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やきもの

 今月3日から11日まで、私の住む市では「やきもの世界大交流」という名を冠したイベントが開かれている。と言っても、市民の大多数はこんな催しのことなど知らないであろうし、私にしても新聞折込をたまたま見かけたから知っているだけの話で、実際何の盛り上がりも見せていない。世界大交流という名の通りに世界中から焼き物を集めてきて展示・即売などするならそれなりに活況を呈するかもしれないが、景徳鎮(中国)・リモージュ(フランス)・ナブール(チュニジア)・利川(韓国)という我が市の友好・姉妹都市となっている4つの都市から物産や食べ物をちょろちょろと集めて来るだけの催しでは、「世界」という冠をかぶせるには少々無理がある。先週の土・日がイベントのメインであって、今週末は目立った催しもないようなので、もう終わったも同然なのだろうが、あえてそんな寂しいイベントをここで取り上げてみたのにはちょっとした理由がある。それは・・、
 半月前の「招き猫まつり」で街を歩いた時に、市の中心部に少し前に完成したばかりの歩行者用の橋を初めて渡った。初物に弱い私はちょっとうれしくなって、欄干に設置されたアクリル製の展示箱に並べられていた陶製品の写真を何枚も撮った。その時はブログのネタにでもなればいいな、との下心も少しあったが、展示されていたものがすべて外国製のものであるのに興味を引かれたためでもあった。全く事情を知らなかった私は、中国・フランス・チュニジア・韓国の国旗で作られた国が表示されているのを見て、「何でわざわざ外国の陶器を展示する必要があるんだ、この街で作られたものを展示しなくちゃいけないだろう」と、少しばかりむかっ腹が立ったが、今にして思えば、それはこの「やきもの世界大交流」の一環だったんだ、と己の短絡さを戒める結果となった。だが、その時撮った写真をこのままお蔵入りさせるのも勿体無い気がして、今こうやって記事にしているのだが、実を言えば、せっかく写真に収めた陶製品も一週間ほど前に撤去されて、今は違う陶製品に差し替えられてしまっているので、いささか時期を外した御バカな記事となってしまった・・。
 でも、世界各地で作られている陶器の一部を見物することに少しくらいは意味があるだろうから、あえて以下にその写真を貼ってみる。

 

 

 

 

 それぞれの特徴が現れた面白い作品ばかりだが、陶器というものは見ているだけではその良さはわからない。手にとって感触を確かめたり。細部にどれだけの意匠が注がれているかを吟味しなければ味わいは伝わってこない。この外国製もこの写真だけで好悪を決めるわけにはいかないだろうが、この街で育った私にはやはり地元の陶器の風合いの方に親しみを感じてしまう。例えば、街に設置してあったこの織部の陶椅子。


 街並みにとけ込んでいて、なかなか乙なものだ。
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