讃岐うどんやラーメン食べ歩きと、旅のブログ

讃岐うどんの食べ歩きが好きです。また国内・海外問わず旅が好きなので、ぼちぼち書いていこうと思います。

IC-706MKⅡGでFT8を運用する。ソフトはWSJT-Xで、I/Fは「Digiaid」を使用しました。

2020-04-04 20:00:00 | 無線・ラジオ・家電・パソコン

 ICOM社のIC706MKⅡG(以下706)は相当古く、そろそろメーカーのメンテナンスも受けられなくなる程、歳をとっている機器である。マイクの端子は、電話ケーブルのような爪がついたもので、抜き差ししていると、すぐにその爪が折れてしまいます。そうすると、高価なマイクごと交換しなければならず、別途購入するのもいやなので、電信専用に使っている。そのマイク端子の形状、やめてもらえませんか。

 しかし、まだまだ元気な706ですが、電波法改正の新スプリアス対応とするためには、TSSなどの保証認定を取らなければならない。この機器は、幸い書類だけで認定が取れるので、数年前に保証認定を取った。

 今流行りのFT8ですが、この706でも運用はできるらしい。昔のRTTY用I/Fを取り出して、あれやこれややってみたけれど、結局WSJT-xは、うまく動かなかった。

 そこで、USBIF4CW(これは、コンテストで活躍中)などをリリースしている個人の方から、Digiadeを購入することにした。機種を指定すると、それに対応するケーブルも作成してくれる。つまり、はんだ付けすることなく、I/Fが手に入るのである。有難いなぁ。

 HPから注文し、銀行振り込みしたら、数日でDigiaidが到着しました。


 パソコンは、コアi7のWin7ノートです。OSのサポートが切れているのは百も承知ですが、ネットサーフィンするわけでもなく、無線機のコントロールを行うだけなので十分です。(パソコン時計の自動校正のためには、ネット接続が必要)Digiadeを専用ケーブルでパソコンのUSB端子に接続すると、自動でドライバがインストールされます。


 デバイスマネージャーで確認すると、COM7が出来ていることが分かります。


 スピーカー/マイクケーブルも、手持ちのパソコンに合わせて注文が可能です。ステレオタイプのピンコネクタを、パソコンのスピーカー/マイク端子にさすだけです。

 ここで、706のACC端子に、専用ケーブルで接続します。あれ、706の電源が落ちた。なぜだ?

①パソコンを再起動
②Digiaidのケーブルを一度すべて抜き、ACCのケーブルだけ706に接続すると、やはり706の電源が落ちる。その状態で、電源SWを押してもONできない。
③ACCケーブルを外すと、706の電源がONできる。

 どうして? 抜き差ししてみたけど、だめです。切羽詰まって、考えられる原因と対策があるか、製作者にメールしました。

 ケーブルかな?と思い、テスターで導通チェックなどを行っていました。数時間後、なにもやっていないのに706の電源が投入できた。なぜだ? 

 706との接続設定は、以下の通りで動きました。忘備録として、残します。といっても、RIGはNONEで、PTTは、RTSにするだけです。RIGがNONEなので、左側のCATの部分はすべてグレーアウトされています。(設定不可)PTTポートは、先ほどデバイスマネージャーで確認した、COM7に設定します。


 これで、WSJT-Xを起動すると、難なくFT8のデコードができました。マイクの入力レベルがかなり低いので、パソコン側で入力レベルを上げてやります。しかし、もう少し欲しいなというレベルまでしか上がりません。デコードはできるので、これで良しとしましょう。それと、ウィンドウズのシステム動作音を止めましょう。たまに、システム音をFT8の音声に乗せて、送出している局があります。

 次に、ダミーロードを接続し、送信レベルを調整します。ALCとパワーメーターを見ながら、過変調にならず、かつパワーが出るところを探します。ACCからのオーディオ出力は、706の音量VRとは連動せず一定レベルなので、調整はパソコンのSP出力レベルを調整します。ALCがばんばん振れるくらいにレベルを上げると、変調波が歪んで相手局のデコード率が下がる場合があります。また、ひどい場合はスプリアスが発射されることもありうるので注意しましょう。ダミーロードによる実験では、FT8の信号が送信されているのが確認できました。

 Digiadeは、非常によくできたI/Fです。最後に、作者に「うまく設定できました」メールを送信して、セットアップは終了です。

 DigiadeのHP
http://nksg.net/usbif4cw/product/feature_digiaid/

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2020/04/05追記

 Digiadeには、CWの送出機能があります。Digiade⇔無線機のCWキー入力と接続し、Ctestwinでコントロールしてみました。706は、通常マニュピレータを接続し、内蔵エレキー機能を使っています。そのため、706のCW設定(Q4で設定可)は「N:Normal」です。Ctestwin側は、USBIF4CWの設定では動作しないので、シリアル設定でCOMを指定します。

 しかし、DigiadeにはUSBIF4CWのようなマニュピレータ機能がないので、短点の連続送信になってしまいます。そのため、706側のCW設定で、ストレートキーの設定にしないといけません。Q4設定で内蔵エレキーを「OFF」にすると、Ctestwinからのコントロールが可能です。

 定型文の送信は問題ないのですが、マニュピレータ併用で、状況により「手打ちがしたいな」という使い方はできません。縦振れ電鍵なら使えますが、まぁ使わないでしょうね。
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2020/04/16追記

Digiadeは、CATに対応していませんので、WSJT-X等のDXペディションモードでは使えません。
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2020/05/12追記

706のACCは、HF~50MHzと144/430MHzのPTT端子が異なります。そのため、V/UHFでFT8を運用しようとしたら、別途Digiade⇔706のコントロールケーブルが必要になります。ケーブルはDigiadeの制作者から購入可能で、HFのと同一価格です。ケーブル注文時に144/430MHz用と記載すれば作成していただけます。(指定がなければHF用となる)

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 2023/07/10 追記

 初期型のIC-706は、ACC13ピンプラグの仕様が異なります。旧型機ではVSENDがないので、144/430MHzで運用する場合はご注意下さい。