味をしめてほぼ同じ条件下での釣行となった。場所、時間帯、潮の具合などがまったく一緒で違うのは外気温だけ。とにかく12月にしては非常に暖かい日となった。

相変わらず誰一人いない釣り場の防波堤に到着したのが8時ごろ。

さて、潮の動きが少ない小潮のときは釣れないという定説があるものの、この場所ではあまり通用しないみたい。とにかく、釣り開始からウキ下3mの仕掛けにアジの入れ喰いでそれも防波堤からの釣りにしては型がよかった。前回のマキエを食べて太ったのかもしれないがサイズが一回り大きくなったようで竿が結構しなって引き味もいい。

ところが、肝心のクロがさっぱり釣れない、つい2週間前の前回はこの場所で39匹釣り上げたのだから”いない”はずはない。”おかしいなあ”と首をひねりながら2時間ほど経ってから、とうとう別の竿でウキ下50cmの仕掛けを投じてみた。

ところがなんとその仕掛けにクロが喰ってきた。どうやら海水温の上昇とともにクロも深場から海水面近くに上がってきていたらしい。

それからはクロ、アジが
”こんなに釣れていいの”と思うくらいの爆釣。釣りにとって厄介な風もほとんど無くて、マキエを正確なポイントに打ち込みエサと同調させるのも楽だった。

地元の漁師さんが通りがかりに「型のいいアジが釣れてるなあ」、「いいえ、それほどでもないですよ~」。釣り人が沢山釣るのを見て喜ぶ漁師はまずいない。

この場所では2回連続の大漁でクロの型がいまいちだが確実に釣果が見込めるのがいい。もっと冷え込むと待望のチヌ(黒鯛)もきっと出てくるはず。それにこれから北西の季節風が強くなる時期だがこの場所は風裏にあたるので釣りやすいのもいい。

これから本格的な冬のシーズンに入るが今年は楽しめそう。

マキエが切れたのが13時30分頃で丁度14時発のフェリーに間に合った。「モイカ」があればと港近くの活き魚店を覗いてみたが売り切れだった。

チヌが釣れたら自分への褒美に高速道で帰ろうと思っていたが、釣れなかったので一般道で帰ったところ数年前に自分が捕まった同じ場所で「スピード違反取り締まり」をやっていた。レーダーの設置が丁度上り坂を過ぎて下り坂を降りきった場所なのでスピードが出やすく、まずどんなクルマでもご用心といったところ。

別に交通安全上危険な場所でもないと思うが、××もあまり”あこぎ”なことを続けて点数稼ぎをやっていると反感をかって”協力者が減っていきますよ”とアドバイスしておこう。


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釣り紀行♯38~久しぶりの大漁と「痛恨のバラシ」~

2008年11月22日 | 釣り紀行

と   き     2008年11月21日(金)、曇り、海上やや風強し

と こ ろ     S市O島

釣り時間     8時50分~14時30分

潮         小潮(満潮13時30分)

釣   果     クロ39匹(手の平~足の裏サイズ)、アジ16匹(20cm前後)

                  

最近、グッと冷え込んできている毎日。12月中旬並みの気温だそうで今年は例年に比べて寒が早いようだ。こう冷え込むと”チヌ(黒鯛)がそろそろお出ましか”とつい誘われて前回と同じ釣り場のO島へとクルマを向けた。11月5日以来約2週間ぶりの釣行となる。

最近、”オーディオ漬け”なので久しぶりに海の新鮮な空気を吸い自然に親しんで趣味のバランスをとるのも悪くはないといったところ。

出発時間(6時35分)、フェリー乗船時刻(8時15分)、釣り開始時刻もほぼ前回と同じ。ただし、今回はアジを目当てにモイカが湧いてくる可能性があるのでアジの生かしバケツ、空気ポンプなどを準備しているところが違っている。

さて、いつものお目当ての釣り場の防波堤に飛び乗った途端に向かい風がビュンビュン吹き付けて猛烈に寒い。しまった、本格的な防寒着を準備してくればよかったと後悔したが後の祭り。とりあえず喉もとまでジッパーを上げて風が潜り込まないようにした。

よりによってこんなに寒い中、震えながら釣りをするなんて自分もいい歳をして物好きだなあと苦笑しながらの釣り開始。

実を言うと今回は潮も小潮だし、チヌが1匹だけでも釣れれば十分と始めから気乗り薄で数のほうはあまり期待しなかったのだが結果はいい方に大ハズレ。久しぶりの大漁となった。この時期にクロ39匹というのはありがたいし、アジも丸々と太っていて型が良かった。

本日の第一の功労者は何といってもウキ。通常、釣果は「一に場所、二にエサ」に左右されるといわれているが自分に言わせると「一に場所、二にウキ」ではないかと思うくらいウキは大切。

魚は少しでもウキの抵抗を感じると咥えていたエサを目にもとまらない速さで離すので微妙な調整は欠かせない。釣り師の腕の見せ所はウキの選択とオモリの調整と言っても過言ではないと思う。

そこで、肝心のウキの選択だが昨年から使用しているのが釣研の
「ど遠投」というウキ。これはこれまで使ってきた中で掛け値なしに一番ピッタリとくるウキで、感度がいいし、遠くまで飛ぶし、それに仕掛けがほとんどもつれない。釣り友達で親友のA光君から教えてもらったウキだがやはり「クチコミ」は間違いない。

さてマキエを5分ほどして、一投目からウキ下3mの仕掛けにクロがかかり、二投目もクロ。こういうことは非常に珍しく、今日はクロの寄付きがいいと確信した。しかし、もうちょっと型が大き目が欲しいのだがY半島なんかではからっきし釣れないのだからあまり贅沢はいえないところ。

さて、潮の時合いとして「上げ三分、下げ七分」が釣れどきなのはこれまでの経験から間違いないが丁度時刻にして11時ぐらいだろうか、間断なくクロとアジが釣れている最中だったがウキ下2m程の仕掛けにガツンとかなりの手ごたえがあった。

大きめのクロだと勇んで竿を上げリールを巻いて浮かせたところこれが何とチヌ。しめた、チラっと見えたところ1.3kgクラスだ、逃がすものかと猛烈にチヌとの引っ張りあいを開始。途端に何と無情にも道糸それもウキの上の方からバチっと切れてしまった。痛恨のバラシ。どうしてと、しばしぼうぜん。高価なウキごともっていかれたのもショック。

釣り針に直結しているハリスの点検は常にこまめにしているが、道糸は通常滅多に切れることがないのでよほどのことがない限り点検しない。釣り終了の都度、竿1本分ほどの長さを切り捨てるくらいなので切れたのがどうも不思議。

某メーカー製の特価品を試しに初めて使ったのだがどうやらこれがまずかったらしい。使い慣れた「東レ」以外に浮気をするとこういうことになる。帰宅したらこのメーカー製の残りの道糸をすべて処分しようと決心。

オーディオには大金をつぎ込むくせに釣り道具にケチるものだから罰(ばち)が当たったのだろう。よし、これからは釣り道具にもバンバンお金を使うぞと決意を新たに(笑)。

しかし、よく考えてみるとオーディオへのお金は少しも惜しくないと思うが釣りには節約根性になるのは一体どうした訳(わけ)だろうか?

とにかく、それからは「あ~あ」と四六時中ため息をつきながらの釣りとなってしまった。やっぱり、逃がした魚は大きいものだし、それもチヌというのが非常にこたえた。今夜はおそらく就寝中歯軋りをすることだろう。

釣りの記憶というのは不思議なもので「あの時、あの場所で」と逃がした魚のことをいつまでも覚えている。野球選手がホームランよりも打てなかった球の方をいつまでも悔やむようなものかもしれない。

ただし、クロは相変わらず好調で満潮時の13時30分前後をはさんで1時間ほど食いが悪くなったが、その時間帯を外れるとまた食いが立ってきた。小潮といってもいろいろあるようで、グラフ図形で見ると昼間は干満の落差が比較的大きい潮だったのが良かったみたい。

マキエがなくなったのが14時30分、帰りの15時のフェリーに丁度間に合ったが帰りの道中でも「うれしさ半分、悔しさ半分」といったところ。

結局、道糸の選択が今回の忘れられない教訓となってしまった。

 


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釣り紀行♯37~想い出の釣り場~

2008年11月10日 | 釣り紀行

釣り紀行♯37~想い出の釣り場~

と     き   2008年11月5日(水)  快晴  海上やや風あり

と  こ  ろ   S市O島

釣 り 時間   8時35分~13時

潮         小潮(満潮14時前後)

釣     果   クロ15匹(手の平クラス~)、アジ10cm~20cm30匹前後

                          

最近、Y半島での釣果が思わしくないので久しぶりにS市のO島に渡ってみた。離島といってもフェリーであっという間に着くのでたいへん便利だが、料金が日本一高いといわれている。片道が1600円というのはさほどでもないが、乗船時間がわずか5分間というのがその理由。

本土との距離が短いため橋を架ける話が昔から絶え間なく起っては消えているが、これは地元住民の間で話がなかなかまとまらないため。環境保護派と経済促進派との対立は全国いたるところでよく見受けられるパターン。

橋が架かると便利は良くなるが、この島は絶好の釣り場が点在していて大勢の釣り人がクルマでやってきそうで”場荒れ”するのは確実、そういう意味では一長一短あって自分としては複雑な気持ち。北九州、熊本、宮崎など他県から泊り込みでやってくる釣り人が多いのでも有名。

このO島には40代の頃に頻繁に通ったがその頃は節約のため料金が安い(片道600円)が時間の方は20分以上もかかる小さな乗り合いの舟で渡っていた。

釣るポイントは1箇所にしぼりこんでおり、A地区の防波堤の角になって突き出た部分がそうで、地形のせいで潮流が複雑な流れをするためよどみが出来、そのポイントにマキエをして魚を集めるのがコツ。一見するととても釣れそうにない場所で自分以外の釣り人はまず見受けない。秘密のポイントである。

このポイントで約20年ほど前にチヌ(黒鯛)を半日で13匹(平均40cm前後)釣ったことがあり、今のところ生涯のレコードとして想い出深い場所である。今でも当日のことは忘れていない。振り返ってみよう。

期日は3月21日(春分の日)で、丁度チヌの乗っ込み(産卵)の時期にあたり1年のうちで最も荒食いをする季節。数日間ほどは、そのときの”竿のしなり具合”の感触が掌(てのひら)をはじめ身体全体に生々しく刻み込まれていて生涯最高の好釣果にボーっと浮かれていたら直後の定例の人事異動内示でいきなり一番イヤな部署に発令されてしまい、落差の大きい二つの対照的な思い出が見事に折り重なっている。

さて前置きが長くなってしまった。当日は朝6時50分に出発。「大分国体」の開催時期に合わせてこのほど完成したS市までの高速道を一気に突っ走った。時間にして35分。一般道であればどう見積もっても最短で1時間半はかかるところ。料金1800円を早朝割引で半額の900円というのは実にありがたい。

S市内の馴染みのE釣具店に立ち寄ると、店主が「やあ、珍しい、元気にしていましたか」と懐かしそうに話しかけてきた。「お久しぶりです、おじさんも元気そうですね、なかなかこちらまで足を伸ばせないのでツイご無沙汰してました」。

マキエを調達して港に到着したのが8時5分。8時15分発のフェリーにピタリと間に合った。いつもの釣り場に到着したのが10分後で釣り人は皆目見当たらない。足場も良く釣るポイントの間際までクルマを寄せられるので非常に楽。

「確実な釣果が見込める時期になれば釣り好きの友人と来るには持ってこいの場所だが・・・」などと考えながら竿出しの準備。中途半端な離島に過ぎないが、それでも確実に都会の喧騒から離れて解放気分を味わえるのが「島」というものが持つ大きな魅力。

さて、マキエの第一投からエサ取りが湧き出てきた。なかなか活性度が高いと思いながら10分間ほどマキエに専念。通常、チヌが出てくるのはマキエをしてしばらく経ち仕掛けの投入回数が少ないときであまり警戒心をもたれないときが多い。

しばし、神経を張り詰めていたが今回は無理だった。もう少し季節が寒くなってエサ取りの数が激減し海底までマキエが届くようになったときが本当の狙い目。

そうこうするうちにウキ下3mの仕掛けのウキが派手に沈み込んだ。大物は概ねジワッとウキを押さえ込むようにゆっくり沈んでいくので、おそらく小魚だと見当がついたが案の定、小アジだった。

それからは小アジから中アジがまんべんなくかかりだし、時折クロが混じるようになった。しかしサイズはせいぜい手の平よりもちょっと大きめのクラス。それでも最近のY半島よりはましだった。

魚には結構学習能力があって、同じ仕掛けで繰り返していると騙されないようになってくるので、自分の場合常にウキ下3m前後とウキ下60cm前後の二つの竿を用意して適当に切り換えているが、そのうちウキ下60cmの仕掛けにボラがかかった。

時間をかけて十分走らせ弱るのをまって手前に寄せたが最後に暴れて針を外されてしまった。こういうことが連続2回も。残念!もっとも、カミさんによると料理が面倒なので逃げられた方が良かったとのこと。

エサ取りが多かったためマキエが尽きたのが13時。約4時間半の釣りだったが結構楽しんだ。もっと寒くなると確実に楽しめる釣り場で往年の釣果は望めそうもないが選択肢が増えたのはありがたい。

14時のフェリーで戻って港近くの「活き魚店」を覗いたところ「モイカ」が1匹だけ残っていたので購入したが、自分が釣ったサイズ程度のクロが1匹500円もしていたのには驚いた。「釣り」に「経済感覚」を持ち込むのは好ましくないが、結局本日の収支はトントンといったところ。


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釣り紀行♯35・36~今年はちょっとおかしい~

2008年11月01日 | 釣り紀行

釣り紀行♯35~相変わらず多いエサ取り~

と   き     2008年10月9日(木)快晴、海上無風

と こ ろ     Y半島T防波堤~F波止

釣り時間     11時~16時30分

潮         若潮(干潮9時前後)

釣   果     クロ28匹(手の平クラス)、小あじ20匹前後、カワハギ1匹

                         

前回の釣行では海水温がぐっと冷え込んで魚の食いがよくなかったが、1週間後の9日では夏日に戻ったかのような暖かさ。魚の食いが戻ったかに見えたが、何しろエサ盗りの小魚の数が半端ではなかった。

マキエを撒くごとに水面上をバシャバシャと音を立てて群れをなして泳ぎ回る。これではとても本命のクロに届く余裕はない。

それでも手前にマキエを打ってエサ盗りを寄せ付け、その間に出来るだけ遠くに仕掛けを投げて同時にマキエを飛ばしてエサを同調させる、結局その繰り返しだったがいつもの釣り方に比べて”かったるい”ことこの上ない。

エサ盗りがこんなにすさまじいほど増えた原因はもちろん海水温の急上昇が原因だがさらに自分がこれまで週1回ほどのペースで大量のマキエをばら撒いたことで居ついてしまったことも明白。

そろそろ場所替えを視野に入れたほうが良さそうで、とにかくこんなにエサ盗りが多いとまるで釣りにならない。

小物ばかりを手にしてスゴスゴと退散した一日だった。


釣り紀行♯36~今年はちょっとおかしい~

と     き    2008年10月30日(木)

と  こ  ろ    Y半島K地区神社横空き地

釣り時間      11時~16時10分

潮          大潮(干潮14時前後)

釣    果     チヌ(黒鯛)1匹840g、クロ足の裏クラス2匹、小あじ10匹前後

                  

昨年と違って、今年はクロをはじめ全体的に魚の喰いが悪いようだ。同じ時期に昨年あれほど釣れた場所が今年はサッパリというのは珍しくないが、それにしても昨年の好調さに比べて今年は特別悪い。海水温の調査をしたわけではないが多分冷たい潮流が北上して流れ込んできたことに原因があるのではと勝手に推察している。

釣りは、言ってみれば人間と海に住む魚との遣り取りだが、それはごく狭い部分的なものに過ぎず、もっと大きな大自然の懐の中で”もてあそばされている”存在なのを今更ながら思い知らされる。

さて、31日(金)に娘が久しぶりに帰省するので「生きのいい魚」をということで3週間ぶりに釣行してみた。

「1場所、2エサ」のたとえどおり釣果は一に釣り場所の選択にかかっている。前回の不調に懲りて今日は久しぶりに釣り場を替えて昔通っていたS市のO島に渡ろうか、それとも行きつけのY半島の神社横空き地にするか実に迷ったが、最初に模様見でY半島に行き、釣り人満杯のときは迂回してO島にフェリーで渡ろうとの二段構えで出発。

10時30分頃にY半島神社横の空き地に着いたところ、イカ釣りが3人ほどしかいなくて、珍しいことに非常に少ない。元気一杯の屈強そうな若者に「横で釣っていいですか」とお伺いをたてると「どうぞ」と快い返事が返ってきた。

この場所で釣れるのは久しぶりで、潮風も気持ちいいし、お天気もいいし今日は絶好の釣り日和だなあと満足感に浸された。

ところが、これも束の間のことでマキエを始めてみるとどうも小魚の寄り付きが悪い、エサ取りでさえこの調子だから本命のクロはいうまでもなく全然姿を見せない。やっぱりダメかなあと思い出した頃、時間にして40分ほど経過しただろうか、ウキ下3mほどの深場狙いのウキがグーンと沈み込んだ。

素早く竿を立てるとガッチリ針がかりした模様で抵抗感がズシンと手元に伝わってくる。逃がすものかと獲物を引き寄せにかかるが結構抵抗が激しい。どうもクロの引きとは違うようだがと半信半疑のまま、しゃにむに竿の弾力を利用しながらリールを巻くと何と白い魚体が浮かび上がってきた。あれ、”チヌ(黒鯛)”だと思わず心が弾む。チヌは海面に口を出させて息をさせると途端に抵抗が弱まる。この辺はクロに比べて実に潔い(?)態度。

久しぶりにタモ網を出して捕獲した。約35cm、1kgぐらいかなあ~とあたりをつけた。刺身と吸い物にするとうまそうだと思わず舌なめずり。

「これで娘へのお土産ができた」、後はもう釣れなくてもいいやと急に気が楽になった。とはいうものの、いくらなんでも少しはぼちぼちと釣れて欲しいのだがその後がよろしくなかった。

とにかく、まったく釣れない。エサ取りは着実にマキエ効果で増えるものの肝心のクロが影も形も見せない。やっと2匹、足の裏クラスが釣れたが、群れをなした中から引っ張り出したのではなくて、仲間とはぐれたクロを釣った感じ。

あの手この手で、たとえばオモリとウキとウキ下をいろいろ替えて延々と16時前後まで5時間あまり粘ってみたがだめだった。

自分の拙い腕をタナに上げた発言かもしれないが、やっぱり「今年はちょっとおかしい」。

ただし、まるっきり違う別の釣り場では状況が違うかもしれないので、次回はS市のO島に舟で渡ってみようと決心しながら秋の夕闇迫る中を帰路についた。


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釣り紀行♯33・♯34~数は釣れても型がいまいち~

2008年10月08日 | 釣り紀行

釣り紀行♯33~数は釣れても型がいまいち~

と   き    2008年9月25日(木)

と こ ろ    Y半島F波止

釣り時間    11時~15時30分

潮        若潮(干潮:10時前後)

釣  果     クロ60匹前後(手の平~足の裏クラス約20匹)

                       

何と、今回は8月9日(土)の釣行以来で1ヶ月以上も間が空いてしまった。

第一の理由は天候不順。午前中は天気がいいのだが午後になると突然の雷雨となりそういうパターンが8月中旬から何日も続く。小降りぐらいならいいのだが雷雨となると危険極まりない。遮蔽物のない”だだっ広い波止”の上で電導率の高いカーボンの長竿を振り回すのは雷に打たれていつ死んでもいいというべき自殺行為。それにしても梅雨の再来みたいな不順な天候が1ヶ月以上も続いたのには本当に参った。

第二の理由は釣果が期待できないこと。
とにかく夏場は海水温が高く魚が活性化してエサ盗りの小魚が物凄く多い。マキエが本命の魚に届かないためまず2/3は無駄になる。8月9日の釣果には本当にガッカリしたが、結局この世に釣り人の数は多いけれど挫折して釣りに行かなくなるのは期待した割りに釣果が無かったときが契機になるというのが一番多いのではなかろうか。

というわけで、ずっと釣りから遠ざかっていたわけだが25日(木)はどうしても行かざるを得ない事情が発生。

26日(金)に福岡から高校時代の旧友が折角訪問してくれるので豊後水道で獲れたばかりの新鮮なクロを是非お土産として持ち帰ってもらいたいというのが直接の動機。幸いお天気の方も良さそうでツイていた。

1ヶ月以上も間が空くと前日から細かな記憶をたどりながら仕掛けの準備に余念がないところ。「型のいいのが釣れるといいがなあ~」とつぶやきながら当日の自宅出発は9時。満ち込みの潮を狙って13時ごろからが勝負と踏んだ。

お馴染みのY半島F波止に着いて釣り開始は11時頃から。マキエの第一投から小魚がワッと湧き出てきた。魚の活性は高いがこれではとうてい型は望めそうもないと早くも諦めムード。

案の定でクロが矢継ぎ早に釣れるがほとんどが手の平未満のリリースサイズ。ウキ下を50cmから2m前後まで変えてみたり、オモリの重さや打ち方を変えてみたりといろいろやってみたが結局手元に残すのは3匹に1匹くらいのペースで終始した。


それでも全体では60匹ぐらいになったが明確に手の平以上と確認できるのは20匹前後で残りは手の平大だった。これら20匹の内から15匹前後を友人のお土産用にして残りは小さいけれどご近所のクロ・ファンに久しぶりに配ろうなどと考えながら納竿は15時30分となった。

やれやれ、いつになったら型を見れることやらだが水温の恒常的な低下とともに魚が深場に移りウキ下が2m以上になるころが目安で11月に入らなければ無理だろうなあ~。

釣り紀行♯34~台風一過の期待もむなし~

と   き       2008年10月2日(木)海上強風

と こ ろ       Y半島T波止~Y波止

釣り時間       12時~17時

潮           中汐(干潮:14時前後)

釣   果       クロ20匹前後、小あじ20匹前後

                       

台風(15号)が去った直後というのは適当に海が荒れていて海底からエサが巻き上げられ釣果が期待できるかもと急に釣行を思い立ち、2日(木)Y半島の奥深く潜行した。

今回は久しぶりにK地区の神社横の空き地を目当てに直行したところ釣り場には平日にも拘らず結構な数の釣り人がいる。車の中から観察してみるとモイカ狙いのエギング(疑似餌釣り)ばかり。近年たいへんなブームになっていて短竿1本と疑似餌で簡単に釣り回れるのがいいのだろう。

自分は釣り方がまったく違うフカセ釣りなので割り込む余地があったのだが駐車場が一杯でとてもクルマを置くスペースがない。

それならばと昨年”立ち入り禁止”の看板が立ち、気付かずに入りかかって地元の漁師からドヤされた苦い経験を持つT防波堤に方向転換してみた。1年以上経つと状況が変わっているかもしれないと踏んだもの。

案の定、近づくにつれて波止の上に釣り人の姿がちらほら垣間見えたので一安心。どうやら立ち入り解除になったらしい。さらに近づくと”立ち入り禁止”の看板が風水のせいで二つに折れ曲がってまったく用を成さなくなっていた。

しかし、よく考えてみると港湾整備は国と県の資金の投入で出来上がった公共施設であり地元の漁師の所有物ではないので一方的に「立ち入り禁止」の看板を掲げる感覚もどうかしていると思うのだが。

いずれにしてもこれからT波止が釣り場の選択肢に入るのは大いに助かる。早速防波堤に登って竿出ししたが、これがかなりの強風でまことに釣りづらい。それにクロがまったく浮いてこず替わりに小あじの入れ喰い。

どうやら台風の影響で海水温が一気に冷え込み一時的に魚の食欲が無くなってしまったらしい。魚は水温の変化にとても敏感。これではもう手の打ち様がない。これだから釣りは予測がつかない。1時間ほど粘ってあっさりと場所替え。

こうなると性懲りもなく前回の釣り場所で数だけよく釣れるおなじみ安全牌の存在のF波止に直行。ところがここでも顕著に魚の喰い渋りが目立っていつもの状況とはかなり違う。丹念にマキエをして30分ほどしてからようやく小ぶりのクロが浮いてきだした。小グロがいればいずれそこそこのクロが湧いてくるのは時間の問題。

それにしても相変わらず型がいまいち。リリースを繰り返しながら結局20匹ほど手元において納竿。

なお、16時30分ごろに波止の最奥端で釣っている自分のすぐ横に地元の中年とおぼしき人が来て「釣れますか」と言うなり沖に向かって勝手にエギングを始めた。どうも邪魔になって竿が振りにくくてしようがない。

「すぐ横で迷惑でしょうが釣らせてください」ときちんと正面から対応してくれれば可愛げがあって「どうぞ、どうぞ」と気持ちよく言うのだが、いきなりすぐ傍に来て”おざなり”に「釣れますか」だけの仁義の切り方はいくらなんでもないだろう。

本人にとってはここがベスト・ポイントであり定位置なんだろうが、先着者がいれば少しは遠慮すべきで、たいへんズルクて厚かましいところがまるで透けて見えるよう。お互いに生活がかかっているわけでもない趣味の領域の釣り人同士、釣果は二の次で気持ちよく釣りたいもの。

台風一過の期待は大きく外れるし、帰る間際になってイヤなタイプに出会うはで今日は散々。

おかげで帰りの高速は思いっきりぶっ飛ばして自宅に着いたのは55分後というこれまでの最短レコードだった。もう八つ当たり!
 


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釣り紀行♯32~やっぱり小潮のときは釣れない~

2008年08月10日 | 釣り紀行

8日(金)に釣行を予定していたのだが、あいにくの雨天。残念なことこの上ないがしばらく乾燥したお天気が続いていたので農作物や植木にとっては待望の雨となったことだろう。

自分を中心に「お天とうさん」は回っていないんだから、むしろ自然の恵みを感謝しなければならないのかもしれない。

やむなく1日ずらして9日(土)の釣行となった。土曜、日曜は釣り人が多くて釣り場が込むので、これまでできるだけ避けてきたが、夏の真っ盛りなのでそれほど多くはあるまいという淡い期待が伴うところ。とにかくフカセ釣りは両脇に人がいるとうまくいかない。

潮の状況もあまりよくない(小潮)なのになぜわざわざ土曜日の釣行かと問われれば、丁度この日がお盆休みを利用して1週間の長期休暇で一人娘が大阪から帰ってくる日。

都会では食べる機会が少ないだろう生きのいい魚を腹いっぱい食べさせてやりたいというせめてもの親心がなせる釣行というわけ。

したがって今回は型狙いというよりも釣果確実という無難の選択で、いつもの釣り場の現地(Y半島F波止)に着いたのが8時30分。

                        

期待どおり土曜日というのに釣り人は皆無だった。こういう猛暑に釣りに行くお馬鹿さんというのは結局自分くらいのものだろう。

小潮なので潮の落差が少なく時間帯が限定されないのがいいところでもあり悪いところでもある。いわば攻めるポイントがない相手をむやみやたらに小さなパンチを浴びせる感じ。

竿出ししたのが9時頃からだったが案の定、食いがいまいちで、手の平サイズ未満のリリース・サイズがほとんどで、どうにもらちがあかない。

2時間ほど釣ってまだ時間も早いことだしといさぎよく場所替え。Y半島の奥深く分け入ってK地区の防波堤に行ってみたところここにも誰も人がいない。早速、ベストポイントに釣り座を構えて釣り始めたところ、これが小アジの大群が湧き出てまったく釣りにならない。

1時間ほどねばったが、たまにサバの15cmクラスがかかる程度でどうしようもなく、これなら元の場所がいいとまた逆戻り。

ここでも相変わらず型が小さくほとんどリリースばかりで5匹に1匹程度取り込む感じだった。「やっぱり小潮のときは釣れない」と再認識した。

15時頃にマキエが無くなったので納竿。釣果はクロの330gがたったの2匹で後の28匹は手の平未満に等しいサイズだった。今年になって最悪の釣果。

疲れ切って自宅に到着したのが16時10分だったが、娘に会うなり「ワー、臭い、近寄らないで」と拒絶反応!

大量に掻いた汗と魚の臭い、それにマキエの匂いが染み付いて発酵状態になっている模様。早速、風呂に飛び込まされた。こういうときにいつでも入れる温泉はやっぱりありがたい。

と   き      2008年8月9日(土)、海上微風で過ごしやすかった

と こ ろ      Y半島F波止~K地区防波堤~F波止

釣り時間       F波止      9時~11時
            K地区防波堤 12時~13時
             F波止     14時~15時

           小潮

釣   果       クロ30匹(うち330g2匹)、サバ(15cmクラス)10匹


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釣り紀行♯31~帰る間際になって入れ喰いに~

2008年08月03日 | 釣り紀行

「外に出ると死にますよ」との仰天会話が飛び交うほどの猛暑が続く中、めげずに常に汐の状況と天気(夕立の心配)をチェックして釣行のチャンスをうかがっている奇特な人間が九州の片田舎にいる。

そして、7月31日(木)は大潮の最初の日で干潮が12時前後と絶好の釣り日。

釣果(魚の食い気)と
「潮の満ち引き」がきわめて高い相関関係にあるのは周知のとおり。

自分の場合、ネットで「海釣り総合サイト釣りの窓口」の潮汐表(図形表示)で該当地点を表示させて必ず事前にチェック。

これまでの必勝パターンとして「引き潮(下げ)7分目 → 干潮 → 満ち込み(上げ)3分目」の時間帯に合わせて釣ってまず外れたことがない。ワン・パターンで進歩がないなどと言われるかもしれないが、どうせ行くのなら釣果があったほうがいいのでこのセオリーはまず崩さないようにしている。

このパターンでは引き潮がダメなときには、満込みの潮が狙えるのが利点。いわば両にらみというわけ。

この日は10時ごろから15時ぐらいが理想的な時間帯となる。いつもの釣り場に到着したのは丁度10時ごろだったが、さすがにこの猛暑日は来る途中の半島一帯の釣り場に釣り人の影は一人も見えなかった。

もちろん、この一級ポイントにも釣り人ゼロでしかもここ数日マキエを撒いた痕跡が皆目うかがえないので場荒れしていないのがプラスポイント。しかも微風があって結構気持ちよく、日差しの割には体感上はそれほど暑さを感じなかった。それでも飲み水は常時欠かせないところ。

10時30分頃から釣り開始となったが、はじめのうちマキエを撒いても魚の動きが鈍くまるで食欲がなさそうでコレはだめとすぐ予想がついた。今日の引き潮はよろしくない。たまに釣れるのも俗に言う「木葉グロ」でほとんどが手の平未満のリリースサイズばかり。

それかといって、全然釣れないときはこんなサイズでもキープしておかないと今晩の酒の肴に困るのでちょっと大きめサイズを選り分けてクーラーに放り込んだ。

「早く満ちこみの潮にならないかなあ~」と気長に待つ中、ウキ下50cm程度を漂うエサにクロとは違う形の影が食いついた。最初は「ウマズラ」かと思ったが何だか締め込みが結構きつい。逃がすものかと本気になって竿先を高く上げて引き寄せたところ何と小ぶりのチヌ(黒鯛)だった。

                 
   チヌ(黒鯛)              630g               釣り場(左端) 

クロならいざ知らず、チヌが表層まで浮いてくるのはホントに珍しい。時刻にして丁度12時半前後で最干潮から満ち込みに変わるあたりの出来事だった。

この暑い最中(さなか)に釣りに行ってめぼしい釣果がないときに家人から何を言われるかおよそ想像がつくが、チヌが釣れたので「よしコレで胸を張って帰れる」と急に気分的に楽になった。

不思議なものでコレを契機にぼちぼちとクロの食い気が立ってきた。とはいっても、せいぜい大きくても300g程度で今日はホントに型が小さい。

そのうち段々とマキエが残り少なくなってきた。何せエサ取りの数が半端ではないのでマキエを当初から撒き散らしたのが原因。結局前半のツケが後半に回ってきた勘定。

一方でクロの食い気が増してきて動きが早くなりマキエを撒くポイントに殺到しだした。惜しいことに帰る間際になって入れ喰い状態になってしまった。最後にはバッカン(マキエ用のボックス)についたマキエのカスや投げそこなったマキエさえも拾い集める始末。

納竿は14時40分でこういうことなら、時間を遅らせて12時前後から釣っていれば大漁は間違いなかったはずで、結果論だが
盛夏のときは引き潮よりも満ち込みにかけたほうがいいのかもしれないと思った。

次回はそうしてみるつもり。

なお、今回はツケエ(オキアミ)をミリン(調理用)に浸しておくと魚の食いが良くなるとの情報を得てやってみたがあまり効果の程は感じられなかった。もっとも、たったの1時間程度浸しただけだったが、一晩中浸しておけば効果があるのかもしれない。


と   き        2008年7月31日(木)  海上微風

と こ ろ        Y半島K地区神社横空き地

釣り時間        10時30分~14時40分

汐            大潮(干潮12時前後)

マキエ          オキアミ(中粒)1角、ジャンボ2角、パン粉1kg、チヌパワー

ツケエ          オキアミ(中粒)

釣  果         チヌ(黒鯛)1匹(630g)、クロ40匹(300gが10匹前後)


 


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