じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

映画「敦煌」

2025-02-02 13:52:02 | Weblog

★ 先日、京都文化博物館で開催されている(2月2日まで)「大シルクロード展」に行ってきた。京都文化博物館は元日本銀行京都支店だということで、建物そのものが文化遺産のようだった。

★ 久々の京都市内、それも烏丸御池は行く機会がほとんどなかったので、少々右往左往しながら現地へ。平日の正午頃とはいえ、外国人の観光客の多さが目についた。

★ 「大シルクロード展」は京都府等が主催とあって、なかなかの賑わいだった。チラシの表紙にもなっている「瑪瑙象嵌杯」や仏塔などの埋蔵品。人混みが嫌いなので駆け足での閲覧だったが、仏典の断片などにこれを書写した人に想いを馳せた。

★ 「大シルクロード展」を記念して、映画「敦煌」(1988年)を観た。宋の時代の中国。西方に西夏という国が興り、ウイグルなどの近隣諸国に勢力を伸ばし、宋にも圧迫を加えていた。

★ 佐藤浩市さんが演じる主人公・趙行徳は、科挙の試験を受けるために都を訪れていた。口頭試問で問われた「西夏対策」に答えられず受験に失敗。たまたま街中で助けた西夏の女性との縁もあって、自分が何に命を懸けるべきなのかを探すために砂漠地帯へと足を踏み入れる。そこで西夏の傭兵、朱王礼(西田敏行さん)に囚われ、軍隊に編入される。

★ 東西の経済と文化を繋ぐシルクロードは、その権益を求めて、さまざまな勢力がしのぎを削っていた。行徳はウイグルの王女を助け、恋に陥るが、朱王礼から西夏文字の習得を命じられ、隊を離れる。

★ 1年の約束が2年になり、隊に帰った行徳は、ウイグルの王女が西夏の皇太子と結婚することを知る。王女にはある企みがあったが、それが失敗に終わり、自ら命を絶つ。

★ 失意の行徳は、敦煌に向かう。敦煌は曹延恵の支配のもと、東西の教典や財宝が蒐集されていた。しかしその敦煌にも西夏軍が襲いかかる。

★ 砂漠での戦闘シーンは見ごたえがある。砂埃は凄まじい。経典や仏教美術などを守った名も無き人々を称えて物語は終わる。

★ 趙行徳のその後が気になったが、それは映画では描かれていなかった。彼もまた歴史の中に消えていったのだろう。

 

コメント    この記事についてブログを書く
« 浅田次郎「ひなまつり」 | トップ | あさのあつこ「街の風景」 »

コメントを投稿