★ 季節の変わり目だからだろうか、本を読むとすぐに眠くなる。それに、今年は花粉症がきつい。老いたかな。
★ さて今日は、椎名麟三さんの「深夜の酒宴」(集英社「日本文学全集」第78巻所収)。
★ 私小説なので主人公は作者本人が投影されている。主人公は戦時中、共産党で活動し、投獄された経験をもつ。物語は、戦後貧民窟のようなアパートで暮らす底辺層の人々を描いている。
★ 何やかんやと言いながらも、今の時代、栄養失調になったり、餓死する人は稀だ。戦後まもなくは、最低限の食べることにも困っているこうした貧困はごく身近だったのだろう。
★ 死は日常の一部で、明日は我が身の出来事だったようだ。
★ 暗い絶望的な状況だが、もはやここに至ってはかえってあっけらかんとしている気さえする。
☆ いよいよゴールデンウィーク。とはいえ、塾は平常通りの営業。暇な塾生が押しかけむしろ忙しくなるかも。