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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

夢見る力、再び

2011-03-31 08:48:36 | 日記
  何十年もかけてコツコツ積み上げてきた物すべてを失ってしまってなお、今は頑張って再建するしかないとおっしゃって壊滅してしまった事業を建て直そうと働いている方々に勇気づけられる。逆境にもめげず一生懸命やっている姿が周囲の人たちの心を動かす。今は、将来の見通しなど聞かれても何も語れないだろうが、深い所で熱く「夢見る力」が燃えているのだろう。何もしないで避難所にいると気持ちが塞いでしまうから、体を動かしているほうがいいという方もいらっしゃる。しかし、そういう方々にも、自分が何か始めることによって、いつかわからないが、将来のどこかで、歯車がいい方向に回り始めてくれるのではないかと「夢見る力」が働いているように思う。

 夜寝ると地震や津波や火事など恐ろしい何かに襲われる夢ばかり見る人も多いだろうと思う。ショックが心の深い所に傷をつけてしまったのだろう。体操やストレッチをするように、無理やりでいいから笑ってみる練習をしてはどうだろうか。笑いのリハビリだ。大きな声で笑い合う練習をしてみるといい。大声を出して叫んでみてもいい。叫んだ後で笑ってみることだ。笑ったり笑い合えたりする訓練がしっかりできるようになれば、きっとこらえていた涙も流せるようになる。笑ったり泣いたり怒ったり、こらえ過ぎてはいけないのだと思う。たくさん泣いて、少し笑えるようになれば、怖い夢は減って行くと思う。ただ、笑ったり泣いたりするだけではなく、前向きである、という条件は付く。後ろは振り返らない。無くしてしまったもの、失ってしまったものにとらわれない。忘れるわけでは無いが、今はただ前を向いて進む。できることをできる限りやってみる。明日は今日できなかったことを。明後日は明日出来なかったことを。そうしていつか、傷ついた心のかさぶたが取れて怖い夢を見なくなった頃、明日を「夢見る力」が自分にも宿っていたことをはっきり自覚できるようになる。

 「夢見る力」は「希望」という言葉とも近い。前向きに「変化」を求める気持ちだ。とんでもない財政難と高齢化に苦しむこの国をリーマンショックの混乱が一段落しそうな時期を狙うかのように神様は再度叩きのめした。叩かれて絶望してしまうのではなく、国民全員で、被災した方々をどう救っていくべきなのか、日本の国はどう変わって行かなければならないのか、みんなが自分の言葉で語り合うべきなのだろうと思う。日本人が同じ「夢見る力」を共有できた時、進むべき目標が見えてくるだろう。被災した地域の皆様ばかりが同じ認識を共有していたのでは力が足りない。日本全体で考えて行くべき問題だ。遠いいばらの道であっても、はっきりした目標があり、国民みんなでその目標に向かって協力してやって行く納得と覚悟があれば、日本は日本人と言うすばらしい国民のいる、すばらしい国家に生まれ変わって行くだろう。

 日本が再生するまでには、かなり長い時間と努力が必要だ。その間あきらめず希望を捨てず着実に計画的に再生に必要な施策を実施しなければならない。その際、すでに何回か言って来たことではあるが、金で税金を払うというシステムだけでなく、働いて払う、という制度を取り入れることを是非検討してほしい。被災して電気もガスも水道も食料もない所に、札束が届いても何の役にも立たない。人こそが最も役に立っている。
 財政難でその上人材も不足している。資源配分は選択と集中が必要だろう。残念なことだが、今現在の国力で北陸沿岸の港町すべてを再生させることはとても不可能だろう。大地震と大津波発生前と同じ日本はもう決して取り戻すことができない。いくつかの拠点を選んで集中的に町を再生させる以外手はないと思う。被災しなかった地域から集めた資金と人と機材を投入して速やかに新しい町、生活、仕事を建て直していかなければならない。数十年の計画で、再生させる拠点を増やして行くのが良いだろう。震災前は、面で反映していたかもしれないが、まず今は中核になるサテライトを作る。つまり面が破壊されてしまったので、点から始める、ということだ。点を増やし、線で結び、やがては新しい東北が世界で最も美しくクリーンなエネルギーに支えられている地域として知らない人がいないぐらい有名になっているかもしれない。

 1年前に書いた1回目のブログが「夢見る力」という題だった。それから1年経って、まさかこのように未曾有の災害が日本を襲っていようとは思いも寄らなかった。明日からは、毎週月曜日が私の担当となる。それ以外にも土日に言いたくてたまらないことが起きた時には投稿するし、各曜日に登板を依頼した面々が忙しくて白旗を上げた日などに登板する。結局今までと変わらなかった、と言う事態にならないことを願っているが、登板を頼んだ連中は皆忙しい。案外しょっちゅう書くことになるかもしれない。
 3.11にも残業をし、翌土日両日ともに休日出勤をし、その後も毎日休むことなく残業し続けなければならなかったある大手企業のWebサイトリニューアルプロジェクトで働く社員と先日面会して話してきた。大変な仕事であることをねぎらうと彼は「被災地の人のことを思えば、こんなのは大変でも何でもありません」と言った。1年前は「本気で夢見る力を持った社員が集まっている会社を目指したい」と結んだ。今もそう思っているが、優しい気持ちを持って一生懸命働いている社員がいることを今はただ自慢したい。



 このブログを1年間ご愛読頂きありがとうございます。いろいろな応援メッセージを送って頂いた皆様に感謝致します。明日からも継続してまいりますが、書き手は明日から少し変更になります。これからもよろしくお願いします。


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