「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

シャーロック・ホームズの再来

2015年05月21日 | 独り言

先日、馴染みの整形外科医院に行った。老先生と若先生との親子で経営されているが、自分は若先生のかかりつけになっている。

「先生、最近左腕の肘がどうも思うように動かないんです。髪を洗うときにお風呂のお湯を汲み上げることさえできないようになりました。原因がどうも分かりません。筋委縮症とかのタチの悪い病気じゃないでしょうね。」

「あッ、それは腱鞘炎ですよ。いわゆるテニス肘と言われる症状です。最近、左手を頻繁に使う作業を何かやってませんか?」

「そういえば、半年ほど前から右脳を刺激しようと左手でパソコンのマウスを操作してます。成る程、これが原因だったようです。ようやく分かりました。先生はほんとうに凄いですね!いやあ、感謝です。」と、大喜び。

「湿布薬とゲルを両方処方しておきますので、適時貼ったり塗ったりしてみてください。医師が処方する湿布薬は市販のものと比べて全然効能が違うと製薬販売会社が言ってましたよ。」と、めでたく一件落着。

「たかがパソコンのマウス操作くらいで腱鞘炎になるのか」と不思議に思う向きもあるだろうが、その操作量たるやけっしてバカにならない。

まず、およそ5000字にわたるブログを作るのに2~3時間ほどかかる。スラスラと頭に浮かんだ言葉がそのまま文章になるほどの力量は持ち合わせていないので、推敲を繰り返すし、またなるべく原稿を一晩おいて改めて見直すことにしているのでその間のマウス操作はひっきりなし。

ブログ以外にも真空管などのオークションを覗いたり、いろいろググってみる事が多いのでつい左ひじを酷使することになる。ま、老化現象の一つと言われればそれまでだが(笑)。

とにかく、さっそくマウスを右腕で操作するように改めたが、この若先生は今回に限らずいつも患者の立場に沿って的確な診断をしてくれるのでほんとうにありがたい。

いつぞやのテレビで高名な心臓外科医が「患者のことを親身になって心配してくれる医師がほんとうのいい医者です。」と述べていたが、診断技術以前の問題としてこういう「ハート」がある医者に巡り会えてほんとうに運が良かった。

それに何といっても推理力のカンどころが冴えているので、ふと、シャーロック・ホームズ(以下「ホームズ」)を連想してしまった。

ホームズは周知のとおりイギリスの作家コナン・ドイル(19世紀)が生んだミステリーに登場する名探偵である。これ以降のミステリー作家はすべてコナン・ドイルの両肩に乗っていると言っても過言ではあるまい。

およそ150年も経つのにいまだに絶大な人気を誇っているから、何か人を引きつけるサムシングがあるのだろう。時代背景からして古き良き大英帝国を彷彿とさせる雰囲気が全編に漂っていることも魅力の一つ。

開高 健さん(芥川賞受賞、故人)のエッセイの中で「ホームズ物はいまだに飽きがこなくて面白い。同じイギリスが生んだ女流ミステリー作家アガサ・クリスティと比べると大違いだ。」といった趣旨のことを述べていたが、まったく同感。

そういえば、このところ何かとホームズと縁が深い。

まず、つい最近、図書館から借りてきた「シャーロックホームズの蒐集(しゅうしゅう)」(2014年11月刊)はとても面白かった。

                

小編が6つ収められている。「遅刻しがちな荷馬車の事件」「結ばれた黄色いスカーフの事件」「ノーフォークの人狼卿の事件」「詮索好きな老婦人の事件」「憂慮する令嬢の事件」「曲馬団の醜聞の事件」。

題名からして面白そうだが、予想に違わず一気読みさせてくれた。これまで古今東西のあらゆるミステリーに精通していると自負しているし、ホームズのパロデイ物もいろいろ読んできたが本書は間違いなくAクラスに位置する。著者の「北原尚彦」氏は豊かな才能に恵まれていると言っていい。もし、コナン・ドイルが今も生きていてこれを読んだとしたら手を叩いて「合格!80点を差し上げよう」と言ったに違いない(笑)。

次に映像分野でのホームズの話。

現在、NTTの光回線を利用した「ひかりTV」と契約しており、邦画や洋画などを含めておよそ30チャンネルほどの番組があるが、最近はビデオの方も充実している。

「ビデオ」 → 「ジャンル」 → 「テレビ オンデマンド」 → 「AXNミステリー Plus」 → 「シャーロックホームズの冒険」(シリーズ全41話)と手繰ってゆくと観られる。

コナン・ドイルは短編集として「シャーロック・ホームズの冒険」「シャーロック・ホームズの帰還」「シャーロック・ホームズの最後のあいさつ」の3冊を出しているが、このシリーズは原作に忠実に編成されたもので、シリーズ中の最高傑作とされる「赤髪連盟」ももちろん収録されている。ホームズ役として演じているのは最も評判がいいジェレミー・ブレット(故人)。

         

一話完結型で52分のドラマだが、時代考証を裏付けるセットなど非常に豪華だし、細部まで行き届いておりけっして安直なツクリになっていない。観だすと、つい惹き込まれてしまい第1話~第20話まで期間限定で5月31日までの配信になっているのでこの4日間ほどで一気に見終った。

21話目から41話までが6月1日からの配信となるがとても待ち遠しい。

オーディオ、読書、テレビ・・・そして運動。毎日、目が回るほど忙しくて時間がいくらあっても足りない~(笑)。
 


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