早朝に、いつも拝読しているのが「T」さんと「I」さんのブログで、いずれも東海地方在住の熱烈なオーディオ愛好家さん。
参考になることが多いので、とても重宝しているがつい先日の「I」さんの「ジャズとテニスの雑記帳」の記事が「JAZZ遺言状」についてだった。
著者の寺島靖国さんといえば、かってはジャズ喫茶「メグ」の経営者であり、熱烈なジャズ愛好家として知られ著書も多数だ。今年で84歳になられるがまだ立派な現役だそう。
ぜひ見習いたい(笑)。
で、本書の中の一節が紹介してあった。無断引用お許しくださいね。
「最近開業したジャズ喫茶のオーナーはどうだろう。穏やかなものである。(中略)今頃の人はたいてい定年退職後に店を開く。何十年も会社に仕えてきたのである。人間が練りに練られているのである。人当たりが良くなって当然だ。
それに比べ、昔のオーナーは殆どの人が会社勤めをしたことがない。社会に出ず、いきなり店を始めた人もいる。いじめられたことがない。いじめられてはじめて人は人になるのに、その経験がないから出来損ないができる。」
(2014年8月)
アハハ、「出来損ない」とは会社勤めをしたことがないご本人の自嘲を込めてのコメントだろうか(笑)。
たしかに、長年組織に属して飼い慣らされてしまうと自然に「協調」人間になってしまうが、その一方で大切な「覇気」が失われてくるようで。
一長一短ですかね・・。
で、この「JZZZ遺言状」を読みたくなったのでさっそく図書館に急行したところ、惜しいことに在庫が無かったのでしかたなくほかの著作を借りてきた。
「JAZZオーディオ快楽地獄ガイド」
一言でいえば「JAZZ」と「オーディオ」が見事に一体化した本でその根気と熱意に圧倒された。
やはり最後に人の心を打つのは「根気と熱意」ですね!
そういえば、文豪「夏目漱石」は若かりし日の「芥川龍之介」に対してこう諭した。
「世間は才能の前には頭を下げないが、根気に対しては頭を下げる。才能をひけらすことなく、牛になったつもりで根気よく進みなさい。」
このブログも内容はともかく「根気」だけは負けないつもり、そしてオーディオに対する熱意も(笑)。
それはさておき、本書ではベースとシンバルの音へのこだわりから「レイオーディオ」(表紙の画像:400万円のスピーカー)を購入するいきさつなんてすごく面白かった。
ただし、JAZZとクラシックではオーディオに対するアプローチがまったく違うことにも驚かされた。
一言でいえばクラシックで追及するのは「ハーモニー」だが、JAZZでは「個別の楽器の音」になっている。
道理で、JAZZ愛好家の方がときどき我が家に試聴にお見えになるが、大半の方々が試聴後に首を傾げて帰られるはずだ。
まったく基本的に思想が違うんですよねえ。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」なので、これからも精進してクラシックだけに邁進することにしよう(笑)。
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