5月、6月が忙しすぎたこともあって、7月の始めに一週間のお休みが降ってきました。
一人旅に憧れていた自分にとっては絶好のチャンス。念願の一人旅に出る以外の使い道は有り得ません。
梅雨真っ盛りの時期であったので、すでに梅雨明けしている沖縄や梅雨とは無縁の北海道も考えましたが、次はいつこんな機会があるかわからないのだからと、行き先は以前から行きたかった山陰に決定。出雲大社と鳥取砂丘と温泉三昧を目当てに6日間(現地4日、移動2日)の行き当たりばったりの旅です。
横浜ー松江間は寝台特急1本で行けるとのことで、行きのサンライズ出雲の切符と一日目の宿の予約だけを取って出発しました。旅先でもネットで宿を探せるのだから、便利なものです。
1日目はヤマタノオロチ伝説の残る八重垣神社と、三種の神器の一つが作られた場所といわれる地の玉造温泉。2日目は玉造資料館をじっくりと見たあとに出雲に移動して、出雲大社と古代出雲歴史博物館。その後に松江しんじ湖温泉へ。3日目は雨に濡れた松江城を散策して、貸しきり状態の小船で堀川めぐり。
この3日間も語れることはたくさんあるのですが、あまりに長くなってしまいそうなので4日目をメインに紹介しようと思います。
旅に出てからずっと気がかりだった最終日の天気。
というのも、私の鳥取砂丘での最大の目的は「ラクダに乗ること」だったからなのです。元々砂漠の生き物であるラクダは雨に弱く、雨が降ると遊覧ラクダは引っ込んでしまうとのこと。
日を追うごとに、悪くなっていく週間天気予報にため息をつきながら、4日目が晴れることを祈っていました。
そんな4日目の朝、松江は微妙な曇り空でした。鳥取の天気予報を確認すると、午前中の降水確率は40%、午後は60%。
かなり悩みましたが、せっかくここまで来たのだから行ってみるだけ行ってみようということで、早めに宿を出発しました。
松江駅から特急で2時間程で鳥取駅に到着。
外へ出ると、まだ雨は降っていませんでしたが、どんよりとした曇り空。そして、砂丘行きのバスを待つ間に吹き始めた妙に涼しい風……
嫌な予感がしてなりませんでしたが、なんとかあと1時間位は持ってくれと祈りながらバスに揺られること20分ほど。
終点のバス停で降りたはいいものの、どこから入っていいのか勝手がわからずうろうろしていると、お土産物屋さんの前に立つ『本日、らくださんでています』というのぼりが目に飛び込んできました。
店員さんに乗り場を聞いて砂丘に入ると、いましたラクダ!

フタコブラクダのチェリーちゃん(11歳メス)だそうです。もちろん早速乗りました!
跨ってみると意外としっかりとした安定感で、あまり動物に乗っているような感覚がしないなあと思ったのもつかの間。歩き始めると左右に大きく揺さぶられてあわててバーにしがみつく羽目に。それでもしばらくすると、なんとなく慣れてバランスが取れるようになりました。
跨っている場所の高さがおよそ180cmとのこと。普段はあり得ない視点の高さが新鮮です。
フタコブラクダは中国などの比較的気温の低い場所に生息するラクダで、シルクロードを旅していたのもこのタイプなのだとか。
もう少しモコモコしているのをイメージしていましたが、夏毛なのでどこか涼しげ。

ラクダに乗って満足した後は、砂丘の奥の方まで気の赴くままに散策。まず目指したのは、馬の背と呼ばれる丘の上。

前日の雨の名残もあってか、足元は意外としっかりしていました。
登りきると、それまで登ってきた比較的なだらかな斜面とは大違いの崖のような下り坂と、それに続く砂浜、そして海が広がっていました。その名の通りの鯨島がぽっかりと浮かんでいるのがどこか可愛らしく、綺麗な海です。

そして天気は、今にも降りそうだったのが嘘のように、晴れ間が見えてきました。
ひとしきり眺めたあと、靴を脱いでみました。
砂はとても細かくさらさらとしていて、とても心地のいい感触。
ここ数年、土の上を歩くようなことのなかった柔な足裏ですが、まったく痛くありません。
そのまま風紋のできている場所を歩いてみると、足の裏で凹凸が感じられるほどに意外としっかりとした感触で、それでも体重をかけると脆くも潰れてしまう。そんな珍しい感覚に誘われて、子供の頃に積もったばかりの雪原に足跡をつけて回ったように、ついつい歩き回ってしまいました。

そしてせっかくだからと砂浜の方へ降りてみることにしたのですが、海側の斜面はとても急で、踏み出すたびに砂が崩れ、足が埋もれていきます。

足をとられて何度か転びそうになったりしながらも、やっと砂浜へ到着。

砂丘の砂に比べて砂浜の砂はザラザラとしていて、感触が全く違いました。良く見ると色も違います。おそらく細かい砂は波に洗われてしまって、粗い砂だけが残ったのでしょう。

波打ち際でまだ冷たい水に足を浸していると、いつまででもそこで波の音とその変わり行く形を楽しんでいたい気持ちに駆られてしまいましたが、ぽつりぽつりと落ちてきた雨に、慌てて急な上り坂を戻る羽目に。
けれど、幸い本降りになることはなく、すぐにやんでくれたので、そのまま砂丘探索を続行することができました。
次に向かったのは、馬の背の手前にあるオアシス。真夏になると消えてしまう小川と池です。

いったいどこから湧いているのだろうと、小川の上流の水源まで辿ってみました。
満足いくまで砂丘探索を終えたあと、帰りのサンライズ出雲に乗るために米子まで戻りましたが、その最中に雨が降り始め、ひどい豪雨となりました。どうやらかなり運が良かったようです。
さて、一人旅を経験してみてわかったのは、自分は思っていたよりも旅好きで好奇心旺盛で我侭だったということ。
好奇心の趣くままに行動するのを、誰にも邪魔されないのがこの上なく楽しいと思う自分は、かなり一人旅に向いているタイプだったようです。
今回のような日程の旅行はなかなかできませんが、これからは週末一人旅をちょくちょくやって行きたいものです。
(窪)
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