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Pop up!(2)

 23日土曜、妻は大阪までSMAPのコンサートを見に行った。今年はこれで5回目、意外と少ない。名古屋公演が例年より短縮されたせいもあるとは思うが、一応受験生の母親であるため、少しは自主規制がかかっているらしい。そうは言っても10月にもう一度、コンサート最終日の前日の公演には行く予定らしいし、藤原竜也の「オレステス」は東京と名古屋で4、5回見るらしいから、それほど殊勝なわけでもない。それでも、12月に予定される、藤原竜也の「ロープ」とかいう演劇はさすがに暮れの忙しい時期だけあって、断念しているようだ。それを聞いて、「何言ってるんだ、行って来いよ」と思わず言ってしまった私は、妻のことを考えてというよりも、無理な我慢をしてこちらがとばっちりを食らうのがいやだという防衛本能が働いただけかもしれない。
 娘と一緒に行ったらしいが、大阪ドームが京セラドームと名が変わっていたとか、席がすごく上のほうでよくなかったとか、ダフ屋の人たちもチケットがないと嘆くくらい大勢が集まったとか、コンサートの様子を少し聞いてみると、滔滔と話し始めてまるでよどみがない。それなら、たまにはコンサートの様子でも聞いてみるかといくつか質問してみた。
 まず、「コンサートは何から始まるの?」とたずねたら、「デラウマ」と答えた。名古屋限定のビールじゃあるまいし、「何それ?」と聞いてみると、「ディア・ウーマン」のことだった。
 次に、「中居くんの調子はどう?」とたずねてみると、「痛いに決まってるでしょう、まだ。それなのに踊るし、すごく動くの。もう涙が出ちゃって・・」と、肋骨のけがと足の肉離れで満身創痍のリーダーを称える。
 「今年は誰がいいの?」と聞くと、「みんな。メンバー全員」と答える。なるほど、そうなんだろうな。聞くだけ野暮だよなと思いながら、さらに、「これで5回目だろう、毎回構成が違うの?」とたずねると、「同じだよ。そんなの当たり前じゃん」と答えるが、見たことのない私に分かるはずもない。「じゃあ、何で5回も6回も同じものを見なきゃいけないんだ?」と私が突っ込んだところ、「好きだから」ときっぱりと答えた。う~ん、これにはもう何も言えなくなった。これこそ「スマヲタの鑑」とも言うべき心意気だ。
 「今回は、グッズは何も買ってこなかったの?」とたずねると、「始まる前は混んでいたから帰りに買おうと思って行ったら、ハンカチが売り切れてた」と言ったけれど、横を見たら名古屋で買ったハンカチがまだ何枚か残っている。ストラップも大量に買ってあったのがまだ周囲に散らかっている。何を今さら買ってくる必要があるのかと思ったが、「チケットを取るのに名前を貸してもらった人のため」のお土産なのだそうだ。お世話になった人たちには、ちゃんと礼儀は尽くさねばならない、当然だ。

 
 
 妻は日曜日、思ったよりも早く9時前に帰宅した。当然のごとく幸せな顔をしていたが、少々気になるのが、こうして自分が楽しんできた後、以前は1週間ほどは機嫌のいい状態が続いたのだが、最近は3、4日くらいしか続かなくなった。ひどいときには翌日からもう、キンキンしている。私にしてみれば、土曜の一番忙しいときに妻が出かければ、いくらかは負担が増えるわけだから、少しくらいは機嫌よくしてくれなくちゃたまったものじゃない。と、思っていたら、バッグの中から包みを出して私に手渡した。「栗蒸し」と書いてある。大津の叶匠寿庵、最中のおいしいところの羊羹らしい。手に取るとずしりと重い。「お土産」というから早速開けてみた。

 

さほど甘くはなかったが、栗がおいしくて思わず全部食べてしまった。かなりビールで腹がふくれていたはずなのに、別腹に入ってしまったようだ。満足・・
 さすが、30年近く一緒にいるだけある、つぼを心得ている。
 
 はい、10月も好きなところへどんどん行ってちょうだいね。
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