中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

第996話 人前で話をするときに緊張してしまうのを改善するには

2021年02月10日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「緊張してしまって、うまく話せません。どうすれば緊張せずに、話をすることができるようになるのでしょうか?」

弊社が様々な企業で研修を担当させていただく中で、研修テーマにかかわらず受講者からこの質問を受けることが多々あります。とりわけ、グループ討議の後に代表者に発表してもらったり、スピーチ訓練やプレゼンテーションに取り組んでいただいたりしたときに多いように感じています。

質問してくる受講者の気持ちを察すると、「緊張をしてはいけない」、「流ちょうに話をしなければならない」という自分の中での基準があるのだろうと思います。

もちろん、緊張せず流ちょうに話ができて、聞き手に十分に伝えることができれば、それにこしたことはありません。しかし、緊張してドキドキしながら話をしたり、多少つっかえたりしながら話をしたとしても、自分の考えや気持ちが聞き手にしっかり届けられればよいわけです。それに、そもそも緊張することはそんなにいけないことなのでしょうか?

緊張してはいけないと考えるのは、「大人が人前で話すときにはよどみなく、すらすらと話ができることが素晴らしい」と考えている人が多いように感じます。受講者から冒頭の質問を受けた際に「緊張してしまうと、どういうことに困るのですか?」と私の方からも尋ねることがあります。すると「聞き手の目が怖いと感じる。緊張していることがわかってしまうと恥ずかしいし、頭が真っ白になってしまって言いたいことが言えない」というように答える人が多いのです。

では、聞き手の側はどうなのでしょうか?目の前で緊張しながら話をしている人がいるときに、どのように感じているのでしょうか?私の経験から考えると、実は話し手が考えているほど聞き手は話し手の様子を気にはしていません。話し手が怖いと感じるほど集中して見たり、注意を払ったりする人はあまりいません。つまり、話し手本人が気にしているほどには、聞き手の側は感じていないということなのです。

しかしそうは言っても、本人が緊張してしまって大勢の前で話をするのが苦痛だと感じているのであれば、それを少しでも改善する必要があります。そこで、3点の改善の方法をお勧めします。

先ずは、月並みではありますが事前に話すテーマがわかっているのであれば、しっかりと練習をすることです。話す時間の10倍くらいの時間をかけるつもりで、繰り返し繰り返し練習するのです。

2番目には、「聴衆」の前で練習することです。と言っても、自分の練習のために他者に集まってもらうことは簡単ではありません。そこで、自宅で練習するのであれば、ぬいぐるみ等に聴衆の代わりになってもらい、それに向かって話をするのです。(少々恥ずかしい気持ちがするかもしれませんが、効果はあります。)

最後に、録画をして自分の姿をチェックしてみてください。現在はスマホで簡単に録画できます。自分で映像を客観的にチェックしてみれば改善すべき点が確認できるでしょうし、同時に良い点も見えてくるはずです。

コロナ禍のこの1年で、人前で話をする機会は対面だけでなくオンラインで行うことも増えてきました。対面とオンラインのどちらがより緊張するのか、感じ方は人それぞれのようですが、どちらであっても改善方法は同じです。

最後にもう一度、緊張することは決していけないことではありません。それでも、あなたが緊張せずに話せるようになりたいと考えるのであれば、ぜひお伝えしたポイントを試してみてください。きっとよい成果が出るはずです。

お問い合わせ【株式会社人材育成社】 

人材育成のホームページ