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心惹かれたもの

 メヒカリを買いに伊勢湾岸道のサービスエリア・オアシス刈谷まで出かけた。ちょうど1年前にメヒカリについて書いたが、その時のことを思い出したら無性に買いに行きたくなってしまった。高速道路に乗って行けば30分ほどで着いてしまう場所だが、「行こう!」と気合を込めなければなかなか行けない距離でもあるので、記事を書いて以来、一度も行ったことがなかった。あまりいい天気ではなかったが、平日であったため、道路は空いていて、順調に車を走らせることができた。と言っても往復運転していったのは妻で、私は助手席に乗ってぼんやり外を眺めていただけだが・・。
 そう言えば、車を新しくして1年が経った。もう手足のように動かせるようにはなったのだが、一度も思いっきりアクセルを踏んだことがない。馬力が大きい車なのでアクセルを軽く踏むだけで、ぐんぐん走って行く。街中ではアクセルに足を乗せているだけの感覚だ。一度アクセルを全開してどれだけ加速するものか試してみたいと思っているが、私の運転技術でどこまで乗りこなせるものなのか、甚だ心もとない・・。

 残念なことにメヒカリはなかった。店員さんに尋ねたら、「今日はたまたまないだけで、メヒカリが水揚げされていないわけではない」とのことだったから、タイミングが悪かったようだ。少し気勢がそがれてしまったが、手ぶらで帰るのも勿体ない気がして、しばらく広大なサービスエリア内をフラフラしていたら、いくつか面白いものを見つけた。
 まずは「ノドグロ」。


 今年5月に、妻が日本海の土産として買ってきたノドグロは実においしかった。知多湾でもノドグロがとれるとは知らなかったが、日本海のものの美味しさが再び味わえるといいなと思って買ってみた。魚屋さんが今の時期は煮て食べるのが一番美味しいと勧めてくれたので、その通りにした。


やはり日本海産には叶わない気がしたが、それでも魚としてはかなり美味しいものだと改めて思った。

 もう一つは「香る蘭」。(品種を店員さんに尋ねたが「分からない」と言われてしまった)

 

 我が家の蘭には香りがない。若干の微香はあるかもしれないが、気付いたことは一度もなかった。それなのに、この「香る蘭」にはかなり強い香りがある。鼻を寄せて、その香りを何に喩えたらいいだろうか考えてみたが、これ!というものが思い浮かばなかった。強いて言えば、「花屋の香り」かな・・。幾つもの花の香りが重層的に混ざり合った香り、そんな感じかもしれない・・。

 さらにもう一つ。それは「虎屋のういろう」。サービスエリアでお目にかかれるとは嬉しい限りだ。昼食にラーメンを食べた後、食後のデザートとして買ったのが「栗ういろう」。


 大きな栗が小倉のういろうの中に詰まっていて、今の時期にはピッタリだ。これもまた、美味しゅうございました。
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性懲りもなく・・

 性懲りもなく・・、とお叱りを受けるのは覚悟の上で、カブトムシの幼虫を育て始めたことをご報告せねばならない。だが、なにも好き好んでカブトムシを育てようとしたわけではないことだけはご理解願いたい。事の顛末を手短に話せば・・、
 数日前、父が畑から帰ってきて、「カブトムシを育てる子供はいないか?」と訊いてきた。「いまどきの子供は虫が嫌いだからなかなか欲しがらないよ」と答えてみたものの、父には納得できないようだった。どうも「男の子は誰もがカブトムシを欲しがるものだ」という先入観があるようだ。あまり無下に断ってこれ以上がっかりさせるのも申しわけない気がして、「じゃあ、何人かに訊いてみる」とひとまず答えておいた。だが、見込みはほとんどないから、とりあえずは私が面倒をみることにした。


 しかし、問題なのは、父が持ち帰ったのは幼虫だけで、畑にあった幼虫の住処となっていた古畳の混じった土を持ち帰ってこなかったことだ。前回私が幼虫を全滅させてしまったのは、住環境の改善のつもりで、幼虫たちを、それまで住んでいた黒土から、おがくずに移し換えて食べるものを奪ったのが原因だった。今思えば、何であんなバカなことをしたもんだと不思議でたまらないが、その時学んだ教訓を生かさねば、全滅させた幼虫たちに申し訳が立たない。エサのないおがくずの中に入れるなんて愚は繰り返してはならない。ならば、どこに入れたらよいのだろう・・。
 庭をぐるっと見まわしてみたところ、腐葉土が詰まったような場所はない。穴を掘って幼虫を埋めても、うまく育ちはしないだろう。じゃあ、父が畑から幼虫たちが住んでいた土を持ち帰るよう頼んで、その間だけ緊急避難的に庭に埋めて雨風を避けさせようか・・。
 と、その時妻が、「このプランターの中に埋めてやれば?」と、自分で何かの種を植えて芽が出始めているプランターを指差した。「芽は違う鉢に植え換えればいいから」。カブトムシの幼虫を見た時には渋い顔をしていたのに、なぜ突然気が変わったのだろう?なんだか気味が悪かったが、好意に甘えて損はないだろう。さっそく芽を植え替えて、カブトムシを新居に引越しさせた。


 この土ならきっと幼虫たちの食べものはたくさんあるだろう。幼虫たちも気に入ってくれたようで、しばらくすると皆地中に潜って行った。


 カブトムシの幼虫など可愛いものではない。これだけ大量にいるのを見ると、思わずぎょっとしてしまうほどだ。だが、夏までうまく育てば、立派なカブトムシになる。そう思えば、少しばかり愛おしくなってくる・・。
 前回は屋内で飼って水やりなどの世話をした記憶があるが、今回は自然に任せようと思う。プランターは今まで通り外に置いておき、雨が降ろうが雪が降ろうが、そのままにしておくつもりだ。住処だけ確保してやり、後は幼虫たちの生命力に委ねよう・・。

 とは言え、念のために父が持ち帰った畑の土を、プランターに山盛りにしておいた。


「カブトムシ」と書いた立て札が、幼虫たちの墓碑銘にならないよう、祈っている。
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ハイビスカス(2)


 メジロが熟柿を啄ばむ季節になった・・、としみじみ思いたいのだが、そう簡単にはいかない。塾舎の前にはハイビスカスがまだ咲いているからだ。


 今年初めて買ったハイビスカス、まさかこんな時期まで花を付けるとは思ってもみなかった。10月も半ばを過ぎ、秋の気配が日一日と深まって来つつある今、いくらなんでもハイビスカスは時期外れだろう。真夏の赤光を浴びてこそ映える花だ。さすがに10月の陽光ではエネルギーが足りないのか、つぼみから開花まで夏と比べれば時間がかかったように思う。花弁も心なしか弱々しい気もする。
 だが、いったいいつまで咲き続けるのだろう。よく見れば、蕾もまだいくつかある。もう一鉢、赤いハイビスカスにも蕾があるからきっと開花するだろう。ハイビスカスって熱帯の花じゃないのか?
 この花を見ていると、なんだか季節感が狂ってきそうな気がする。さらには、近くの川の土手には琉球朝顔がまだたくさんの花を咲かせている。


 何年か前に琉球朝顔を育てたことがあったが、あまりの生命力の強さに嫌気がさして、もうニ度と育てまいと決めたが、この土手の朝顔は自生しているので勝手に刈り取るわけにもいかず、いつまでたっても元気な様子で、見るたびうんざりしている。
 もうこうなったらハイビスカスには、琉球朝顔よりも長く花を咲かせてほしい。ちょっと無理かもしれないが、なんとか一日でも長く咲き続けてほしい。琉球朝顔なんかに負けるな!!
 
 そこで、ハイビスカスを応援するため、新しく花を咲かせたら、その都度写真を撮ってこのブログに載せていくことに決めた。晴れ舞台を用意した方がきっとハイビスカスもやる気が出るだろう。

 果たしていつまで咲くのか、ちょっと興味深い。

10月21日
 


11月1日

11月になっても咲いた!!蕾もある。すごい!!



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松茸!!(2)

 木曜日に名古屋のデパートに出かけたのは松茸を買いに行くためだった。
 妻から「デパートのポイントがたまっているから、ちょっと贅沢なご飯が食べられるよ」と聞かされた時、それならそのポイントで松茸を買おうと思った。スーパーなどで出回っている松茸は外国産ばかりでとても買う気がしない。デパートなら国産松茸が売っているだろうから、少々高くても安心だ。知らぬうちにたまったポイントの有効活用にはそれが一番だろう、と妻と話がまとまった。
 昨年は松茸を食べなかったが、一昨年は妻が京都で買ってきた松茸を食べたことが記事になっているので、二年ぶりということになる。今年は猛暑の影響で松茸の出荷が少ないのではないか、と懸念されたが、案に反して豊作となったようで、デパートでも思いの外安かった。と言っても、ポイントを使って買うのだから、値段はあまり気にならないのだが・・。
 木箱に入った岩手県産の松茸を買って、写真に撮るつもりだったが、うっかりしてたら焼くばかりの姿になってしまっていた・・。


 やはり炭火で焼くのが一番だ。肉や海鮮物や野菜と一緒にBBQで楽しんだ。

 

 

 2年前にも驚いたように、松茸って本当にジューシーだ。松茸は香りを楽しむものだとずっと思っていたが、近年はそんな先入観が完全に覆された。こんなにみずみずしくて美味しいものは他にはなかなかない。父も「シャキシャキした歯ごたえがいいなあ・・」と驚いていたが、私も妻も父の言葉に頷いた。美味しいものを食べると心が安らぐが、網で煮立てた鍋焼きうどんをお裾分けしてもらった猫のチョボが、美味しそうにうどんをすすっていたのは可笑しかった・・。


 BBQと言っても、私と妻と父の3人で行ったのでは今ひとつ盛り上がりに欠ける。やはりBBQは大人数でワイワイガヤガヤ楽しむものだ。少人数のお陰で、食べ切れないくらいの松茸は堪能できたのだが、陽が落ちた後のひんやりした空気の中では、一抹の寂しさを感じずにはいられなかった。
 もう今年はこれが最後かな・・。
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キミの名は?

 これは何だ?


 竹皮細工の一種なんだろうか?塾舎の物置きで見つけた。そう言えば昔これでよく遊んだものだ。
 今の子供は見たことがあるのだろうか?

 一人の女子高生に「これ知ってる?」とたずねてみた。「何、これ?」やはり知らないようだ。じゃあ、教えてやろうと思って、「この中に小指を入れてみてくれ」と頼んだところ、「いいよ」と気軽に引き受けてくれた。



 私がもう一方の端を持ち、ぐっと引っ張った。「指を抜いてみて」と言いながらも引っ張り続けていると、「抜けない!!」と女子高生が困ったように言った。


 「抜けないだろう」と、私は自慢気に言ってみたものの、ただそれだけのこと、これ以上は何もない・・。
 要するに、指を入れた相手が指が抜けなくなって、少しばかり困る、というのを楽しむためものなのだ。本当にそれだけの物。今だったら、小学生でも欲しいと思わないようなものだが、昔はこれが「バカ受けグッズ」だったように思う。その片鱗は確かに見受けられた。女子高生の他にも、何人かの指を挟んでやったら、皆ちょっとは驚いた顔をしてくれたので、まだまだイケるかも、と私としてはまんざらでもなかった・・。
 しかし、どうして指が抜けないんだろう。細かく見てみたら、少しその構造の妙が分かった。上の写真でも分かるように、指を入れただけの状態では、竹皮の編み込みに少しゆとりがあって、隙間も見える。だが、端を引っ張ると、編み込みの部分がきゅっと締め付けられて隙間がなくなり、中の指に密着して締め上げる。と言っても指には痛みなど走ったりはしない。ただ軽く締め付け感がするだけだ。これだけで指が外せなくなるのだから、不思議な気もする・・。
 ではいったい何という名前の物なのだろう。少し検索してみたが、それらしきものは見つからなかった。もう過去の遺物なのかもしれない。でも、呼び名がなくては色々不便だ。ならばいっそのこと、自分で命名してやろうと思って、いくつか考えてみた。
 「抜けん蛇ろう!!」
 「スネークフィンガー」
 「指、食べちゃうぞ!!」
 「UBバスター」
 「指切り、御免」
うまくないなあ・・。
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今度こそ完璧

 9月29日の記事で、自分で作ったへちまたわしの使い心地をレポートしたが、実はあの状態では「本当のへちまたわしと」は言えないと、妻から叱責を受けた。妻は記事を読んだわけではないが、風呂場に乾かしてあったたわしを触ってみて、「あんなにヌルヌルしていたらダメ。もっと乾燥させなくちゃ」と以前父が作ったへちまたわしを愛用していた者だからこそ言える鋭い指摘をくれた。「なるほど!」と思って、父が作った大量のへちまたわしをすぐに干してみた。
 水分がかなり残っているものからビニールひもに通して、塾の土間に干した。だいぶ乾いていた物は、箱の上に並べて置いた。合計で90個以上あるだけに、これだけやり終えるのにかなり時間がかかった。

 

 自転車置き場にもなっているこの場所なら、陰干しに最適だ。私がへちまたわしのことを塾で盛んに宣伝していたためか、干してあるへちまを見ても、生徒たちは誰も驚かないようだった。(それはそれで寂しかったのだが・・)
 それから二週間たった。毎日触って乾き具合を確かめていたが、だんだんと繊維が締まっていくような感じがして、ただ見ているだけでも楽しかった。「楽しそうだね・・」と妻にからかわれたことも度々だったが、本当に楽しかった。何でこんなことにワクワクしてるんだろう、と自分でも不思議だったが、充実した二週間だった。

 

 「もうそろそろいいかな」と妻に尋ねたら、「もう十分でしょう」とお墨付きが出たので、ビニールひもから外してみた。今度こそ完全なたわしとなったように見える。箱の上に干してあった物と一緒にして、古い整理BOXに並べてみた。展示したと言ってもいいかもしれない・・。


 まずは家を訪ねてきた伯母に3つほど分けた。喜んでもらってくれたので嬉しかった。父が煮詰めてしまったものは黒くなってしまってあまり見栄えが良くない。小汚い感じがするのが少々難点だが、へちまたわしが有能なのはつとに有名だから、こうやって飾っておけば引く手あまただろう。きっとすぐになくなってしまうはずだ・・。(本当かなあ・・)
 
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オレンジ

 昨日は、ある目的で名古屋のいデパート出かけた。それが何だったのかは、数日後に明らかにするつもりだが、その用事を終え、昼食を食べるため店内を歩いていたら、TOMMY HILFIGER で真っ赤なジャンパー(ブルゾンと呼ぶべきかもしれないが、どうにもしっくりこない)があるのを見つけた。
「真っ赤なジャンパー欲しいな・・。派手かなあ?」
「いいんじゃない。還暦の人だって赤いちゃんちゃんこ着るんだから」
「還暦って・・。そう言われると爺くさい気がしてイヤだな」
「着てみりゃいいじゃん」
「そうだな・・」
などと言っていたら、店員さんが
「着てみてください」
と言って、ジャンパーをハンガーから外して、私の背にかけてくれた。こうまでしてくれるなら試着くらいはしてみようと袖を通してみたのだが、その瞬間サイズが小さいのが分かった。
「サイズは何?」
「Lですね。あいにくXLが売り切れれてしまったものですから・・」
「そうですか・・。残念ですけど小さいです」
とすぐに脱いで店員さんに返したのだが、なかなかいい感じの服だったので、残念だった・・。

 昼食を食べ終え、駐車場に向かうつもりで店内を歩いていたら、今度は RALPH LAUREN の店に入ってみたくなった。大学生の頃に POLO と言えば、トラッドな服の代名詞で、お洒落さんの人気アイテムだった。その頃はお洒落さんのはしくれのつもりでいた私も、POLO のスーツは一着持っていて、結構自慢に思っていた(今でもそのスーツは箪笥の片隅にしまってあるが、ひょっとしたら今でも着られるかもしれない・・)。結婚してからは、お洒落になどかまっていられる暇がなくなってしまい、服装の趣味も微妙に変わってしまったので、POLO の服は出産祝いか誕生祝いに贈るプレゼントとして買うだけになってしまった。
 それなのに、昨日はなぜだか突然 POLO の店に入ってしまった。真っ赤なジャンパーを探すために・・。別にどうしても欲しかったわけはないが、行きがけの駄賃のようなもので、とりあえずチェックしてみようかな、というくらいの気持ちだったように思う。だが、店に入ってぐるりと見まわしたところ、赤色の上着は置いてなかった。
「ないなあ・・」
と思いながら、もう一度店内を回ってみたら、「おっ!」と思うものを見つけた。赤ではなかったがオレンジ!。
「これ、いいじゃん!!」
とサイズを見たら、XL。もってこいだ!!さっそく羽織ってみたら、なかなかいい。
「どう?」
「いいと思うよ。買えば」
と妻も賛成してくれたので、ついつい買ってしまったのがこれ。


 私は今までオレンジの服など買ったことがない。この年になって初めての色に挑戦するのもなんだか面映ゆいが、こんな年だからこそ臆面もなくチャレンジできるのかもしれない。もしこれがピンクだったとしても、きっと買っただろう。そう思えば、ピンクよりもオレンジの方がまだ穏健な気がする・・。
 でも、問題なのはこれを着てどこに出かけるかだ。お稲荷さんに詣でるときに着ていけばいいんだろうけど、それではちょっとばかりお洒落じゃない。じゃあ、デビューはどこにしよう??
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フェニックス

 昨日の朝、妙に早く目が覚めてTVを点けたら、どの局も、チリのサンホセ鉱山落盤事故の救出作業が始まるとのニューでもちきりだった。「そうか、もうすぐか・・」と思いながら、じっとTVを見ていたら、色んな事が分かって面白かった。
 まずはこの落盤事故の原因について、ここ数年の銅の価格の高騰が挙げられていた。すなわち、中国やインドが銅を買い占めようとしているため、銅の産出量を増やそうとして、従来の大企業だけでなく、中小の企業も採掘に参入したのだそうだ。安全面を二の次にして、どんどん地下深くまで坑道を掘り下げていった結果、落盤事故が頻発し、多くの犠牲者が出ているという。
「ここでも中国が暗躍しているのか・・」と、なんだか気分が重くなってしまったが、かつての日本がエコノミックアニマルと世界から糾弾されたように、中国も早晩激しいバッシングを受けざるを得ないような気がする・・。
 さらに、33人の作業員を救出するカプセルが「フェニックス」と命名されているのも知った。幅が53cmしかない細長い筒状の入れ物であり、ワイドショーでは実際の「フェニックス」と同じ大きさのカプセルを作って、スタッフが出たり入ったりしていた。


 こんな狭い物に乗って真っ暗な700mも続く穴の中を15分かけて登って行く・・、閉所が苦手な私では想像しただけで気が遠くなりそうだが、70日も閉じ込められた作業員たちにとっては、再び生命の舞台へ戻って行く産道のようなものであり、カプセルが「フェニックス」と命名されたのもそういう意味において納得できた。いい名だ・・。

 その後出掛けて、11時半過ぎに家に戻ってすぐにTVを点けたら、ちょうどレスキュー隊員が地下に着いたところだった。しばらくしてフロレンシオ・アバロスさんが最初の救助者としてフェニックスに乗り込んだ。程なくカプセルが地上に続く穴の中に姿を消した後は、無事地上にたどり着けるよう、現地で見守る人々と同じように祈っていた。
「うまく行けよ!!」
 ほぼ予定通りの時間をかけてカプセルが引き上げられ、地上にその姿が現れた時には、ジーンときた。はるか遠く離れた土地の、見ず知らずの人のことなのに、その69日ぶりの生還には心から快哉を叫んだ!!
「おめでとう!!よく頑張った!!偉い!!」


 奥さんや息子と抱き合うアバロスさんの映像を見ながら、極限状況をどうやって生き延びてきたのか聞きたくなった。33人も仲間がいたから励ましあいながら過ごせたのかもしれないが、大勢だからこそ逆に困ったこともいくつかあっただろう。それをどうやって乗り切ってきたのか、彼らの肉声を聞きたいと思った。もちろん、つもり積もった精神的・肉体的な疲労をすっかり取ってからのことだが・・。
「まずはゆっくりして下さい!!」

 しかし、この作業を見ていて、人間の力はすごいものだなと感心した。当初、クリスマスごろと予想された救助が、2か月以上も早まったのだから驚いてしまう。だが、人間の叡智は本来事故処理に発揮するものではなく、事故を起こさないように結集させるべきものであろう。この落盤事故の教訓が、今後鉱山での事故の撲滅に生かされるよう、しっかりと失敗から学んで欲しい。



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2,000回目




 御破算で願いましては、
松井(93)+ 読書(154) +映画・DVD(75)+ 家族(101) +塾(114) +思うこと(119) +日々の暮らし(144) +時事(85) +お出かけ(90) +おいしいもの(126) +PC・ブログ(74) +コレクション(52) +お友だち(25) +お遊び・実験・工作(55) +思ひ出(18)+ 動・植物・自然(132) +SMAP・藤原・小栗(55) +からだ(65) +スポーツ(68) +テレビ(26) +音楽(54) +わが街(84) +失敗・醜態(40) +事件(20) +マンガ・アニメ(15) +甥っ子・姪っ子(26) +お話(16) +美術(17) +車(27) +特技・自慢(30) では?
 
 答えは、ジャスト2,000。そう、この記事でこのブログを始めて2,000回目の投稿となった。 ふ~~っ・・、よくもまあ、こんなにも長く・・・。

 思い返せば、色々あったような気もするし、大したこともなかったような気もする。「ちりも積もれば山となる」「枯れ木も山のにぎわい」といった類の記事ばかりだが、それでも、ここ5年間ほどの私の日常と心象風景が綴られたものだと思えば、それなりに愛着が湧いてくる。今日という日を記念に全部読み返そうかな、とも思ったが、あまりに数が多いのでやめた。
 
 この先いつまで続けていくのか、あまり考えたことはないから、今まで通りしばらくはダラダラと続けていくんだろうな、きっと・・。たぶん、「やめてもいいけどやめられない」、っていうのが本音に近いように思う。やめたら張りがなくなっちゃうような気もするしね・・。

 今日はとりあえず、「2,000回よく無頑張ったね!」と自画自賛して、そのご褒美としてこんないい加減な記事で終わることにしよう。


 
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ホッチキス(2)

 大型のホッチキスについては1年前に記事にしたが、今日は小型の、普段ちょっとしたことに使うホッチキスについての記事を書こうと思う。(壊れた大型ホッチキスはその後新しい物に買い替えた)


 MAXのホッチキス。従来の見慣れたホッチキスと比べたら、ずいぶんカッコいい。ちなみに同じMAXの製品と並べてみると違いは歴然としている。


 手に持って、ほんの少し力を込めるだけで、カシャッという軽快な音とともに見事に綴じられる。なにか構造上に特殊な仕掛けがあるのかと調べてみたが、、私では違いが分からなかった。


 だが、私が一番驚いたのはそんなことではない。このホッチキスの優れた点は、ここ。


 ホッチキスの背に当たる所に、予備の針を入れるスペースが確保されているのだ。もちろん針は2列分装着できるから、簡単にはなくならない。しかし、作業に集中していると、ホッチキスの針が切れてしまうことはよくある。そんな時に限って、針の箱を探してもなかなか見つからない。イライラしてきて、もう止め!!と投げ出してしまうこともしょっちゅうだ。そんな私のような者にとって、この予備の針が装備されているというのは、本当に助かる。予備の針を装填して、作業を進めた後、一段落したらゆっくり針の箱を探せばいい。心にゆとりが持てれば、探し物は簡単に見つかるはず・・。

 この新しいホッチキスを買ってもうかなり日が経ったが、これのお陰で作業がずいぶん楽しくなった。あのシャキッという音は本当に気持ちがいい。面倒なプリント作りもさほどではなくなった。
 文房具も日々進化しているんだな、とこのホッチキスを使うたびに実感している。
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