昨年に比べると今年の夏は幾分かは凌ぎやすいものの、それでもこんなに暑いと何をするにも億劫になってエンジンのかかりが悪くなるのは自分だけだろうか。
好きな読書にもなかなか身が入らないし、正直言ってブログの更新にも熱が入らない。先週は”ちゃっかり”たった二つの記事で1週間を乗り切らせてもらった、しめしめ。
ブログとはおかしなもので、2~3日おきの更新が「情報発信が出来てうれしい」と張り切るときがあるかと思えば、「もう更新か、イヤだなあ」と思う時期とがある。
現在は確実に後者であるが、何だか生活スタイルのリズムみたいになっているので止めるわけにもいかないところ。
というわけで、何もかも気乗り薄になりがちなこういう猛暑の時期にオーディオ装置をあれこれ”いじりたがる”人間とはよほどの「きじるし」だろう。
そういう「きじるし」の一人が間違いなく自分である。
中高域用のスピーカー「アキシオム80」用のアンプとして、どれが最も「ウーファー4発」の低域にマッチしたアンプか毎日のように3台の真空管アンプを入れ替えながら、試してきた。
☆ PX25シングルステレオアンプ
☆ WE300Bシングルアンプ(モノ×2台)
☆ VV52Bシングルステレオアンプ
いずれも一長一短ながらも度重なる試聴を経てようやくトップの座を射止めたのが「VV52B」アンプ。
前々回のブログで「ようやくオーディオも一段落」と記載したが、それは「VV52B」アンプがエースとして固定したことを意味している。
何といっても中域の分厚さが決め手で低域とのつながりが自然なのがいいし、加えて低域用のアンプとゲインのバランスが取れていてアッテネーターを使わなくて済むのもメリットのひとつ。
とはいえ、例によって「粗探し(あらさがし)」をするという長年の癖がつい出てしまう。
☆ もっと奥行き感が欲しい
オペラなどを聴いていると、ステージの上でそれぞれの歌手の位置の立体感がもっと欲しい
☆ もっとまろやかに鳴って欲しい
中高域の音がちょっと出しゃばりすぎてやや耳障り。もっとふんわりとした雰囲気を出して欲しい
この二点の粗(アラ)に尽きるが、さあ、どこをどういじったらいいのだろうか。
100%解決は無理としても一歩でも二歩でも前進したいもの。
出来るだけお金を使わない主義なので、その範囲での対策となると、「ルーム・チューニング」に尽きる。
この方面の大家で、先日のブログ「オーディオ訪問記」でも取り上げた大分市のEさんに相談したところ、即座に回答が返ってきた。
ちなみにEさんはこの7月に我が家のオーディオを試聴されており、そのときに気付いた点をすぐに指摘されたもの。
☆ 中高域ユニットの周囲のバッフルに吸音材を貼り付ける
左が元の状態で、右が(手持ちの)吸音材の分厚いフェルトを貼り付けたもの。といっても、SPユニットの部分をくり抜いただけだが。
低域はともかく、中高域ユニットについては直接音と、周囲の硬いバッフルに当たって跳ね返った音とが交じり合って、音がきつくなることが多いのでバッフル面に吸音材を貼り付けたほうがいいとのこと。
もちろんケース・バイ・ケースだろうが。
☆ 二段天井になった箇所の定在波を防ぐ
我が家のオーディオ・ルームは10年ほど前に改造して現在の広さになったものの、そのときに当初の建築設計上、やむなく天井に段差が出来てしまった。
Eさんは7月の試聴時に鋭い視点でそれに気が付かれていたようで、天井の段差が後方の壁と平行になっているので定在波が起きる可能性があり、音が濁ってくるので吸音材を貼って防いだほうがいいとのアドバイス。
そこで余分に在った手持ちの「羽毛の吸音材」〔木綿袋入り)をズラリと段差の箇所に貼り付けてみた。
どうやら「叩けよ、されば〔扉は)開かれん」〔新約聖書マタイ伝)のようで、こちらが相談を持ち掛けてはじめてEさんは乗ってこられる方。
まったく「意地が悪い」のか、「奥ゆかしい」かのどちらかだが、おそらく後者だろう。
「オーディオはやってみなければ分からない」が口癖で、「個人の好みが大きな要素を占めるので、できるだけ本人の自主性に任せて他人があまり口をさしはさまないほうがいい」という考えの持ち主である。
さあ、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」。
9日〔火)の午前中に「釘と金槌」を持って思い切って脚立に載って危なっかしくフラフラしながらもEさんが指摘した上記の高所作業を無事やり終えた。
すぐに試聴した「春の祭典」(ストラヴィンスキー作曲:ゲルギエフ指揮)の結果となると・・・・。
いや~、変われば変わるもんです!
一番の収穫は、ふと、音が鳴り止んだときの音響空間の静けさがまるで違うことで、これにはほんとうに驚いた。