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秋の花

 「コスモス咲いてるかな・・」
お稲荷さんに向かう車中はコスモスの話題でもちきりだった。岐阜羽島のインターを降りて、お千代保稲荷に向かう途中に広がる農地に毎年今頃の時期コスモスが一面に植えられている。ちょうど稲穂もたわわに実った頃でもあるので、稲穂の金色とコスモスの白や紅とが好対照をなしていて、毎年胸のすく思いがする。今年もその思いが味わえるか、楽しみに車を走らせた。

 

 よかった、咲いていた。今年も見事な咲きぶりだ。車を降りて何枚か写真を撮ったのだが、心地よい風が吹いていて、まさにコスモス日和だった。風に揺れる花弁を写真に収めるのには苦労したが、よく見れば株によって微妙に色合いが違っている。

  

 

 元々、私はコスモスがあまり好きではなかったのだが、ここのコスモスは好きだ。背丈があまり大きくなく、水草のような葉が目立たないのがいい。あの葉の形だけはどうにも好きになれない。
「これだけ咲いていても何の匂いもしないねえ」
と伯母が言ったが、確かにコスモスの花から匂いを感じたことはない。自分から何も主張することなく、風に揺れながら佇んでいる花、コスモスにはそんなイメージがぴったりだ。

 それとは正反対に花弁はあるかなしかだが、甘い匂いで私たち惹きつけるのが金木犀だ。我が家の庭にある金木犀が2・3日前から芳香を漂わせている。


実は私、自分の庭に金木犀が植わっているのを昨年初めて知った。それまであの匂いの主がどこにあるかに気付かなかったなんて迂闊にも程があるが、事実だから仕方がない。今年はその姿を写真に撮って載せ、せめてもの罪滅ぼしにしよう・・。

 ならば、今の時期あちらこちらで群生している彼岸花はどうだろう?あの真っ赤な花弁は否が応でも見る者の目を釘付けにしてしまうが、果たして匂うのだろうか?私は今まで一度も彼岸花に鼻を近付けたことはないので何とも言えないが、まさか血の匂いがするなんてことはないだろう・・・。 



河原一面に何万本もの彼岸花が咲いている所の写真が新聞に載っていたが、さすがに真っ赤に染まった河原を見に行く気にはなれなかった。彼岸花はポツンポツンと咲いているくらいがちょうどいい。
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